「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2010~2016 禁無断転載!



2014年11月21日金曜日

有名人の「なりすまし」からの友達リクエストに要注意!-ビジネス用途のリンクトイン(LinkedIn)でも「419詐欺」が横行


フェイスブックやラインなどSNS(=ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を舞台にしたトラブルや詐欺事件があとを断たない.。アカウントの乗っ取り以外にも、大小さまざまな詐欺が横行している。

被害者を装った内容とか、難病で苦しんでいる人を助けてほしいとか、人の善意につけ込んだ詐欺が SNS上ではあとを断たない。慣れれば、「ああ、あれだな」とすぐにわかるのでシカトすればいいのだが、最初はあやうくダマされかかることも少なくないだろう。しかも英語で書かれていれば、なおさらだ。

仕事を主目的としたSNSであるリンクトイン(LinkedIn)でも同様の詐欺が発生している。たんなる「つながり」であれば、いとも簡単にできてしまうのが SNS の特徴だが、だからこそ敷居が低いとはいえる。

わたしが最近リンクトインで遭遇したのは、いわゆる「なりすまし」である。著名人になりすまして友達リクエストを送ってくるタイプの詐欺である。「なりすまし」は英語で Identity theft という。文字通り他人の「身分を窃盗」する行為である。乗っ取りである。

リアルな空間ではなかなか交友関係にはなれない著名人と、ネット空間で簡単に「知り合い」になることができることもあるのだが、よくよく考えれば、リアル世界ではめったにないレアケースであることに、なかなか気がつかないのは不思議ですらある。

フェイスブックでは有名人の「なりすまし」には、かつてよく遭遇していたが、リンクトインでも「なりすまし」に遭遇するとは考えていなかった。

わたし自身も最近、とある著名人から友達リクエストがあって、それに応じてしばしやりとりを行ったので、その事例について紹介しておきたいと思う。


「なりすまし」事例の紹介

2014年11月3日のことだ。LinkedInにて、Yinluck Shinawatra と名乗る人から友達リクエスト(friend request)があった。日本語で表記すればインラック・チナワットである。。タイ王国の前首相である。プロフィール写真も前首相のものである。

先のクーデターで政権の座を追われてから半年、政治の世界から足を洗って(?)ビジネスに戻ったのだろうと考えてリクエストを承諾した。リクエスト承諾はボタンをクリックするだけなので簡単だ。名刺マニアではないが、有名人もリストに加えておこうくらいの軽い感覚である。

その後、Yinluck Shinawatra氏からメールがあった。アメリカの大学院時代の「学友」かという質問がその内容であった。同姓同名の人違いなのだろうと考えて、「残念ながら学友ではなく、別の大学院の卒業だ。だから学友ではないが、タイでビジネスをやっていたので、あなたのことはよく知っている」、と返信。

そのメールに対する返事がきたが、文章の最後が、Who are you ? とあったので、失礼だなと思った。本人はタイ人で英語を母語としているわけではないので、多少は割り引いて考える必要があるかな、などと好意的に考えることにした。この段階の人間心理というのは、自分のことでありながら不思議なものだ。だが、返事は出さずそのままにしておいた。

そしたらその翌日(2014年11月4日)の朝、ふたたびメールがきた。「日本で高額のプロジェクトがあるので、ストラテジストを探しているが、あなたたは関心あるか?」、という内容だ。

リンクトインのプロフィールには、Yinluck Shinawatra氏は現在、不動産会社のCEO職とある。高額のプロジェクトとは不動産がらみのことか? 「直接連絡を取りたいのでスカイプのアドレスを教えてほしい」という要請もあった。

午後には返事をしなくてはならないだろうなあと思ってアタマの片隅に置いておいたが、まったくの偶然のことだが、同じ日にフェイスブック上で、「東久邇宮記念文化褒賞」なるものを受賞した人の報告がアップされていた。「東久邇宮記念文化褒賞」?? なにか匂うな、と直観的に感じたネットで調べてみたら、わたしの直観どおりのものであるようだ。

そこでふとリンクトインの一件を思い出された。そこで、Yinluck Shinawatra と LinkedIn など複数ワードでグーグル検索してみたら、下記のアラートがでてきたのだ。英語の文章の文言もそっくりではないか!! わたしが受け取った文面は省略するが、きわめて酷似している。それなりにカスタマイズ(!)されていたが・・・。




ここに画像として掲載した文言には、2014年7月31日現在なのに「タイ王国首相」と書いてある。すでに5月22日の時点でクーデターによって職を解かれていたので首相ではなかったのだが・・・。これは送信側のあきらかなミスである。

わたしにきたメールには、さすがに、Best Regards, Yingluck Shinawatra, ex-Prime Minister, Kingdom of Thailand(タイ前首相) と変えられていた。最初は何の記載もなかったのに、二回目以降のメールにはしっかりとそう記されていた。

オレオレ詐欺も実在の息子を騙った「なりすまし」(identity theft:身分窃盗)の一種だが、詐欺の手口で多いのが、政治家や王族、その他の著名人やセレブが関係しているようにみせる手口だ。「M資金」詐欺などその最たるものだが、日本だと旧宮家がらみのものも少なくないようだ。

わたしのケースでも、リンクトインに記載されたタイ王国の元首相のプロフィールに間違いはない、ポートレート写真も同じである。事実関係に間違いはない。だが、だからといって、それが本人のものだという保証はない

有名人のプロフィールは公開されているので、その点について偽造する必要はないのだ。事実関係を押さえて、それに基づいてストーリーを構築すればいいというわけだ。

わたしが遭遇したケースは、アメリカ留学中の大学院時代の学友かとたずねてからはじまるストーリーであった。手口がなかなか巧妙である。この対応は個別対応というカスタマイズ以外のなにものでもない。

また、散見される英単語のつづりの間違いや英語表現の未熟さも、母語として使用しているのではないというニュアンスさえ感じさせる手口(?)である。こちらは意図的なものかどうかはわからないが、もしそうだとすると巧妙すぎる。

今回の件が詐欺だとわかった時点で、即座にリンクトインの「つながりリスト」から削除したことはいうまでもない。知らずに「友達」のままにしている日本人もいるようだが・・・。「知らぬが仏」というべきか。だが、わたしの知り合いではないので注意勧告はしない。そんなことは余計なお世話であろう。


中途半端に英語ができると詐欺に遭いかねない

おなじく atwing というサイトだが、別の投稿には,「Received and invitation to connect from Yingluck Shinawatra, Ex-minister of Thailand ? It’s a Ghana based scam. Beware. via LinkedIn」とある。日付は、2014年8月1日付けだ。(追記:この投稿も Not Found 状態)。


どうやら「ガーナ詐欺」(Ghana based scam)という名称で知られた詐欺(scam)のようだ。またの名を「419詐欺」(419 scams)というらしい。

ガーナはアフリカの独立国。チョコレートの原料のカカオ豆の生産で有名だが、ガーナはもともと英国の植民地であったから公用語は英語である。なるほど、いわゆるナイジェリア国際詐欺と同じ構造なわけだな。

「ナイジェリアの手紙」という項目がwikipedia日本語版に立てられているので、詐欺の性格について引用しておこう。

ナイジェリアの手紙またはナイジェリア詐欺 (Nigerian money transfer fraud, Nigerian scam, 419 scam) とは、アフリカ地域(主にナイジェリア)を舞台に多発している国際的詐欺の一種であり、先進国など豊かな国に住む人から、手紙やファクシミリ、電子メールを利用して金を騙し取ろうとする詐欺である。現在では電子メールで行われることが多い。 419事件という別名もあるが、これは、この手の詐欺がマネーロンダリングを規制するナイジェリア刑法第419条に抵触することに由来している。 この手の詐欺の原型として、16世紀の「スパニッシュ・プリズナー(スペインの囚人)」や日本の「M資金詐欺」などがあるが、1980年代半ばから、ナイジェリアから先進国を狙った手紙・ファックスを使った信用詐欺がおこり、他のアフリカ諸国や欧米に住むナイジェリア人らも巻き込んで世界に広がった。 もともと詐欺師たちは、1980年代には企業オーナーや教会指導者ら個人に手紙を送り話を持ちかけていたが、電子メールの発達にともない、低いコストで不特定多数の一般人に対して詐欺を仕掛けることが可能になった。 2001年頃から世界中でこの「ナイジェリアからの電子メール」による被害が多発し、日本の個人のメールボックスにも英文で書かれた丁寧な申し出が多数届くようになり、受取人を困惑させている。(*太字ゴチックは引用者=さとう)


まったくもって「生兵法は怪我の元」(A little learning is a dangerous thing.) だなとつくづく思う。へたに英語なんかできると、かえって詐欺の被害にあう可能性が高まるというのは皮肉なことだ。

「横文字なんか見る気もしない」という健全な(?)精神の持ち主なら、即座にシカトすることろう。だから、結果として詐欺に巻き込まれることもない。英語を勉強すればいいことだらけというのは幻想に過ぎないのでありますよ

詐欺というのは、詐欺師の側もさることながら、詐欺の「被害」にあう側にも問題があるということ。「問題がある」という表現には「問題がある」かもしれないが、騙す側の騙そうとする意図と、騙される側の騙されやすい状況や傾向がジャストミートしたとき、詐欺が成立するということだ。ミクロ経済学の「需要供給の法則」のようだが・・・。

それは、「オレオレ詐欺」にひっかかる認知症傾向のケースもあれば、ある程度の英語ができるという能力の持ち主の場合もある。万人が騙される詐欺というのは、それほど多くはない。それぞれの能力や状態に応じて、対応すべき詐欺の種類は異なるということだ。

いずれにせよ用心、用心!!





(追記)

詐欺だと発覚したのは、awing というサイトであったが、なぜか投稿だけでなく、サイトじたいが消えている 404 Not Found 状態だ。なぜ?

http://atwing.com/wp/scam-alert-if-you-are-contacted-by-tho-stake-profile-on-050814-819-am-yingluck-shinawatra-wrote-thanks-for-your-urgent-response-mr-i-am-yingluck-sh/
Not Found
The requested URL /wp/scam-alert-if-you-are-contacted-by-tho-stake-profile-on-050814-819-am-yingluck-shinawatra-wrote-thanks-for-your-urgent-response-mr-i-am-yingluck-sh/ was not found on this server.
Additionally, a 404 Not Found error was encountered while trying to use an ErrorDocument to handle the request.
Apache/2.2.27 (Unix) mod_ssl/2.2.27 OpenSSL/1.0.1e-fips DAV/2 mod_bwlimited/1.4 Server at atwing.com Port 80

もしこの投稿を見ていなかったら、詐欺だとわかるまで、もうしばらく時間がかかったかもしれない。






<ブログ内関連記事>

泣く子も黙る IRS より督促状!?
・・アメリカの内国歳入庁(・・日本でいえば税務署)からの督促状。これもあきらかに詐欺

「セルフブランディング」と「セルフプロデュース」、そして「ストーリー」で「かたる」ということ-「偽ベートーベン詐欺事件」に思う
・・2014年2月に発覚した詐欺事件。このケースは、ストーリーで「騙る」行為を長年にわたってつづけてきた佐村河内守という詐欺師の話。多くの人を騙すデクニックのオンパレードである

書評 『毒婦。木嶋佳苗 100日裁判傍聴記』(北原みのり、朝日新聞出版社、2012)-これは「女の事件」である。だから「女目線」でないとその本質はわからない
・・なぜ次から次へと男たちはいとも簡単に騙され殺されていったのか?

書評 『地獄へようこそ-タイ刑務所/2700日の恐怖-』(コリン・マーティン、一木久生訳、作品社、2008)-無実の罪で投獄された白人ビジネスマンが手記につづるタイの刑務所の恐るべき実態
・・海外在住の白人が白人を騙す詐欺にひっかかった著者の手記。騙す側と騙される側に共通点があると、詐欺が成立しやすい

三度目のミャンマー、三度目の正直 (10) 特別講義:「即席ミャンマー人なりすまし」作戦
・・ミャンマーで外見からミャンマー人になりすますための指南

史上空前規模の論文捏造事件」(2002年)に科学社会の構造的問題をさぐった 『論文捏造』(村松 秀、中公新書ラクレ、2006)は、「STAP細胞事件」(2014年)について考える手助けになる
・・学術論文の中身の捏造問題。これも詐欺まがいの話である

英語よりも日本語をキチンと教育してもらいたい!-「英語至上主義」と訣別し、人的資源の有効活用策を考えるべし

(2015年12月31日 情報追加)



(2012年7月3日発売の拙著です)











Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。


禁無断転載!




end