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2017年11月11日土曜日

マンガ 『月をさすゆび ①~④』(永福一成=原作、能條純一=作画、小学館、2015~2016)-この「仏教マンガ」は人生の岐路にある人すべての心の奥底に触れるものがある



『月をさす指』(原作:永福一成、作画:能條純一、小学館ビッグコミックス、2015~2016)というマンガがある。『ビッグコミックス』に連載され、全4巻で完結した作品だ。

内容は、第1巻の帯に書いてあるように、「仏教の学校で紡がれる青春譜」。主人公はフリーの男性カメラマン38歳独身。親族の実家のお寺を継ぐために仏教僧侶の資格を取得することを求められ、そのための専門学校に入ることになる。

カバーに描かれた画像からわかるように、東京の築地本願寺付属の仏教学校を舞台にした青春マンガだ。築地本願寺なので、浄土真宗ということだろう。しかも西本願寺系列の本願寺派ということになる。

つい最近までこのマンガのこと知らなかったが、amazonで書籍検索しているうちに、たまたま知った。さっそく第1巻を取り寄せて読んでみたところ、面白いので一気に読んでしまった



仏教に目覚める。それがみずからの内から発する内面の声に従った「内発的動機」か、あるいは「外発的な動機」かは、とくに問う必要はなかろう

主人公のカメラマンは外発的動機から仏教に触れることになったが、学友たちはお寺の息子や娘、あるいは定年退職後の第二の人生を住職に設定している元ビジネスマンなど、多岐にわたる。なかには仏教オタクともいうべき論争好きの若者も。かれらをひとまとめにしているのは、まさに「仏縁」というべきであろう。

1年間の仏教専門学校の生活をつうじて、主人公や学友たちは、それぞれ仏教への関わりを深めていく。そして、最後には京都の西本願寺で「得度」し、僧侶としての資格を取得、卒業後はそれぞれの道(=人生)を歩んでいくことになる。成長物語でもあり、恋愛ものでもある。


■「月をさす指」とは?

タイトルの「月にさす指」とは、いわゆる「指月の譬(たとえ)」のことだ。


(仙厓 「指月布袋画賛」)

これは、仙厓(せんがい)の「指月布袋画賛」。禅仏教の「公案」である。出光佐三翁がこよなく愛して収集した仙厓の代表的作品。

「指月の譬」とは、指がさしている先にある本質と、指そのものを混同するな、という教えのこと。

ブルース・リーのセリフとして有名な Don’t think. feel! の次にでてくる It’s like a finger pointing away to the moon. Don’t concentrate on the finger, or you will miss all the heavenly glory. は、まさに「指月の譬」のことなのである。『燃えよドラゴン』(Enter the Dragon)にこのシーンが登場する。 


浄土真宗という制約条件はあるが・・・

仏教といっても、あまりにも広範囲で多岐にわたるものであり、キリスト教やイスラームのような単一の簡潔な経典があるわけではない。

このマンガの仏教とは、浄土真宗のことだ。浄土真宗は、信者の人口規模で見れば、日本で最大の仏教教派である。「仏教」といっても「大乗仏教」、しかも「日本仏教」で「近代仏教」、そのなかでも「近代化」をリードした日本最大の教派である「浄土真宗」だということを念頭において読むべきだろう。

つい昨日、第3巻と第4巻を一気読みしたが、人生の岐路に立っている主人公たちに感情移入している自分を見いだしていた。読み終えた夜、夢のなかにその続きともいうべきシーンがでてきたくらいだ。自分でも不思議な思いをしている。このマンガは、人生の岐路にある人の心の奥底に触れることは間違いない。

仏教ものであり、人生もののマンガである。「仏教青春もの」である。

たいへん地味なテーマだが、いまこの国の仏教が置かれている状況を踏まえた内容の濃いマンガとして、年齢性別にかかわらず、関心のある人にはぜひ読んでほしいと思う。





<関連サイト>

『月をさすゆび』(小学館の書籍関連サイト)
・・全4巻の一気読みを薦めている



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(2017年11月18日 情報追加)



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