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2018年5月13日日曜日

『明治維新のカギは奄美の砂糖にあり-薩摩藩 隠された金脈』(大江修造、アスキー新書、2010)で、薩摩藩と革命家・西郷隆盛にとっての奄美の意味を知る


NHK大河ドラマ『西郷どん』は今週(2018年5月13日)から奄美大島に島流しされた主人公・西郷吉之助を描いている。 

本日18時から飯を食いながらBSで視聴したが、奄美方言には日本語字幕が入っていた。当時の薩摩人にとってすら理解しかねる奄美方言西郷吉之助も最初はまったく理解できなかったであろう。 もちろん、飯を食いながらの「ながら見」では、画面を見ずに音声だけを聞いていては知解できない(笑)
  
『明治維新のカギは奄美の砂糖にあり-薩摩藩 隠された金脈』(大江修造、アスキー新書、2010)という本があるが、この本は薩摩藩がなぜ倒幕の中心になれたのか、カネの側面から理解するのに役立つ内容の本だ。 
  
幕末に倒幕の原動力になった諸藩は、みな財政再建に成功した藩であり、薩摩藩の場合は調所広郷(=調所笑左衛門)の辣腕によるものだ。抜け荷と呼ばれていた密貿易が財政再建の一つであった。 

薩摩藩が琉球王国を支配し、清朝との二重帰属体制に置いていたことは比較的よく知られていると思う。当時の清朝に朝貢貿易を行う琉球王国は、薩摩藩にとっては重要な資金源であったが、奄美の砂糖もまた薩摩藩の財政を大きく支えていた。薩摩藩の財政の5割以上は奄美の砂糖が占めていたとされ、薩摩藩は沖縄でも奄美でも過酷な支配を行っていた。 

奄美は、薩摩藩が実質的に植民地扱いして砂糖キビ栽培のモノカルチャーを行わせており、砂糖からあがる収益が財政の下支えをしていた。これが薩摩藩の財政力であり、薩英戦争において英国と互角の戦いを行うことを可能とさせたのである。

この状況は、北米植民地を喪失する以前の第一次大英帝国(18世紀)におけるカリブ諸国と同様であった。英国はカリブの砂糖と、米国南部の綿花に大きく依存していたわけである。

薩摩藩と英国は、薩英戦争を戦った結果、互いをリスペクトし合う関係になっただけではない。南島での黒砂糖栽培という共通点があったのである。違いは、カリブと米国南部ではアフリカから連れてきた黒人奴隷を酷使していたのに対し、沖縄や奄美では現地人が虐げられていたことだ。
  
『明治維新のカギは奄美の砂糖にあり』は、専門の歴史家によるものではないので事実誤認や解釈の偏りが感じられなくもないが、財政という観点から幕末を考えるうえでは面白い内容だと思う。 

薩摩藩出身の革命家・西郷吉之助にとっての奄美の意味は、多面的に捉える必要がある。愛加那(あいかな)との出会いだけではない。






著者プロフィール

大江修造(おおえ・しゅうぞう)
1938年、東京都生まれ。両親が鹿児島県大島郡龍郷町出身。母方の家系は琉球王の末裔である田畑家。東京理科大学理学部卒業後、石川島播磨重工業株式会社(現IHI)勤務。東京理科大学非常勤講師、東京理科大学図書館長などを経て、東京理科大学理学部教授。工学博士。米国化学工学会が蒸留工学における顕著な貢献により表彰(2008年)。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


<関連サイト>

明治維新のカギは奄美の砂糖にあり(YuTube)


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(2018年5月16日 情報追加)





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