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2021年2月6日土曜日

アニメ映画『AKIRA アキラ』(1988年)をものすごく遅ればせながらはじめて視聴(2021年1月30日)-東京オリンピック開催はもうアキラめたほうがいいのではないか?

(DVDよりキャプチャ 右下は建設中のオリンピック会場) 

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的感染爆発のため1年間延長された「東京オリンピック2020」。2021年7月23日開催予定まであと「174日」となった先週の週末(2021年1月30日)、アニメ映画『AKIRA アキラ』(1988年)を視聴した。

このアニメ映画を見るのは、じつは今回が初めてなのだ。 周知のとおり、このアニメには「オリンピック開催まであと147日」という看板が登場する(*上掲の画像)。「国民の力で成功させよう」という政府方針が書かれているが、「中止だ 中止だ」と落書きがされている。

「AKIRAの予言」として、ネットでは話題になっているとおりだ。 「東京オリンピック中止」が、すでに1988年時点で(*原作コミックでは、もっと1980年代前半に)「予言」されているとおりではないか、と。

アニメの設定は、2019年となっている。予定では「32回大会」となるはずなのだが、看板に「30th Tokyo」 となっているのは、設定が「第3次世界大戦」のため東京が壊滅してネオ東京として復興しているだけでなく、その大戦中に2大会の開催が中止となったためだろう。 

いまからすでに32年前(!)の1988年のバブル期の製作なので、2021年の現時点から振り返ると、未来図としてはややズレがあるような気がしなくもないのだが、内容的にはインパクトのあるものであることに間違いない。 



ふと思い出したのだが、このアニメ映画が公開された1988年は、韓国のオリンピック・ソウル大会の年でもあった。88(パルパル)オリンピックである。

いまだ冷戦状態の当時は、朝鮮半島でいつ動乱が起きるかわからないので開催が危ぶまれていた。だが北朝鮮が自制したので、ソウル大会は無事つつばなく開催されたことは、もう忘れられているかもしれないが。「第1次韓国ブーム」は、このときにやってきたのであった。

 さて、1年間延期された「オリンピック東京大会2020」だが、どう考えても、このパンデミック状態では開催はムリだろう。日本国民の8割以上が開催に反対ないしは消極的だという世論調査結果もある。

そんな状態で、オリンピック委員会の森元首相の「自爆テロ」ともいうべき女性蔑視発言(2021年2月3日)が世界的に波紋を呼び起こしており、さらに開催可能性が遠のいたというべきではないだろうか。

それでも、あえてやるというのなら、1年延長となった「2020年大会」は1回飛ばして2024年に東京でやればいい。 もういい加減アキラめたほうがいいのではないかと、オヤジギャグを飛ばしたくなるというものだ。これは「失言」にはあたるまい。






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2020年3月10日火曜日

JBPressの連載コラム第73回は、「東京大空襲で10万人の死者、「3・10」を忘れるな-原爆よりも犠牲者が多かった米軍の非道な「無差別殺戮」」(2020年3月10日)


JBPressの連載コラム第73回は、東京大空襲で10万人の死者、「3・10」を忘れるな 原爆よりも犠牲者が多かった米軍の非道な「無差別殺戮」(2020年3月10日) 
⇒ https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59594

自然災害か人災かにかかわらず、大事件を発生した月日の数字で表すことがある。

2001年の米国の同時多発テロ事件「9・11」や、2011年の東日本大震災と原発事故の「3・11」がその代表であろう。

まもなく、また「3・11」を迎えることになる。東日本大震災と福島原発事故からまもなく9年になるのである。月日がたつのは早いものだ。猛威を振るっている新型コロナウイルス関連の記事や番組があふれている現在どうしても隠れがちだが、福島の復興の状況が気になるところだ。

だが、本日3月10日にも大量に死者がでた大事件があったことにも注目してほしい。

ここでは「3・10」と名付けておくが、「3・11」だけでなく、「3・10」についても考えてほしいと思うのである。いや、この2つの出来事は一緒に考えるべきものかもしれない。日本の弱みや問題点が集約的にあらわれているからだ。

「3・10」とは、1945年(昭和20年)3月10日の「東京大空襲」のことだ。東京下町の住宅密集地帯を狙った焼夷弾攻撃によって、なんと2時間で10万人が無差別殺戮されたのである!しかも、日本全土で実行された空襲は、原爆よりも被害が大きかったのだ。

「空襲」=「空爆」について、日本人は知らねばならない。





<ブログ内関連記事>

東京大空襲から70年(2015年3月10日)-空爆は「無差別殺戮」である!

「現代史」を軽視してきた「歴史教育」のツケをどう克服するか?-歴史教育の現場で「逆回し」の実践を!

書評 『アメリカに問う大東亜戦争の責任』(長谷川 煕、朝日新書、2007)-「勝者」すら「歴史の裁き」から逃れることはできない

書評 『歴史に消えた参謀-吉田茂の軍事顧問 辰巳栄一-』(湯浅 博、産経新聞出版、2011)-吉田茂にとってロンドン人脈の一人であった「影の参謀」=辰巳栄一陸軍中将の生涯

書評 『ワシントン・ハイツ-GHQが東京に刻んだ戦後-』(秋尾沙戸子、新潮文庫、2011 単行本初版 2009)-「占領下日本」(=オキュパイド・ジャパン)の東京に「戦後日本」の原点をさぐる


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2015年6月22日月曜日

東京ミッドタウンのゴジラ-最近なぜかゴジラブームが再燃しているようだが・・・

(東京ミッドタウンに出現したゴジラ像 筆者撮影)

サントリー美術館にいくために、ひさびさに六本木のミッドタウンにいったのだが、知らないうちにゴジラがいた!
   
写真の取り方にもよるが、子どもの大きさと比べると,ゴジラの大きさがよくわかる(・・ちなみに、この子は知らないよその子です)。地上に出ているのは胸から上だけだからねえ。全身ともなれば、ビルディングなみの大きさか?

それにしても、東京のあちこちにゴジラ出現だねえ。だが、ここまで大きい、実物サイズのゴジラを見るのは初めてだ。

ゴジラ・ブーム(?)の背景にあるのは、少年時代へのノスタルジー?
 
それこそ、ゴジラだけじゃなく、ガメラ、モスラと、かつては巨大生物ものが大流行した時代があった。「♪ 大きいことは いいことだ~」というCMもあったくらいだ。1960年台から1970年台にかけての高度成長期のことである。ウツトラマンも巨大生物(?)ものか?

ミッドタウンの巨大ゴジラは、東京のパワーをシンボライズしたものか? 東京は壊滅する、その前兆? それとも東京を破壊してしまいたいという密かな願望?

日比谷のTOHOシネマズシャンテ前の広場にあるゴジラ像は有名だが、じつは世田谷・砧の東宝スタジオ前にもゴジラ像があることを、ちょっと前のことだが仕事の関係で訪れてはじめて知った。これもまた突然の遭遇だ(・・写真下)。

(東宝スタジオ前のゴジラ像 筆者撮影)

『核と日本人- ヒロシマ・ゴジラ・フクシマ-』(山本昭宏、中公新書、2015)という本が出版されているが、放射能というキーワードでみると、ゴジラを媒介にして1945年8月6日の広島と2011年3月11日の福島がつながる。 もちろん、そのなかには1945年8月9日の長崎も含まれる。

ゴジラは放射能を受けて巨大化したとされている。そういう設定だ。1954年のビキニ環礁の水爆実験に巻き込まれて被爆し被曝した第五福竜丸の悲劇が背景にあるとされる。直近でも放射能被害があった。「3-11」による福島第一原発の事故である。

となると、これは福島から来たものと考えるべきなのだろうか? 福島発の世直し願望?

新宿にもゴジラのあるホテルが開業したという話だが、そちらはまだ見に行ってない。ゴジラとは遭遇するものであって、あえて見に行くものではないのだ。向こうから、いきなりやってくるものだ。こちらの都合には、いっさいおかまいなく。

ある日突然、気がついたらそこにゴジラがいることに気がつく。そのとき、すでに東京は破壊されている。もはや人間の力ではどうにもならない・・・。

だが、それはゴジラではないのかもしれない。ではいったい何か? 大地震か、津波か、空爆か、大噴火か・・・。「想定内」にできるのか、どうか。






<ブログ内関連記事>

遅ればせながらアニメ 『進撃の巨人』を第10話からローカル局の東京MXで見始めた-戦わなければ生き残れない!
・・巨人がシンボライズしているものはいったい何か?

「夢の島」にはじめて上陸(2014年11月15日)-東京都江東区の「夢の島」に日本戦後史の縮図をみる
・・ビキニ環礁で被爆した第五福竜丸の実物が夢の島にあるミュージアムで保管されていることを知った

書評 『原発と権力-戦後から辿る支配者の系譜-』(山岡淳一郎、ちくま新書、2011)-「敗戦国日本」の政治経済史が手に取るように見えてくる
・・自民党は第五福竜丸の水爆被害もその一つもキッカケとなった反原水爆運動と反米運動をいかに乗り切って原発政策を推進したのか

書評 『津波と原発』(佐野眞一、講談社、2011)-「戦後」は完全に終わったのだ!

「天災は忘れた頃にやってくる」で有名な寺田寅彦が書いた随筆 「天災と国防」(1934年)を読んでみる
・・天災は、こちらの都合にはおかまいなく、いきなりやってくる!

書評 『東京劣化ー地方以上に劇的な首都の人口問題-』(松谷明彦、PHP新書、2015)-東京オリンピック後がこわい東京。東京脱出のすすめ!?




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2015年6月17日水曜日

書評 『東京劣化ー地方以上に劇的な首都の人口問題-』(松谷明彦、PHP新書、2015)-東京オリンピック後がこわい東京。東京脱出のすすめ!?


2020年の東京オリンピック開催が決定されたのは、いまから約2年前の2013年9月のことだ。

開催決定がきまった瞬間は喜びに満ちあふれていた日本だが、その当時から東京圏以外の地方は冷めた対応をしていたのではないかと思う。そもそも東京オリンピックによる経済効果が、はたして地方経済にも波及するのかどうか、と。

東京じたいも、建設ラッシュが景気回復につながると大歓迎されたのであったが、オリンピック開催の2020年が、さまざまな意味でターニングポイントであることが指摘されるようになって、手放しの礼賛ムードは、かなり冷めているような気もする。

「祭りのあと」という表現が日本語にはある。オリンピックという「祭り」のあとがこわいのだ。「祭り」が華やかであればあるほど、祭りが終わったあとの脱力感、そして突きつけられる現実の姿に目が覚めることになる。
  
『東京劣化-地方以上に劇的な首都の人口問題-』(松谷明彦、PHP新書、2015)という本が出版されている。経済学の立場から人口問題を研究してきた研究者による、キャッチーなタイトルに、直視すべき暗い展望が描かれた本だ。
 
ぐだぐだ書くよりも「目次」を見れば、2020年以降の東京の姿が明らかとなるだろう。一部を抜粋しておこう。とくに序章の最後と、第1章と第2章が「東京劣化」の未来像を描いている。

序章
 国のタブー その1~その3
 地方のタブー その1~その3
 首都東京の劣化  首都東京のスラム化
  文化や情報の発信力が弱まる
  生活環境の悪化
  「中流都市への劣化」
第1章 東京これからの現実
 東京では高齢者が30年間で143.8万人増える
 貧しくなる東京
 老人ホームはそう簡単には建てられない
 インフラが維持できない-スラム化する東京
 GRPの低下-民間資本による再開発も困難に
 オリンピックの狂躁の後に残るもの
第2章 東京劣化現象への誤解 
 東京の現在の人口構成は維持できない
 出生率2.07は絶対に達成できない-未婚率に注目すべき
 東京は世界の情報が集まらない「田舎の都市」
 日本の経済成長率が世界最低になることは確実
第3章 これからの東京の経済
第4章 なぜ政府は間違えるのか-人口政策の歴史が教えてくれること
第5章 東京劣化への対処 今できること  

著者は人口問題研究の第一人者。政策研究大学名誉教授。人口ほど確実に未来を示しているものはほかにない。大学での講義録を活字化したものだが、「言われてみればそのとおりな内容。

人口動態からいえば、、次回の東京オリンピックの2020年は右肩下がりの下降曲線となる。しかも全国的な少子化で東京への流入人口が減るだけでなく、巣でに流入した人間は確実に年を取る。その結果、高齢者比率が増大するだけでなく、高齢者の絶対数が増大するのだ。

「東京劣化」とタイトルにあるが、東京だけの話ではない。神奈川・千葉・埼玉を含んだ「東京圏」全体の問題なのだ。

本書には大規模災害の想定については扱われていない。それでも、これだけ「劣化」することが予想されるのである。人口の変化が安定するのは、2060年台以降のことだという。それまでは、たとえ平時であっても厳しい時代が続くのである。

東京オリンピック後がこわい東京。「東京脱出」を考えるべきなのかもしれない。






<関連サイト>

Population Decline and the Great Economic Reversal (George Friedman, Geopolitical Weekly STRATFOR, FEBRUARY 17, 2015)
・・先進国における「人口減少問題」は、500年つづいた「近代」の終焉とその後を示している。人口減少スピードの早い先進国では資本よりも労働力のほうが希少財となる

東京圏の高齢者は地方へ移住する? 政府主導で進む日本版CCRC (日経BPセレクト、2015年6月22日)
・・米国政府が推進する CCRC(Continuing Care Retirement Community)の日本版。現代の「乳母捨て山」と言っては言い過ぎだが、東京圏で高齢者をケアするのは限界に達しつつあることは明らかだ

「終の棲家」がない「待機老人」が急増していく 下向きの人口動態がもたらす悲惨な未来 (上野泰也、日経ビジネスオンライン、2015年6月30日)
・・「東京五輪が起爆剤になって日本経済が新たな成長ステージに入る」といったバラ色のストーリーとはまったく異なる深刻な現実が日本でいま着実に広がっていることは、日本人のみならず、海外の投資家なども知っておくべきことではないだろうか。」

(2015年6月24日、30日 情報追加)



<ブログ内関連記事>

「東京オリンピック」(2020年)が、56年前の「東京オリンピック」(1964年)と根本的に異なること

書評 『自爆する若者たち-人口学が警告する驚愕の未来-』(グナル・ハインゾーン、猪俣和夫訳、新潮選書、2008)-25歳以下の過剰な男子が生み出す「ユース・バルジ」問題で世界を読み解く
・・日本にとって、東京にとって、「人口爆発」は過去の話

『移住・移民の世界地図』(ラッセル・キング、竹沢尚一郎・稲葉奈々子・高畑幸共訳、丸善出版,2011)で、グローバルな「人口移動」を空間的に把握する
・・2020年以降の東京は、人口流入よりも人口流出か?

書評 『なぜローカル経済から日本は甦るのか-GとLの経済成長戦略-』(冨山和彦、PHP新書、2014)-重要なのはグローバルではなくローカルだ!




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2011年11月22日火曜日

書評『霊園から見た近代日本』(浦辺登、弦書房、2011)ー「近代日本」の裏面史がそこにある


「近代日本」という時代の激変を福岡で体感した人びとが東京を舞台に

 「近代日本の裏面史」である。日本史の教科書にでてくる有名人も数多く登場するが、お墓を媒介にして見えないところでつながっている人脈をたぐりよせると、日本史の教科書にはでてこない世界が浮かび上がってくる

 幕末に「開国」を迫られ、欧米中心で弱肉強食の厳しい国際社会のまっただなかに放り込まれた小国・日本。「近代日本」とは、日本と日本人が生き残りをかけた生存競争の時代であった。その状況のもと、日本人の潜在能力が解き離たれ、さまざまな分野で爆発した時代でもあった。

 本書は、著者が東京に散在する霊園をたずねて、死者たちと交わした対話記録といってもいい本である。墓が墓を呼び、イモヅルをたぐりよせるようにして現れてきたのは「見えないネットワークでつながっている人脈」であった。

 その中心にあって、本書の通奏低音として流れているのは、福岡に源流を持つ政治結社「玄洋社」に連なる人びとである。そしてその背後にあった名も無き日本人たちだ。
 東京にいくよりも朝鮮半島のほうが近い、東京までの距離と上海までの距離はほぼ同じという地理的条件をもった国際都市・福岡。福岡出身の著者が、福岡の出版社から出したこの本は、福岡出身者でなければ書けない内容だといっていいかもしれない。関心のありかたが、福岡出身者以外とはやや違いがあることを感じさせるからだ。

 幕末から明治維新にかけての動乱期、当時の藩主・黒田長溥(くろだ・ながひろ)の致命的な情勢判断ミスによる意志決定のため、本来は倒幕派であったのにかかわらず、佐幕派とみなされて維新後の社会において苦杯を飲まされることになった福岡藩。明治維新の敗者となった「負け組」は、会津藩や越後長岡藩といった東北だけではなかったのである。

 その環境のなかからでてきたのが「玄洋社」であった。いまだに右翼団体というレッテルを貼られたままの玄洋社だが、最初の頃は自由民権運動の担い手の一つだったことに、少なからぬ読者は驚くのではないだろうか。この玄洋社が民権から国権に比重を移していったのもまた「近代日本」である。

 面白いことに本書には、ただの一枚も肖像写真は掲載されていない。出てくるのはひたすら墓、墓、墓...

 著者みずからが撮影した墓石と墓碑銘の写真ばかりである。東京はある意味では、近代日本のオモテだけでなく、ウラの歴史もあわせた巨大な霊園地帯なのかもしれないという気さえしてくる。

 霊園で死者たちの声を聴き取った著者は、さながら霊媒のような存在だといったら著者からは叱られるだろうか。むしろ、タイトルは『霊園で聴いた近代日本』とするべきだったかもしれない。

 すでに中途半端なままに終わってしまった「近代日本」とは何であったのか、本来どういう方向にむかう可能性があったのか。このことを考えることは意味のあることだろう。だから「近代日本の裏面史」である本書は、オルタナティブな可能性をもっていた「近代日本史」でもあるのだ。

 本書には珍しく「主要人名索引」が完備しているので、索引から人名をたぐりよせてみる読み方も面白いかもしれない。ぜひ一読を薦めたい。


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<初出情報>

■bk1書評「「近代日本」という時代の激変を福岡で体感した人びとが東京を舞台に行ったこととは?」投稿掲載(2011年9月13日)
■amazon書評「「近代日本」という時代の激変を福岡で体感した人びとが東京を舞台に行ったこととは?」投稿掲載(2011年9月13日)


目 次

第1章 朝鮮半島をめぐる外交摩擦
 青山霊園のあたり
 外人墓地から
 日清戦争の背景
 金玉均の墓所にて
第2章 幕末から西南戦争まで
 黒田長溥の墓所から
 維新の策源地「延寿王院(えんじゅおういん)」
 戦国大名の争奪地「博多」
 西南戦争という価値転換
第3章 アジアとの関わり
 玄洋社の看板、頭山満
 自由民権団体の玄洋社
 ロシアの南下政策とヒンターランド構想
 宮崎滔天の「落花の歌」
第4章 近代化のはざまで
  日露開戦の予言
 新興宗教と病気なおし
 宮沢賢治という宗教と科学を極めた人
 エスペラント語と革命
第5章 日本近代化の総仕上げに向けて
  「五箇条の御誓文」という近代化
 ハルビン学院と杉原千畝
 大杉栄と後藤新平の関係
 犬養毅、後藤新平の産業立国主義
あとがき
参考文献
索引

著者プロフィール

渡辺 登(うらべ・のぼる)

1956年(昭和31年)福岡県生まれ。福岡大学ドイツ語学科在学中から雑誌への投稿を行う。オンライン書店bk1では「書評の鉄人」の称号を得る。著書に『太宰府天満宮の定遠館』(弦書房)。



<書評への付記>

 ことし2011年は奇しくも「中国革命100年」の年にあたる。

 革命家・孫文につらなる縁で、本書にもその多くが登場している玄洋社につらなる人びとや、その周辺にいた日本人たちに脚光が浴びたのは、たいへん喜ばしい。

 東西冷戦が崩壊してすでに20年、左翼の崩壊にともない右翼もその意味を失った結果、右でも左でもない日本と日本人を見直すにはじつによい時代となった。 

 本書の出版は、「3-11」という、未曾有の大地震と大津波という自然災害と、それ原発事故という人災に苦しむ国難が発生する以前に書かれたものだ。「3-11」によって「戦後」も完全に終わったことは、ある意味では、さらに物事を虚心坦懐に見ることを可能としたといってもいいだろう。

 ところで、文化人類学者の山口昌男に『敗者の精神史』という大著がある。明治維新の敗者の側から描いた近代日本史もまた、オルタナティブな日本近現代史となっている。

 福岡生まれの著者が福岡の出版社から出版した本であると言うことは、東京のまなざしとはイコールではないということを意味している。

 本書は、やや玄人ごのみの内容だが、索引もしっかりつけてあるので、人物エピソードで読む近代日本裏面史として、あるいは東京の墓地めぐりガイドとしてもいいかもしれない。

 それぞれの墓地の案内図はつけていないが、これはみずから足を運んで、自分で墓探しをすべしというメッセージだろうと受け取った。

 維新後、1/10の規模に縮小させられた谷中墓地あらたに造成された青山霊園

 「人間、至る所に青山あり」という詩句があるが、青山(あおやま)と青山(せいざん)は同じ漢字を書く。青山(せいざん)とは墓のことであり、青山霊園というのは、なにかトートロジー(=同語反復)なものを感じてしまう。霊園とファッションは、なぜか親和性が高そうだ。

 本書には、お墓の写真以外、人物写真はいっさい収録されていない。写真資料が満載の『大アジア燃ゆるまなざし 頭山満と玄洋社』(読売新聞西武本社編、海鳥社、2001)とあわせて読むことを望みたい。



PS 2024年に「新装版」が発売された

福岡在住で、精力的に調査と執筆をつづけておられる地方史家の浦辺登さんから、7月にでたばかりの『霊園から見た近代日本』(弦書房)の「新装版」をいただいた。  




本書は、著者が東京在住時代に青山霊園をはじめとする各地の霊園をたずねて、たぐりよせた「近代日本の見えないネットワークでつながっている人脈」である。 

その中心にあって、本書の通奏低音として流れているのは、福岡に源流を持つ政治結社「玄洋社」に連なる人びとである。そしてその背後にあった名も無き日本人たちだ。 

つい最近、新宿中村屋創業者の相馬愛蔵・黒光夫妻と亡命インド人のラス・ビハリ・ボースの関係に言及したばかりなので、ちょっとしたシンクロには驚きを感じている。まったく意識してなかったので・・・ 

それにしても「新装版あとがき」の内容は考えさせられるものがある。 

現代中国人の「玄洋社」への関心の強さと、それに反して一般的な日本人の認識の低さ。日本人の認識が変化しつつあるとはいえ、いまだ道半ばである。 

それは、日本人自身の認識においても、「福岡を中心とした九州から見える東アジア」と、「東京から見える東アジア」との落差でもある。そう言い換えることも可能だろう。視点の違いは、認識の違いにつながっている。 

まあ、そんな話は別にしても、めずらしく「完備された人名索引」を頼りに「東京の霊園めぐりガイドブック」としても使う、そんな読み方もありなので、本書はぜひ手にとっていただきたいと思う。 

(2024年7月17日付けのFBへの投稿を改稿して、2024年7月25日に掲載)


<ブログ内関連記事>

『大アジア燃ゆるまなざし 頭山満と玄洋社』 (読売新聞西部本社編、海鳥社、2001) で、オルタナティブな日本近現代史を知るべし!
・・玄洋社につらなる人たちの肖像写真は、この写真集でとくとご覧いただきたい





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2011年9月1日木曜日

書評『アースダイバー』(中沢新一、講談社、2005)ー 東京という土地の歴史を縄文時代からの堆積として重層的に読み解く試み


 ■「3-11」の大震災であたらめて実感した、東京の地質学的な成り立ちと縄文的なもの

今回の大震災は、当初NHKが「東北関東大震災」と命名したように、東北の太平洋岸だけでなく関東でも規模が大きく、東京湾岸の埋め立て地を中心にひどい液状化をもたらした。

そして明らかになったことは、「液状化」現象が発生したのは、第二次大戦後の高度成長期の埋め立て地であり、江戸時代までの埋め立て地では液状化現象は発生していないという事実なのだ。

2005年に出版された本書『アースダイバー』は、現在の地形図に、縄文時代の地形図を重ねあわせると何が見えてくるのかと切り口から、東京の古層を探検する知の考古学であり、知的刺激に満ちたすぐれた知的読み物として東京散歩の「オルタナティブなガイドブック」として受け入れられた。

この本に収録された地図は、著者が友人にたのんで作成してもらったそうだ。本文は読まなくてもこの地図をじっと眺めているだけでも、イマジネーションがかき立てられる

この地形図は、地質学でいう洪積層(こうせきそう)と沖積層(ちゅうせきそう)で色の塗り分けがされている。洪積層とは、硬い土でできている地層のこと。沖積層とは、砂地の多い地層のこと。

洪積層が地表に露出している場所は縄文時代も陸地だったところである。縄文時代の東京はリアス式海岸のようだ。地球温暖化の時代は水位が上がっていたからだ。沖積層はもともと入り組んだ湾口や河川だったところに、上流から運ばれた土砂が堆積してできた土地だ。

徳川幕府が江戸に開かれて以来、そのまわりにはさらに埋め立てによって土地が拡張されたのである。沖積層の土地に展開したのが「東京下町」とその文化である。

縄文時代から存在する洪積層には、現在でも神社仏閣などの宗教施設や、知の中心である大学などが立地していることを知るとじつに興味深い。また、東京には散歩の楽しみである急坂がなぜ多いのか、遠く縄文時代を思いうかべるとその理由もおのずから明らかになる。東京には、縄文時代に形成されたフィヨルドのような複雑な入江が、坂となってそのまま痕跡として残っているわけなのだ。

中沢新一は、きわめて広い射程のもとに東京全体について「アースダイバー」を実践し、東京に露出した「縄文時代の神話的思考」をよみがえらせることに成功している。あいかわらずペダンティックな面が鼻につかなくもないが、さすが「週刊現代」に連載されたものだけに素直な文体になっていて読みやすい。

科学的な根拠についてはやや問題があるにしても、たまにはこれくらい大胆にイマジネーションを働かせてみるのも面白い。すべてが縄文時代の地層でもって説明できるわけがないのは当たり前なのだから、あまり神経質になるのも考え物だ。民俗学的想像力を楽しみたいものである。

縄文の大地の息吹をもとめて、この本をガイドにして、あらためて東京を歩いてみたい。


(*上掲の地形図は、『アースダイバー』の付録してついているものの一部)


<初出情報>

■bk1書評「「3-11」の大震災であたらめて実感した、東京の地質学的な成り立ちと縄文的なもの」投稿掲載(2011年7月23日)
■amazon書評「「3-11」の大震災であたらめて実感した、東京の地質学的な成り立ちと縄文的なもの」投稿掲載(2011年7月23日)

*再録にあたっては、一部加筆した。


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目 次

プロローグ 裏庭の遺跡へ
第1章 ウォーミングアップ-東京鳥瞰
第2章 湿った土地と乾いた土地-新宿~四谷
第3章 死と森-渋谷~明治神宮
第4章 タナトスの塔 異文/東京タワー-東京タワー
第5章 湯と水-麻布~赤坂
第6章 間奏曲-坂と崖下
第7章 大学・ファッション・墓地-三田、早稲田、青山
第8章 職人の浮島-銀座~新橋
第9章 モダニズムから超モダニズムへ-浅草~上野~秋葉原
第10章 東京低地の神話学-下町
第11章 森番の天皇-皇居
エピローグ 見えない東京
参考文献
スポットリスト

著者プロフィール

中沢新一(なかざわ・しんいち)


1950年生まれ。思想家・人類学者。著書に、『カイエ・ソバージュ全5巻』(講談社選書メチエ、『対称性人類学』で小林秀雄賞)、『精霊の王』(講談社)、『緑の資本論』『僕の叔父さん網野善彦』(集英社)、『チベットのモーツァルト』(講談社学術文庫、サントリー学芸賞)『森のバロック』(せりか書房、読売文学賞)、『哲学の東北』(青土社、斎藤緑雨賞)、『フィロソフィア・ヤポニカ』(集英社、伊藤整文学賞)など多数(本書裏表紙の記載)。


<書評への付記>

本日(9月1日)は「防災の日」である。1923年(大正12年)9月1日11時58分32秒に発生した「関東大震災」から88年にあたる。

関東大震災については、このブログではわたしは、永井荷風の 『断腸亭日乗』 で関東大震災についての記述を読む と題して、「3-11」後に永井荷風の日記にからめて書いたが、地震とナマズのかかわりについても取り上げて書いている。

中沢新一は、地震とナマズにかかわる民族的想像力についての名著 『鯰絵-民俗的想像力の世界-』(コルネリウス・アウエハント、宮田登=解説、, 小松和彦/中沢新一/飯島良晴/古家信平=共訳、せりか書房、1979)の翻訳者の一人でもある。

著者は『アースダイバー』のプロローグで、チュニジア滞在中に旅行者と交わした会話と「9-11」について触れている。チュニジアでは民主化革命が勃発している。その後、「9-11」の首謀者のオサマ・ビン・ラディンが米海軍特殊部隊によってパキスタンで殺害されている。

また、奇しくも「3-11」で5000年前の「縄文時代」がふたたび浮上することになるとは、考えもしなかっただろう。

そういう意味では、奇妙なまでにアクチュアルな内容の本である。少なくとも、いまこの時点で読んでもまったく違和感を感じない

ただ、「3-11」でも倒壊することもなかったスカイツリーができて以後の下町について、また M ではじまる森ビルの六本木ヒルズのその後を書いてもらいたいとも思う。続編という形で。

洪積層のうえに形成された文化、洪積層のはざまの沖積層に形成された文化、沖積層の広い土地に形成させた文化の違い。これは地震という自然災害の対する考え方の違いに基づくものでもある。縄文時代以降に形成された沖積層が拡がる広い土地に展開する「東京下町」が、縄文時代の洪積層の大地に形成されたものとは異なる文化が形成されていることは、その意味では当然といっていいという説明にも納得する。

いまあらためて本書を読み直すことで、ほんらいあるべき土地開発について考え直すキッカケにするのもいいのではないかと思うのである。

縄文時代に人間が住んでいたところは洪積層であり、現在でも比較的安全であることは言うまでもないだろう。著者はあるインタビューで「東京の文化防衛論」を書きたかったと語っているが、「文化防衛論」はじつは「防災論」としても機能するのである。

渋谷については、宮本常一の民俗学の関心の深い佐野眞一が『東電OL殺人事件』(新潮社、2000 文庫版 2003)で、神泉の風俗街について描いており、土地のもつチカラから解読しようとする姿勢には中沢新一と共通するものがある。『東電OL事件』を読んだあと、現場を見に行ったが、なんとなくわかるような気もした。

中沢新一が折口信夫や南方熊楠の民俗学を読み込んできた人であれば、佐野眞一は宮本常一や澁澤敬三の民俗学を読み込んできた人である。民俗学的想像力については、けっして軽視すべきではない。


<関連サイト>

アースダイバーマップ bis
・・「アースダイバー」のコンセプトを Google Earth で再表現したもの

中沢新一氏(宗教学者)×釈徹宗氏(僧侶)×平松邦夫氏(大阪市長)「アースダイバーで読み解く東京・大阪」 第1回-なぜ大阪の街が今のような姿になったのか

中沢新一氏(宗教学者)×釈徹宗氏(僧侶)×平松邦夫氏(大阪市長)「アースダイバーで読み解く東京・大阪」 第2回-イノベーションとやさしさを生み出す大阪のコミュニケーション

中沢新一氏(宗教学者)×釈徹宗氏(僧侶)×平松邦夫氏(大阪市長)「アースダイバーで読み解く東京・大阪」 第3回-アースダイビングで明らかになるコミュニケーションの根源
・・大阪など、その他の湾岸都市について書かれると、有用な読み物となるだろう。大阪は、奈良や京都のような、中華文明の文明原理によって作られた内陸都市ではないからだ。


縄文海進に関する誤解 (wikipedia)
2005年に出版され話題となった中沢新一「アースダイバー」は,東京における縄文海進による水没範囲を実際よりも過大に示しているが,この本をフィクションと考えない人も多く,誤解を生む原因になっている

東京地形ブームと縄文海進(Togetter)
「アースダイバー」をどう受け止めるか(Togetter)

中沢新一「レーニン礼賛」の驚くべき虚構(岩上安身 『諸君』1997年1月号より)



<ブログ内関連記事>

書評 『緑の資本論』(中沢新一、ちくま学芸文庫、2009)
・・とくにキリスト教と比較してみるイスラームの経済思想

書評 『折口信夫 霊性の思索者』(林浩平、平凡社新書、2009)
・・中沢新一の折口信夫論である『古代から来た未来人』(ちくまプリマーブックス、2008)をあげておいた。大阪出身の折口信夫は「アースダイバー大阪」の導きともなっていることだろう

”粘菌” 生活-南方熊楠について読む-
・・中沢新一の南方熊楠論『森のバロック』を読む

「地震とナマズ」-ナマズあれこれ 

「宗教と経済の関係」についての入門書でもある 『金融恐慌とユダヤ・キリスト教』(島田裕巳、文春新書、2009) を読む
・・宗教学者中沢新一には批判も多い。わたしも宗教学者・島田裕巳による批判はある程度までもっともなことだと考えている。にもかかわらず、中沢新一の語るコトバはきわめて魅力的だ。本人がどこまで自覚的なのかわからないが、ある種の人びとにとっては「ハーメルンの笛吹き」のような存在であるのだろう。これはほめコトバであり、同時に警告のコトバでもある。危険な魅力というべきか!?

書評 『日本人は爆発しなければならない-復刻増補 日本列島文化論-』(対話 岡本太郎・泉 靖一、ミュゼ、2000)
・・縄文といえば岡本太郎。人類学者・泉靖一との熱い対談

「生誕100年 岡本太郎展」 最終日(2011年5月8日)に駆け込みでいってきた

「生誕100年 人間・岡本太郎 展・前期」(川崎市岡本太郎美術館) にいってきた


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