(タイの "萌えバス")
日本人である私は、そもそも物心ついたときからTVにどっぷり漬かってきたわけであって、マンガ読み始める前からアニメを見ていた。私などより少し前の世代から以降のふつうの子供は、文字を読み始めるよりも、TV見るほうが絶対早いはずだ。
だから、手塚治虫のアニメ作品『悟空の大冒険』(1967年放送)のエンディング主題歌「悟空音頭」ではないが、「マンガがすっき、すっき、すっき、テレビがすっき、すっき!!」というのは、創作者の手塚治虫の発想であって、そのアニメを見ていた子供の発想ではない(YouTube で視聴可能)。
タイ人もまったく同じだろう。タイのローカルチャンネルでは、日本のアニメを吹き替えで放送している。
タイ人の場合は、それはもう当然といえば当然ということなのだろう。
しかし違いはといえば、これは日本以外の国はすべてほぼ同じだが、タイでも自国産のアニメではない、ということだ。ほぼ間違いなく100%日本のアニメ作品である。
『クレヨンしんちゃん』なども人気である(YouTube にタイ語吹き替え版投稿あり。タイでは直接TVで見たことはないが、『セーラームーン』も人気だという。
中でも、タイで国民的な圧倒的に知名度の高いアニメといったら、なんといっても『ドラえもん』だろう。
ドラえもんはタイだけでなくアジア全域で大人気だが、欧州ではそうでもないらしい。セーラームーンはイタリアやフランスでは大人気だが。国民性というか、アニメ受容の地域差、文明差とでもいうのか。このテーマはたいへん面白いが、専門ではないのでまたの機会といおうことで。
ではドラえもんの主題歌をタイ語バージョンにて(YouTube で視聴可能)。
ドラえもんがどれほど人気かというと、たとえばセブン・イレブンでは買い物すると一定の金額ごとにドラえもんの登場人物のシールを配っており、私も部下の経理担当の女性から、ドラえもんのシールをもらったら自分に渡してくれと頼まれていた。ちなみに私はメガネかけていることもあり、ノビタということになっていたが、まあそれはそれでよしとしておこう。ドラえもん登場人物はタイ人はみなよく知っている。
また、タイ人も日本人に劣らず、かわいいキャラクターが好きで、ドラえもんだけでなく、タイ独自のマスコットなども実に多い。ミニチュアの人形好きということも共通している。
ところで、タイにはアニメを描いた観光バスがある(写真)。
観光バスは、ウルトラマンやらバットマンやら、通常はアメコミを劇画化したような、実におどろおどろしいペンキ画のようなタッチの装飾がされていることが多くものすごい。かつての日本でもトラック野郎の装飾トラックがあったが、そんなもんじゃない。
そのなかでも飛び切りの観光バスを写真で紹介しておく。
日本のオタクの人たちなら「萌えバス」とでも表現するのかな? 美少女アニメらしき画像がバス全体をおおっている。乗っているとわからないけど、外からみるとものすごく目立つ。日本のオタクたちがみたら、泣いて喜びそうだなあ。タイに観光旅行する際には、事前に「萌えバス」にしろ!とリクエストしたらどうだろう!?
観光バス会社の社長の趣味なのか、ただ単に目立たせたいのか、うーん・・・まったくもって謎である。
「萌えバス」は、きょうもまたタイのどこかを走っている!
* タイのあれこれ (8) につづく
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