2009年11月17日火曜日

タイのあれこれ (11) 歌でつづるタイ-DJ風に


                  
 私が好きな歌手でつづるタイ・ポップス&ロック。YouTube 投稿 Music Video でご紹介します。タイで出ているKaraoke-VCD のものです。

 いかにもタイな音楽、というとルーク・トゥンをあげる人がいますが、日本では演歌に該当するこのジャンルは正直いって好きじゃありません。

 タクシー運転手には東北地方(=イーサーン)出身の人間が多く、クルマのなかで演歌をかけっぱなしにしている者も多いですが、ちょっとうっとおしいですね。これはバンコクの中産階級も同様のようです。

 ルーク・トゥンは、ディープなタイ・フリーク人に任せておきましょう。



 ではまず、なんといってもタイの国民歌手バード(Bird)から。
 本名はトンチャイ・メーキンタイ(ThongChai McIntyre)、スコットランド人の父親とのハーフです。仏歴2501年12月8日生まれ(1958年12月8日生まれ)。

 タイの芸能界は非常に混血が多いのですが、その一人であるバード・トンチャイが長年にわたって「国民歌手」であり、王族にも熱烈なファンがいるという、このタイという国は、本当に懐が深い移民国家ですね。現在の日本は6~7人に一人は混血?とも聞きますが、日本とは大きく違います。

 ただし国民歌手といっても三波春夫ではございません。ポップスです。

 ではまずタイの国民性そのものをうたった「サバーイ・サバーイ」からどうぞ。サバーイとはひとことでいえば「気持ちいい」。サバーイ・サバーイと二回重ねていうのは強調のため。インドネシア語も同じように同じコトバを二回重ねていう傾向がありますね。
 タイの国民歌手バード(トンチャイ)の代表曲です。

Sabai Sabai(Bird Thongchai)

 サバーイは、まったくもってタイ人を象徴するコトバですね。

 では続いて、バードでもう一曲。今度は、プリッキーヌー(小粒で激辛の唐辛子・・乾燥したものはいわゆる鷹の爪です)
Prik Khee Nhoo(Re-mix)でどうぞ。 こちらはかなりのアップテンポでノリノリですね。
 
 どうです、まったくもってタイ人は東南アジアのラテン系、でしょう。フィリピンもそうですね。
 東アジアのラテン系が韓国人であるとすれば、東南アジアでは間違いなくタイ、ですね。
 しかし、タイもフィリピンも軍事クーデタが多いのも、ラテンアメリカとそっくりで困ったものです。

 ちなみに、バードは俳優としても『クー・ガム』(日本語訳タイトル:「メナムのほとり」)』にタイ女性アンスマリンと恋に落ちる日本帝国海軍将校・小堀の役を演じています。コボリ、といえばタイでは日本人男性の代名詞となっています。

 原作は、タイの女流作家・トムヤンティ。この作品は繰り返し、繰り返し映画化や、ドラマ化されており、タイでは人気の作品です。バードが出演したのは1990年バージョン。

<参考資料>
http://ja.wikipedia.org/wiki/トンチャイ・メーキンタイ



 ラテンといえばダンスですが、ここ数年ですっかりスターダムに乗りあがったアイドルから。

 アイス・サランユー。歌もダンスも得意。バンコクの若者の間でもっとも人気の歌手。昨年夏に日本デビューもしましたが、「タイのハニカミ王子」なんてネーミングされてます・・

 それにしてもタイ人は踊るのが好きですね~

Kon Jai Ngai(Ice)

 まったくもってタイは「5時から男」ばっかり、退社後俄然エネルギー発散させる者が多すぎますねー。おいおい少しは仕事しろよーといいたくなるのは私だけでしょうか。

 もちろん男に比べると、女性はまじめに仕事に取り組む傾向は強いですよ。でも仕事中のおしゃべりが多すぎるような・・



 アイドルでもう一曲、こんどは女性アイドル歌手・ブアチョムプーです。Buachompoo Ford という名前でもわかるとおり、彼女も父親が英国人のハーフ、でも日本人っぽいといわれているらしいですね。ちなみ Bua-chompoo とは「ピンク色の蓮の花」のこと、かわいらしい名前です。

Rain(Buachompoo Ford)

 なぜか『日本経済の大逆転』という本がでてきますねー。なんだか懐かしいようなせつない恋のミュージック・ビデオです。
 なお、このミュージック・ビデオの冒頭にでてくるのはタイ最大の音楽関連会社 Grammy の宣伝、ここで紹介したミュージシャンの大半は Grammy 所属です。


 ちょっとここで趣向をかえて、タイ・ロック界の大御所バンド、カラバオを紹介しましょう。

 カラバオは1976年にバンド結成してから33年、カラバオ(carabao)とはタイの農村で大活躍していた水牛のことです。

 紹介するのは、ビア・チャーン(象ビール)。いまやビア。シン(シンハビール)を上回る勢いの新銘柄のビールです。

 タイを代表するロックバンドのカラバオがCMソング歌って話題になったとのこと。ルーク・トゥン(演歌)風というか民謡風というか、「生活のための歌」、あくまでも民衆の側にたつという姿勢のバンドですね。

Sao Beer Chang(Carabao)

 バックステージで踊っている女性たちはタイダンス。タイでは小学校から正課で古典舞踊があるようで、手の平の返しはお手の物のようです。

 会社のパーティなどでも舞踊団がよばれることも多いですね。個人的にはカンボジアのクメール舞踊が雅さにおいては一番だとは思いますが・・

 カラバオはこのほか企業とのタイアップで、Thailand Toyota Hilux Vigo のCM にもでています。バンコクなど都市部ではなく、地方や農村などより民衆の生活に近い人たちへのマーケティングの観点から、カラバオの起用となったのでしょう。


<参考サイト>
http://en.wikipedia.org/wiki/Carabao_(band)
カラバオ・オフィシャルサイト(タイ語)




 さて、私が大ファンなのはマーシャー・ワッタナパーニット(Marsha Wattanipanich)。

 女優で歌手のマーシャー。1970年生まれでモデル出身、都会的なセンスのもちぬしですが、一児の母、熱心な仏教徒とのこと。

 タイの芸能人は大半が白人(ファラン)とのハーフですが、マーシャーも例外でなく、母親がドイツ人とのこと、エキゾチックな美貌に美脚、いい意味のハイブリッドですね。

 自分が女優として主演したTVドラマ(ラコーン)で主題歌を歌うケースも多いですね。Marsha in Drama というアルバム(写真)もあります。

 では、私の選曲したベスト盤でどうぞ。

 私が一番好きな曲から。仏歴2040年(=1997年)のアルバム Re-Entry に収録。1999年に私が一番最初に購入したタイの音楽CD、これは大当たりでした。まだB290とえらく高かったですが(現在はB155くらいが相場です)。

 私は彼女のCDは全部集めました。VCDも大半もっています。タイは旧譜はすぐになくなるので苦労したものです。いわゆるT-Pops(タイポップス)とのつきあいも10年になるわけなんですねー。

 なぜかマーシャーは一度も日本盤がでていません。この機会にぜひ視聴してみてください!

Krai Suk Khon(Marsha)

 では、マーシャーのミュージック・ビデオを続けてどうぞ。オトナの女性の歌うポップスの数々。

Mai Pen Rai Kon Dee

Mai Yahk Naun Kon Diow

Mai Yahk Nai Tur Wai Jai

Chun Paw Jai

Pen Gied Gurn Paw

Mai Lurah krai (ドラマ「鳳上龍」主題歌)
 タイは他の東南アジア諸国とは異なり、華人が同化していても独自な文化をもった存在として認知されていて、ドラマにもよく取り上げられています。バンコクのチャイナタウンであるヤワラートを舞台にしたドラマです。
 

<参考サイト>
http://en.wikipedia.org/wiki/Marsha_Wattanapanich
マーシャー・オフィシャル・ファンサイト(タイ語)
マーシャー Facebook ページ(英語・タイ語)


 ではこれで、マイ・フェイバリット・タイ・ポップスの時間を終わります。
 ではまた~。



* タイのあれこれ(12)につづく



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「タイのあれこれ」 全26回+番外編 (随時増補中)                   
     





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