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■特別講義:「即席ミャンマー人なりすまし」作戦-これであなたもミャンマー人になれる! (講師:ミスター・ロンジー)■
せっかくの機会ですから、とっておきの話を最後にしておきましょう。
はじめてミャンマーにいく人も、二度目の人も、三度目の人も、意外と実行した人はあまり多くないのではないのかなと思われるのが、「ミャンマー人なりすまし」作戦です。
ミャンマー人になりすますのは実に簡単。では私めがご説明いたしましょう。
まず、ヤンゴン市内のボージョー・アウンサン・マーケットにいって、ロンジーを購入してください。
ロンジーとは腰巻きのこと。筒状になった布をスカートにようにはいて、腰のところで余った部分を曲げて折るだけ。慣れてくれば、そう簡単にずり落ちてくることはないですし、なんといっても暑い国のことです、スースーしてすごく快適ですよ。ベルトもいらないしね。
ロンジーですが、織物ですので柄と質によって千差万別です。そんな頻繁にミャンマーに行くのでなければ、安いやつでもいいいでしょう。しかし、安物買いのゼニ失いの可能性がありますよ。安物はすぐに色が落ちてしまうようです。
本当はロンジーの下には下着はつけないのがミャンマー流らしいのですが、さすがに絶対にずり落ちないという自信がないので、私は試したことはありません。そのほうが気持ちいいのは間違いないですけど、女性たちと一緒に同行しているし、さすがに・・・(赤面)。もっとも、日本でも柔道着の下は何も着けないようですが(笑)。
写真に写っている「あやしいミャンマー人」は、はい、私です。今回のミャンマー行きの最終日、チャウタンの水中寺院で撮影したもの。サングラスがあやしいですねー、なんだかうさんくさいですねー(笑)。
しかしこれではまだ欠けているものがありますね。
さーてなんでしょう?
そうですね、まず日焼けの度合いが足りませんね。
でもこれは、長く滞在していれば必然的に色黒になるので心配なし。
足元にご注目。裸足ですねー。でもこれはパゴダにいるからです。パゴダに入るときは外国人だろうといっさい関係なく、裸足にならなければなりません。当然の礼儀ですよね。
ではパゴダの外にでたら・・・そうですね履き物が必要ですよね。
基本的にパゴダにいくと裸足にならなければならないので、靴はやめたほうがいいですね。裸足にサンダル、これはおすすめです。でもそれだけではまだミャンマー人になりすますには、あと一歩足りません。
何が足りないって?
そうです、足りないのはミャンマー草履(ぞうり)、なのです(上掲の写真)。
写真をみてください。足指の股でで鼻緒(はなお)を挟むタイプの文字通りの「ぞうり」です。ぞうりの底には天然ゴムが貼ってあり、歩き回っても意外と疲れません。ビーチサンダルみたいなものですが、そんな安っぽい物じゃあ、ありません。
しかも、なんとミャンマーでしか売っていません。
こないだ購入したのは米ドルで約3ドル、Mandalay slippers とありますが、これが商品名なのか、一般名詞なのかは私にはわかりません。
安価な中国製品が大量に流入している現在のミャンマーですが、さすがに「ミャンマーぞうり」は Made in Myanmar と記されています。国産品愛用でしょうかねー、それとも中国人はこういう製品に手を出さないのか。
韓国人が日本人を侮蔑する際に使用するスラングに、チョッパリ(=ひづめの割れたものをさす韓国語)というのがありますが、日本人とミャンマー人は韓国人からみれば同類となるわけですね。タイ人はこのタイプのぞうりに対するこだわりはないように思われます。普通のサンダルですね。
こういうミャンマー草履(ぞうり)を、何の疑問もなく履いてみる私たち日本人も、ある意味では不思議な存在かもしれません。こんなところにも、日本人とミャンマー人の共通性を発見するのは面白いことです。
日本を捨てて、ミャンマー(ビルマ)で生涯を過ごす決心をしても、何も水島一等兵(@『ビルマの竪琴』)のようにお坊さんになる必要はありません(・・もちろんビザの関係がありますので、なかなか難しい相談ですね。もちろんその必要性があるのかどうか・・・)。
ロンジーとミャンマーぞうりを購入すれば、はい、即席ミャンマー人が一丁できあがり。安いものですね。あとは数日滞在して色黒になるのを待つだけ。最初から色黒であれば、待つ必要もありません。
こんなこと書いている私も、メインイベントの僧院の孤児院では、お坊さんからミャンマー語で尋ねられて閉口しました。ミャンマー語がわからないということをわからせるのに少し苦労しました・・・
一番はじめにミャンマーにいった13年前にも思いましたが、ミャンマー人は日本人とよく似た顔つきをした人が多いのは確かです。いきなりニコニコと微笑みかけられて、高校時代の友人がなぜここに!?なんてことを思ったことがあるくらいです。
簡単でしょ! では、次はみなさん自身が「ミャンマ-人なりすまし」を実行する番ですよ!
何事もやってみなくてはわかりません。
けっして「バカになれ」なんていっているのではありませんよ。これではミャンマー人はバカだといっていることになってしまいますよね。なりすましは、知的な行為ですよ。
「郷に入りては郷に従え」と昔からいいますよね。
ロンジー姿にミャンマーぞうりでも、高級ホテルに入るのを阻止されることはありません。
ただし品格(?)が必要かな?
なーんてこと語る資格が私にあるのかどうかわかりませんが・・・
でも本当は、ロンジー姿でも正装はありますので、これは上級編の課題となりますね。
いつかどこかで ミスター・ロンジーを見かけたら、声をかけてください。さすがに日本国内ではロンジーはきませんけどね(・・私の知り合いには役所にはいていったという「つわもの」がいますが)。
以上で特別講義は終わりです。
ではまた!
(をはり)
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(2015年10月4日 項目新設)
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