昨日(2012年11月27日)の早朝に撮影した富士山です。
前日の雨、朝の空気が冷たく澄んでいるので富士山が美しい。
まさに霊峰富士ですね。
じっさいに昇ってみると瓦礫の山ですが、遠くから見ると富士山は美しい。
火山の噴火で形成されている日本の山は長い年月をかけて崩れてきたことは、作家・幸田文(こうだ・あや)の『崩れ』という作品に描かれているとおりです。
富士山もまた、時々刻々と崩壊しているのは、須走口で砂走りを体験してみればすぐに実感できることですね。スキーの滑降のように勢いよく駆け下りることができる砂走りは、そのたびに砂がどんどん流出していくのです。
「ふるさとは遠くにありて思うもの」とうたったのは金沢出身の詩人・室生犀星(むろう・さいせい)ですが、人間関係もまた近すぎるとうっとおしい。
美しいかどうかは、それを見る人の気持ちによって決まってくるもの。
その決め手は、対象との距離(スタンス)の取り方の問題でありますね。
まあ、そんなことはさておき、富士山がくっきり見えるのは、寒い冬の楽しみの一つではあります。
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『崩れ』(幸田文、講談社文庫、1994 単行本初版 1991)-われわれは崩れやすい火山列島に住んでいる住民なのだ!
むかし富士山八号目の山小屋で働いていた 総目次
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