(BTSブンナウィティ駅のホームからみた巨大仏塔)
訪問から一ヶ月後の寒い日本でいまこの文章を書いているが、バンコクは11月といえども日本人からしてみると熱い。さすが南国は11月とはいっても日射しがつよい。
そんな気候のなかでは、同じ仏教国といっても日本とタイとではかなり異なるのも当然だ。もちろん、大乗仏教(・・あるいは北伝仏教)と上座仏教(・・あるいは南伝仏教)の違いがあるとはいえ、そもそもが暑い北インドで生まれた原始仏教に限りなく近い性格を維持しているのが現在の上座仏教である。
戦後の日本の仏教寺院は鉄筋コンクリート建てのものも少なくないとはいえ、基本は木造建築であり、多くの日本人は仏教寺院というものは基本的に木造というのが固定観念となっているはずだ。
もちろんタイでも地方には木造のものもあるが、全体的に木造建築はすくない。
この奇妙にも高くそびえるワット・タンマモンコン(Wat Dhammamongkhon)の仏塔もまたコンクリート造であることが、じっさいにそのなかに入ってみてよくわかった。
(コンクリート造の仏塔は真下から見上げるとじつに壮観)
BTSが東の終点であったオンヌッから延伸されて、はじめてこの仏塔が目に入るようになったのである。プンナウィティ駅からよく見えるのは、バンコク中心部ではないので仏塔のまわりには高層建築物がほかにないからだ。ランドマークのようなものか。高さ95メートルはさすがに下から見上げると壮観である。
タンマモンコンの仏塔に行ってみることにしたが、駅からはまっすぐ北にむかって歩くことになる。バンコクに限らず、タイの道(ソイ)は路地に入ると行き止まりの道も多く、わかりにくいことかぎりない。
しかも乾期のこの時期は空気がやや涼しいので、ふだんは怠惰なイヌどもも寝ておらず、見知らぬ者を関知すると、とたんに吠えてくるので危険なこときわまりない。狂犬病の危険があるからイヌはいやな存在なのだ。
仏塔のある場所にあたりをつけて路地を右折して歩いてみたものの結局行き止まりにぶつかってしまった(汗..
たまたまそこにほうきをもって家の前にたっていた「レレレのおじさん」のような老人がいたので道を聞いてみた。そしたらいっしょについてきてくれたので、やっとのことで仏塔までたどりつくことができたという次第だ。
(タンマモンコン境内にて 「レレレのおじさん」)
「レレレのおじさん」といっしょに仏塔のなかを歩いてみた。なんとタンマモンコンの巨大仏塔にはエレベーターがあって最上階までいけるのだ! ミャンマーのシュウェダゴン・パゴダにはエスカレーターがあるが、お寺でエレベーターに乗るのははじめてだ。
現在リノベーション作業中で足場が組まれているが・・・・
(仏塔内部からバンコク市内を見下ろす)
最上階から一階づつ下に降りてみることにしたが、仏塔の内部はさまざまな仏像があるだけでなく、寄贈された仏像や考古学の出土品などの展示スペースになっているが、そうじもされないまま放置されている状態であった。内部には学校もあった。
お寺(ワット)のなかでは、真剣にウィッパサナー瞑想する在家信者がいた一方、お寺の裏側に回ると、イヤホンしてスマホで音楽を聴いている若い僧侶たちの一団(!)がいた。
(スマホで音楽を聞く少年僧 瞑想にあらず!)
短期出家の若者たちなのだろうが、ミャンマーの地方のお寺の純朴さと比較すると、なんだかなあという気持ちになる。タイに限らず、在家信者のほうがまじめであるといっていいだろう。
バンコクで観光したいという気持ちなどもはやまったくないが、まだまだ未見の物件も多い。時間のあるかぎり、今後もいろいろ見て回りたいと思っている。
(*)ここでいう「先月」とは2012年11月のこと。同年12月に書いた原稿だが、ブログにアップする機会を失したまま一年以上もたってしまった・・・。
このようなスリープ状態の書きかけ記事がまだまだ多数あるのだが、時期をみてリファインしたうえでアップしていきたいと思う。
この記事で取り上げた巨大仏塔タンマモンコンじたいには大きな変化はないと思われるので、そのまま手を入れずにアップすることとした次第。
(2014年1月18日 記す)
<関連サイト>
ワット・タンマモンコン(Wat Dhammamongkhon) (公式サイト タイ語)
ワット・タンマモンコン Facebookページ (タイ語)
ワット・タムマモンコン(タイランドライブラリー) (日本語)
(Punnawithiは緑色の路線にある)
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