2021年1月8日金曜日

「憂しとみし世ぞ いまは恋しき」ー「コロナの記憶」も過ぎ去ればよい思い出になるのかな?

(小倉百人一首の藤原清輔朝臣 Wikipediaより) 

昨日(2021年1月7日)、ふたたび「緊急事態宣言」が発令された1都3県。まずは大阪から始まって、全国に拡大する可能性も語られており、いつになったら「新型コロナ感染症」(COVID-19)に覆われた霧が晴れることやら。 

そんな状態ではありますが、「丑年の正月」らしい(?)話で。 脳内検索機能をフル回転させて「ウシ」関連情報を脳内データベースから想起されてきたのが、「ウシとみしよぞ・・」というフレーズ。動物のウシではないが、音はおなじウシである。 そう、これは百人一首の1つなのだ。以下、原文。 

藤原清輔朝臣(84番)『新古今集』雑・1843 

ながらへば 
またこのごろや 
しのばれむ 
憂(う)しと見し世ぞ 
今は恋しき

(現代語訳) 
この先も長く生きることになれば、 
つらく苦しいと思う今日この頃もまた、 
懐かしと思うことになるのかも。 
そう思っていた昔の日々も、 
いまとなっては恋しく思い出すわけだからね。 
(*サトウ私訳) 


百人一首の84番、藤原清輔朝臣の歌だ。 

「コロナの記憶」も過ぎ去ればよい思い出になるのかな? 「緊急事態宣言」が出て、ロックダウンとかステイホームとか時短とかいろいろあったけど、なんとか乗り切れてよかったねえ、と。いや、思い出すこともなく記憶は風化してしまうのかも。

 「憂し」も耳で聞いたら「ウシ」だ。ただそれだけの話なのだが(笑)、丑年2021年の初頭に、あえてこの歌について取り上げてみた次第。 

まだお正月だしね。百人一首は日本人の「教養」だ。 




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