2025年3月2日日曜日

神保町から市川に移転した「ろしあ亭」に初めて行ってみた(2025年2月27日)

 

神保町で老舗的存在だったのが「ろしあ亭」。なんども利用したことのある老舗のロシア料理店であった。 

ところが、テナントとして入居していたビルが取り壊しのため閉店。バブル時代の地上げ時代にも生き延びたビルだったが、老朽化の前にはなすすべを知らず。 その後、千葉県市川市に移転して再開したというニュース一昨年知った。 

昨日のことだが、そんな「ろしあ亭」に今回ようやく行くことができた。JR市川駅から徒歩6分。飲食街のなかにある。  

神保町時代より店舗が広くなったようだ。平日の夜だったが、席もかなり埋まっていたので一安心。「ウクライナ戦争」のため、ロシアにはネガティブイメージがつきまといがちだが、食文化は別物だ、そう考える人も少なくないのだろう。 


(前菜はロシア語でザクースカ。生サーモンと赤カブのポテトサラダ)


会食者は、旧友のロシア経済の専門家。つい最近モスクワ出張から帰ったばかり。かつてなら東京からアエロフロートで直行するところだが、経済制裁下ではドバイ経由のフライトとなるのだそうだ。 

(ガルショークは、キノコのクリームスープの壺焼き)


ロシアの現状は、モスクワと地方都市は別世界状態で、米系も 欧州系も撤退があいつぎ、外資系ホテルが撤退してしまったという問題もあるが、制裁もなんのそのと居残るアメリカ企業も少なくないらしい。いわゆる「残存者利益」を享受する、強メンタルなビジネスパーソンもいるわけだな。 


(ボルシチはウクライナ生まれ)

さて、料理は飲み放題つきのコースメニューとしたが、ボルシチ(ロシア語ではボルシュ。ただし発祥はウクライナ料理)、ヒツジ肉の串焼きのシャシリクなど、食べて飲み、そして大いに語る。ひさびさのロシア料理はうまい。 


(シャシリクは、中央アジア発のヒツジ肉グリル料理)


シャシリクもまた、もともとは中央アジアからカフカース(=コーカサス)の料理だが、ロシア化されたものはオリジナルとは異なる味付けになっているそうだ。肉を汁に漬けて軟らかくしてからグリルするのだ、と。そういう飲食系のウンチク話は雑学として大いに有用だ。 

というわけで、かつて極東ロシアでの現地調査をともにした旧友との会食は、おおいに満足のいくものであった。

ご関心のある人は、ぜひ市川に移転した「ろしあ亭」を訪れてみるといいでしょう。


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