2009年9月25日金曜日

泣く子も黙る IRS より督促状!?



   
 メールソフトにはプロバイダーのホスティング段階、さらにウェブメールの Gmail と二段階でフィルタリングをかけている。MS のメールソフトはあまりにも脆弱なので2009年4月をもって完全に使用するのをやめた。
 ごくたまにだが、きわめて重要なメールが"迷惑メール扱い"されていることがあるので、迷惑メールもチェックだけはするようにしている。
 本日午後見てみたら、こんなメールが来ていた。泣く子も黙るというIRSから、所得税の申告書にかんして申告漏れがある、という知らせだ。

差出人:Internal Revenue Service 
題名:Notice of Underreported Income
送信日時:Fri 09/25/2009 13:52:54 JST
宛先: ldb00540@×××.ne.jp  (注:私のメールアドレスではないが念のため××にしておく

Taxpayer ID: ldb00540-00000174073547US
Tax Type: INCOME TAX
Issue: Unreported/Underreported Income (Fraud Application)

Please review your tax statement on Internal Revenue Service (IRS) website (click on the link below):

review tax statement for taxpayer id: ldb00540-00000174073547US
 (←ここはクリックするとウェブサイトに飛ぶ設定になっているが、ウイルス感染はイヤなのでクリックしていない

Internal Revenue Service


まったく同じ内容のメールで、宛先が違うものがフィルタリングに引っかかっていた。

差出人: Internal Revenue Service
題名: Notice of Underreported Income
送信日時: Fri 09/25/2009 13:00:40 JST
宛先: leu05523@×××.ne.jp

Taxpayer ID: leu05523-00000174073547US
Tax Type: INCOME TAX
Issue: Unreported/Underreported Income (Fraud Application)

Please review your tax statement on Internal Revenue Service (IRS) website (click on the link below):

review tax statement for taxpayer id: leu05523-00000174073547US

Internal Revenue Service


 米国向けのフィッシング・メール(=詐欺メール)だろうが、まったく紛らわしいね。@irs.gv はほんとうに実在する、泣く子も黙るIRSだよ。
 Internal Revenue Service 直訳すると内国歳入庁、日本語のニュアンスとしては酷税、もとい国税(=国税庁)だな。
 IRSといえば、1920年代、禁酒法時代のシカゴ、『アンタッチャブル』(The Untouchables)の世界だ。ケヴィン・コスナー演じるエリオット・ネスが、「逮捕する(You're under arrest!)」と、アル・カポネに迫るセリフだ。YouTube で trailer 参照(・・音声に注意!)。おお、ロバート・デ・ニーロがアル・カポネ役だったな。そういえばこの役を演じるために、デニーロは前髪を抜いたという、すさまじいまでの役者根性を示したのだった。
 ロシアの税務警察は、覆面してサブマシンガンをもって突入するから半端じゃない。日本の国税はそこまで過激ではないが、納税は国民の義務とはいえ、それでもやっぱり税務署というのは正直いって好きになれないものだ。
 申告漏れは"未必の故意"、ということもありうるのだから。
 
 Google 検索してみたら、下記のサイトで詐欺について実例を持って説明してくれている。IRS.govを名乗ってFAXを送りつけてくるW-8BEN詐欺について このサイトによれば、IRS詐欺は、2004年から発生しているとのことだ。
 まったくもって、どうしようもないねー

 一時期、"ナイジェリア国際詐欺団"が猛威を振るっていたが、こんどはIRSかよ。気が抜けないねー、まったく。
 ナイジェリア国際詐欺団の典型的な手口とは、それらしい儲け話を、あたかもナイジェリアの政府機関が関与しているような内容の英文書簡で送付してくるものである(・・実際に関与しているのかどうかはわからない)。
 いまから10年以上前の話だが、勤務先の社長との雑談の際、「こんな手紙が来てるのだが、ちょっと読んでみてくれんか?」と頼まれたので、「社長、それは詐欺ですよ!」と教えて差し上げたことがある。
 なんとその社長は元某銀行で取締役も歴任したエライさんだった、というのだから、逆に驚きではありますが・・(笑)

 まあ、有無をいわさずにフィルタリングにかかっていたからいけど、身に覚えのある人はダマされるのだろうなあ。
 私は米国の taxpayer ではないのでまったく関係ない。大学院時代、指導教官のアシスタントをしていくばくかもらったときには米国政府に納税はしているが・・もっとも20年近く昔の話ではある。
 
 A little learning is a dangerous thing. であります。もっとも、英語読めなきゃ関係ありませんわね。
 日本語なら、直訳すると「生兵法(なまびょうぽう)は怪我の元」、いや意味からいえば、「知らぬが仏」というのが適切かな?・・(笑)

 みなさんもお気をつけ遊ばせ。かしこ。