2012年4月8日日曜日

本日(2012年4月8日)は、仏教の「灌仏会」(=花祭り)でありキリスト教の「復活祭」(イースター)でもある



先週、地下鉄東西線の門前仲町で下車して、成田山別院・深川不動堂にはじめて参拝してきたが、お不動様の縁日にお出ましになっていたのが、慈音如来(じおん・にょらい)であった。

慈音如来は、1996年(平成8年)にタイの寺院ワット・トライミット(Wat Traimitr)から招来されたものだそうだ。身体不調に悩む人が、この仏像を自分に見立てて、痛みや悩みのある場所に金箔を貼り、真言を唱えながら祈願するといいという。タイやミャンマーなどの上座仏教圏では、こういう形の民間信仰は根強いものがあり、金箔貼りまくりの仏像はめずらしくない。

慈音如来のまわりにも花が飾られているが、本日2012年4月8日は「花祭り」である。正確にいうと仏教の「灌仏会」。幼児姿のお釈迦様に甘茶をかける儀式である。「天上天下唯我独尊」」と言いながら、お釈迦様が生まれたという伝説の日のことである。

ただし、「灌仏会」(=花祭り)は北伝仏教だけであり、しかも暦の関係から太陽暦の4月8日は日本だけだから、きょうのこの日にお釈迦様の誕生を祝うのは日本だけかもしれない。

wikipediaの記述には、以下のようにある。
俗に言う「花まつり」の名称は、明治時代にグレゴリオ暦が導入され、灌仏会の日付の読み替えが行われた後の4月8日が、関東地方以西で桜が満開になる頃である事から、浄土真宗の僧・安藤嶺丸が提唱した。それ以来、宗派を問わず灌仏会の代名詞として用いられている。お寺が経営している幼稚園や保育園では、こちらの名称の方がよく知られている。子どもたちにとっては、甘茶をいただく日。又、稚児行列を出す寺も多い。仏教系の学校でも行う場合が多い。

本日2012年4月8日は、奇しくもキリスト教の「復活祭」(イースター)の日曜日でもある。

ー「復活祭」とは、キリスト教においてはもっとも重要な祝い日である。十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念する日のこと。

wikipediaの記述には、以下のようにある。

復活祭を表す英語「イースター(Easter)」およびドイツ語「オースタン(Ostern)」はゲルマン神話の春の女神「エオストレ(Eostre)」の名前、あるいはゲルマン人の用いた春の月名「エオストレモナト(Eostremonat)」に由来しているといわれる。実際、復活祭の習慣の中には、このゲルマン人の祭りに由来すると思われるものもある。たとえば、復活祭に色をつけた卵を配るイースター・エッグや多産の象徴であるウサギ(イースターバニー)が復活祭のシンボルとされていることがそうであると考えられる

クリスマスやその他キリスト教の祝祭日と同様、もともとは、キリスト教以前の春の祝祭日だったようだ。

今年2012年は、たまたま仏教の祝祭日とキリスト教の祝祭日が同じ日に重なった。

それぞれ異なる信仰の持ち主が、それとはまったく知らずにそれぞれの宗教の祝祭日を祝う。偶然というものは面白いものだ。

だが、いずれの祝祭も、誕生や復活という共通の意味をもっているのは、自然界の春に対応しているからだろう。春は、ものすべて復活し、あらたに生まれる季節である。



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