2020年12月29日火曜日

映画『声優夫婦の甘くない生活』(2019年、イスラエル)を見てきた(2020年12月29日)-中高年になってからの移民は大変だ

 
第3波の「コロナ下」ではあるが、たまには外出もかねて外で映画を見る。

本日(2020年12月29日)見たのは『声優夫婦の甘くない生活』(2019年、イスラエル)。ヒューマントラストシネマ有楽町にて。イスラエル映画を見るのはひさびさだ。 

イスラエル映画だが、セリフのほとんどがロシア語。というのは、この映画はソ連崩壊後の1991年に旧ソ連(=ロシア)からイスラエルに移民してきた、ロシア系ユダヤ人の中高年カップルのストーリーだからだ。

かれらがイスラエルに来てから学んでいるヘブライ語は、まだまだ初歩の初歩段階。世俗的なユダヤ人なのだろう、ソ連ではイディッシュ語は使っていても、ヘブライ語は使っていなかったようだ。

中高年になってからの新天地移住が、いかに想像以上に大変なことであることか。ソ連時代にやっていた吹き替え映画の声優の仕事は、移民先で見つからないという現実。
(*基本的にヨーロッパでは映画は吹き替えが当たり前。日本みたいに字幕で上映するケースは少ない)。

移民先での定住と、経済的に落ち着くまでの苦労をコミカルに描いた作品だ。日本語タイトルはうまくつけてるな、と思う。
 (*たぶん映画で大きな意味をもつフェリーニがらみだろう。映画では直接言及されないが、フェリーニの代表作の1つが『甘い生活』)。

 映画の時代背景は、ちょうど「湾岸戦争」のまっただ中イスラエル国民全員にガスマスクが配布されていた時代だ。サッダーム・フセインのイラクから、イスラエルにスカッドミサイルが1発撃ち込まれている。このとき私は米国にいたので、このニュースのことは知っていた。日本に帰国後のことだが、放出品のイスラエル製ガスマスクを入手して現在も所有している。
(*米国では、イスラエル関連情報が日本よりはるかに多い)。

戦争が終わった翌年の1992年、私は米国からイスラエルに初めていってみた。大都市テルアビブのストリートでは、ロシア語を耳にしたものだ。当時はマルチチャンネル状態ではなかったので、ホテルで見た唯一の国営放送のニュース番組にはロシア語の字幕がついていた。それほど、旧ソ連からの移民が大量に入ってきた時代だ。 

そんな30年前のことを思い出しながら、この映画を楽しんだ88分。イスラエルのふつうの人たちが、どんな生活をしているのか知ることができる映画でもある。 もちろん、時代背景を知らなくても楽しめる、中高年夫婦のロマンティック・コメディだといえるでしょう。 
(*そういえば、イスラエルといえば、少年少女の恋愛事情を描いた青春映画『グローイング・アップ』シリーズが、ずいぶん昔だけどあったねえ)。 


<ブログ内関連記事>

・・配布されたガスマスクはドイツ製!







(2023年11月25日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年12月23日発売の拙著です 画像をクリック!

(2022年6月24日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年11月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2021年10月22日発売の拙著です 画像をクリック!

 (2020年12月18日発売の拙著です 画像をクリック!

(2020年5月28日発売の拙著です 画像をクリック!

(2019年4月27日発売の拙著です 画像をクリック!

(2017年5月19日発売の拙著です 画像をクリック!

(2012年7月3日発売の拙著です 画像をクリック!


 



ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!








end