痛風が「再発」した(2021年3月8日)。半年前の2020年9月末に初めて症状がでて以来のことになる。
内科の病院で処方された尿酸値を下げるクスリのフェブリックを毎日飲み続けているのに、なぜだ?
掛布団にあたると痛いので眠れず(3月8日)。朝起きたら激痛で歩けず(3月9日)。前回、整形外科で処方してもらった鎮痛剤ロキソプロフェンナトリウムがまだ余っているので、これを飲んでしのいでいる。
まさに、生き地獄だ。
■はじめて「痛風」になってからを振り返る
ここで、2020年9月29日に初めて「痛風」になった際のことを振り返ってみよう。
最初は、その痛みが「痛風」だとはわからず、激痛がとれないので、まずは「整形外科」に行ったのだ。
10月2日に整形外科に行く前に、状況を簡単なメモにまとめている。
本日で4日目、発症は今週火曜日の朝、ベッドから出て着地した瞬間に激痛。右足のかかと内側。歩行困難ズキズキした痛みがいまだに続く。バファリン飲んでるが、痛みがとれない。足裏・かかとの痛みもしかして、足底腱膜炎(足底筋膜炎)かも。
激痛に苦しむ脚を引きずりながら「整形外科」に行った。
■激痛から整形外科での受診(2020年10月2日)まで
ここから先は、FBの投稿を再録する。
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今週火曜日(=2020年9月29日)のことだ。朝起きてベッドから出た瞬間、右足のかかとに激痛が走ったのだ。かかとの骨にヒビが入ったのではないかというほどの痛さ。ああ、やっちまったよ。
数年前だが、以前にも似たようなことやっている。だが、そのときは数日で痛みは消えた。今回もすこし様子を見ようと思って、しばらく過ごしてみた。じきに直るだろうと甘い期待で。
イスに座ってパソコンで作業しているときは、時間がたつのも忘れて没頭している。だが、イスから立ち上がろうとした瞬間、また激痛が走る。座っているとき、立ったまま静止状態のときは問題ない。だが、イスから立ち上がろうとするとき、立った状態で一歩踏み出そうとした瞬間、もうダメだ。激痛が走って、まともに歩けなくなってしまう。
かかとサポーターを着用してみたら、だいぶラクになった。だが。締め上げ過ぎるためだろうか、ときどきズキズキしてくる。
ネットで調べて見た。症状発生具合から見ると、どうやら「足底腱膜炎」(そくてい・けんまくえん)のようだ。だが、足裏はぜんぜん痛くないし、アキレス腱も痛くない。痛いのはかかとの真後ろである。となると、「足底腱膜炎」ではない可能性がある。
やはり専門医に診断してもらったほうがいいだろうと思ったが、昨日は雨なので断念。足許がおぼつかないので、雨の日の移動などもってのほかだ。だが、痛みは消えるどころか、増すばかりだ。鎮痛剤のバッファリン飲んでも、あまり効いているという実感はない。
本日(=10月2日)は快晴、整形外科にいくことにした。だが、バス停までたどりつくのが一大事だ。右足をひきづりながら歩く。右足に重心をかけられないので、歩くのに苦労する。横断歩道は余裕をもって渡らなくてはね。
久々の整形外科なので初診受付。待つこと約2時間。アナウンスがあったので、立ち上がろうとしたその瞬間、またかかとに激痛が!
医者の触診では、やはり「足底腱膜炎」ではないようだった。足底押されても、アキレス腱押されてもまったく痛くないのだが、かかとの真後ろを押された瞬間、「痛い!」と大声あげてしまった。
レントゲンを撮るので地下1階に移動してくださいと言われた。 歩行困難な様子を見かねてだろう、看護師さんが車イスを用意してくれた。なんだか大げさな感じがしたが、これは助かる。病院内の移動は車イスで。もちろん初体験なので、操作方法は最初はわからなかった。車イスでエレベータ乗るのも初体験。自分1人でできました(笑)
レントゲンの結果だが、とくに骨折やひび割れはないようだ。となると、「痛風かもしれないから、血液検査もやってもらいます」と。
「痛風? かかとで痛風? 痛風って親指じゃなかったの?」
来週水曜日に結果を聞きに来てほしい、それまで鎮痛剤を処方するので飲むように、それから松葉杖を貸すので、リハビリセンターで松葉杖の使い方を習うようにと言われた。車イスも初体験だったが、もちろん松葉杖も初体験。というわけで、しばらく松葉杖のお世話になることに。
帰りのバスに乗るのも、降りるのも大変だったが、ちょっと寄ってみたコンビニでの買い物も一苦労だった。松葉杖ついた状態で買い物かごさげるのは至難の業だ。店員さんに手伝ってもらって事なきをえたが、他人の親切は心にしみるものがあると実感。
なにごとも体験してみるものだなあと、あらためて痛い思いをしながら痛感した次第。苦難はまだまだ続きそうだ・・・
いやはや、人生100年時代というのに、すでにガタが来てるのか??
■「痛風」になるとこういう本に手が出るようになる
「痛風」の診断を受けて鎮痛剤を処方されているなか、「痛風」についていろいろ調べたくなる。インターネット情報だけでは物足りなくなるからだ。2020年10月9日のFB投稿を採録しておこう。
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「パテマータ・マテマータ」というギリシア語のフレーズがある。「人は痛い思いをして初めて学ぶ」という意味だ。「人は痛風になって初めて高尿酸値の怖さを知る」ということだな。自分の場合は。いや、きっとみんなそうなのだろうな、と。激痛の原因が「痛風」とわかってから、こういう本に手が出るようになる。
『痛風はビールを飲みながらでも治る(改訂版)』(納光弘、小学館文庫、2014)。amazonで検索して存在を知り、さっそくポチして取り寄せて読んでみる。著書は「痛風」専門の内科医で、還暦を前に自分も「痛風」になってしまった人。一念発起して、自分を実験台にして人体実験した結果がこの本に結実したわけ。医者もまた「患者さんとおなじように痛い思いをしないと目覚めない」ということか。
「ビールはプリン体が多いから飲まない方がいい」というのは、どうやら俗説のようだ。アルコールが乳酸をつくりだし、それが尿酸発生の原因になるという。
「自分はビール派ではなくワイン派だから大丈夫」というのは、根拠なき妄説であったわけで、どんな酒でもほどほどにというのが正解だったわけだ。心します。
「痛風」とは、これから長いつきあいになるので、「一病息災」でいかなくちゃね。ストレスためないようにアルコールは飲んで(笑)
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だが、実際のところ、アルコールはほとんんど飲まなくなってしまった。年末まで85日間連続で「休肝日」を実行している。なんだかアルコール飲むのが怖くなってしまったのだ。
■整形外科での再診(2020年10月14日)-かかとで痛風はレアケースか?
本日再診。松葉杖は不要になったので返却。デポジット1万円が返ってくる。
先週の血液検査の結果をみながら医者から説明あり。確かに尿酸値が高い! これは、ほぼ100%痛風ですね。 ということで、ふたたび血液検査、さらにMRIを撮影するという。整形外科ならではだ。
検査結果が当日にでるというので、そのまましばらく病院に待機。検査結果によれば、尿酸値はほとんど下がってない! 痛風間違いなし、というわけだ。
MRIは今回が初体験ではない。今回2回目の体験だが、全身ではなく足先だけだったので15分くらいで終了。結果は、骨にはかかってないので、痛風だが重傷ではないということだった。ヤレヤレ。
しかしながら、「かかとで痛風」というのはレアケースのようだ。
親指の付け根が腫れて激痛だったなら、おそらく最初から内科に行っただろう。だが、かかとに激痛だったので、もしやと思って整形外科にいったわけだ。整形外科でも対応してもらえたので良かったが。 とりあえず経過観察ということで、もう1週間は鎮痛剤を飲むことに。鎮痛剤切れると痛みがあるし、飲んでても痛みが完全になくなるわけではないので・・
整形外科医からは、本格的に直したいなら内科にいってほしいと言われた。
■内科を受診(2020年12月15日)
その後は、痛みもなくなったので、アルコールを飲まない「休肝日」以外はとくに何もせずしばらく放置していたのだが、船橋市が実施している「健康診断」で血液検査したところ、尿酸値が9.1まで上昇していることを知り、さすがにこれはヤバイなと痛感。FB投稿から採録。
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小次郎敗れたり。「実験」は失敗に終わった。「プランB」の発動に入る。
本日(=2020年11月13日)、「健康診断」の結果が判明、なんと尿酸値は低くなるどころか、なんと数値が上がっていたのだ(😑) やはり、本日は「13日の金曜日」だったのだ。
昨日で酒を止めてから5週間になっているが、なにも効果がなかったということになる。酒を飲まなければ尿酸値が下がるという淡い期待は消え去った。
「実験」は失敗に終わった。失敗は潔く認めなくてはなるまい。Be a good loser ! 「痛風友の会」の皆さんが異口同音に主張するとおりだった。
クスリに頼らずに尿酸値を下げるのは不可能だと認識。このまま尿酸値が高いままだと、「コロナ鬼(き)」に食われてしまいかねないからね。
「プランB」の発動に入るとは、尿酸値を下げるクスリを飲むことだ。経過を見ながら、酒をふたたび飲むことにする。年末年始だし(笑)
幸いにして、尿酸値以外はいっさい問題なし。γGT も超低水準。そりゃあそうだ、5週間も飲んでないんだからねえ(笑)
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「尿酸党宣言」。本日(=2020年11月15日)よりクスリ漬け人生の開始です。というのも「日本尿酸党」に入党してしまったから、クスリで尿酸値を下げるしか方法はない。
「痛風友の会」の会員は強制的に入党を余儀なくされます。痛風の発作が出ようが出まいが、体内に尿酸が量産される体制が構築されてしまったので仕方ありません。とりあえずは、このクスリを試験的に毎日飲むことにします。以上、「尿酸党宣言」でした。
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その後の経緯については以下のとおりだ。ここから先は、今回あらたに書き下ろすことにする。
市販の痛風薬ルテインを飲んでみたが、お腹を下したので断念、12月には重い腰を上げて内科を受診することにした。近場には内科では尿酸値を下げるフェブリックを処方され、それ以後毎日服用していた。医者からは3年間(!)は飲み続ける必要があると言われていた。
飲み続けて1ヶ月。 おお、劇的に下がってるではないか! 一時期なんと9.1 まで上昇していた尿酸値は5.5まで下がったのだ。
それにもかかわらず、痛風が再発したのだ。原因は、プリン体を多めに含んでいるとされる大豆を食べたからかもしれない。アルコールは正月以来、まったく口にしていないというのに残念だ。
■16世紀から17世紀の西欧では「痛風」患者が多かった
「痛風」については、昨年2020年12月の出版した拙著『世界史から読み解く「コロナ後」の現代』(ディスカヴァー携書)の「終わりに」に記しているので、その文章を採録しておこう。
拙著の内容は、16世紀の第1次グローバリゼーションで引き起こされた地球規模の大混乱が、17世紀の寒冷化と銀供給量の減少によって経済が減速し、この「17世紀の危機」に対応するために日本や西欧各国で取られた政策について振り返ったものだ。
以下、「終わりに」から引用。まさか、「コロナ下」で「痛風」になるとは・・。
本書の執筆中のある日、朝目覚めてベッドから出て床に足をおろした瞬間、右足のかかとに激痛が走った。なんと痛風だったのだ。生活習慣病としての痛風の不意討ちをくらうとは、まことにもって不覚であった。贅沢病とされ、かつては日本には存在しなかった痛風だが、生活習慣の洋風化とともに日本人のあいだに拡がったとされている。自分が痛風になってみて初めて気づいたのであるが、16 世紀から 17 世紀にかけての西欧には、とりわけ痛風(gout)がらみの有名人が多い。この件については本文では触れていないが、 16 世紀には宗教改革のルターやカルヴァン、神聖ローマ皇帝カール5世、その息子だったスペイン国王フェリペ2世、 17 世紀にはフランシス・ベーコン、ガリレオ・ガリレイ、ク ロムウェル、ニュートン、ルイ 14 世など、痛風患者は多士済々だ。しかも、痛風の原因となる尿酸の結晶を初めて顕微鏡で目視したのは、17 世紀オランダ の微生物学者レーウェンフックであった。第3章に掲載したフェルメールの作品「地理学者」のモデルとされている。痛風患者は男性が圧倒的に多いとされているが、女性も無縁 ではないことを知っておいていただきたいと思う。あまり知られていないが、 18 世紀初頭 の英国のアン女王もまた、痛風に苦しんでいたのである。
(17世紀オランダの科学者レーウェンフック Wikipediaより)
(尿酸 uric acid の結晶 wikipediaより)
このブログには、「痛風」の話は書いていなかったので、あらためて取り上げた次第。
さすがに「風が吹いても痛い」というわけではないが、激痛が走るので日常生活には多大な悪影響がでる。
この激痛は、体験してみないとわからない。というよりも、二度と体験したいとは思わなかったのに・・・
不祥事の記者会見ではないが、「こういうことが二度とないように「再発防止」に努めます」と言うしかないようだ。「二度あることは三度ある」からねえ。
PS 「再発」の今回は、比較的短期間で激痛が解消
今週火曜日(2021年3月8日)の夜に異変を生じ、就寝中に激しい痛みを感じて眠れない夜を過ごした「痛風再発」だが、鎮痛剤の服用で日中はやり過ごしながら(ただし、目覚めてから鎮痛剤を飲むまでは激痛)、なんとか金曜日(3月12日)には症状がほぼ治まった。
当初は1週間から10日を想定していたが、1週間弱の6日で回復したのは、すでに痛風対処薬であるフェブリクを毎日服用しているからでもあろう。
とはいえ、いったん痛風の発作がでると1週間弱は痛みに苦しまされる事態には変わりない。今後は「再発防止」に向けて努めなくてはならないと思う次第だ。
(2021年3月13日 記す)
(項目新設 2021年9月17日)
(2022年12月23日発売の拙著です)
(2022年6月24日発売の拙著です)
(2021年11月19日発売の拙著です)
(2021年10月22日発売の拙著です)
(2020年12月18日発売の拙著です)
(2020年5月28日発売の拙著です)
(2019年4月27日発売の拙著です)
(2017年5月18日発売の拙著です)
(2020年5月28日発売の拙著です)
(2019年4月27日発売の拙著です)
(2017年5月18日発売の拙著です)
(2012年7月3日発売の拙著です)
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