『桃太郎 海の神兵』(1945年、日本)というアニメを初めて視聴。amazon prime video にて73分。モノクロ。 タイトルは、当時はよく知られていた「空の神兵」から借りたのだろう。
海軍落下傘部隊が主人公。擬人化された動物たち。桃太郎隊長率いる落下傘部隊が、南洋を支配する白人鬼の鬼ヶ島に降下作戦を実行するという内容。隊員はサルとイヌとキジ(それも複数)であることは言うまでもない。
昭和19年(1944年)に製作され、翌年の昭和20年4月に公開されたらしい。公開時はすでに大東亜戦争は敗色濃い状況となっていた。
実際に視聴してみての感想だが、最初から2/3くらいまで、故郷の日本や南洋での日本語教育などの背景描写などがつづく。西洋による植民地支配の歴史など啓蒙的(?)な説明がある。教育アニメという性格が強かったのだろうか。
こんな感じで、ややまだるっこしい感じが続くが、諦めずに視聴をつづけていくと、落下傘の降下作戦前夜からは動きがあわただしくなってきて、がぜん展開がダイナミックなものとなる。降下前から降下開始のシーンなど、こんな形で見ないとなかなかないシーンであり、それは当時でもおなじことだっただろう。
現在でも見応えあり、といえよう。
ラスト近くでは、桃太郎隊長が白人鬼(・・アタマに1本の角が生えている!)に降伏を迫るシーンあり。シンガポール陥落時の山下大将とパーシヴァル英陸軍中将との降伏交渉を模したものか。
白人鬼のセリフは字幕なしの英語であり、適当なチャンポン英語ではなく、意外なことに正確な英語であった。 かの有名な "Surrender, yes or no ?" というセリフが桃太郎のクチからは出てこなかったのは、さすがに桃太郎が「敵性語」をしゃべってはならないからかな?
日本初の長編アニメを公開から75年目に初めて視聴したことになったわけだ。
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