映画『それでもボクはやってない』(2007年、日本)を amazon prime video で視聴。周防政行監督。テーマじたいは地味といえるものだが、143分がまったく長いとは感じられない。
たまたま、「この人痴漢です!」そう叫ばれたときに絶対にしてはいけない"あること"-「常識的な行為」が冤罪につながる(プレジデント・オンライン、2021年4月30日)という記事を読んで、ふとこの映画のことを思い出したからだ。
「痴漢冤罪」の恐怖をテーマにとりあげた社会派映画だ。というよりも「冤罪」そのものがテーマの法廷もの映画といっていいだろう。
この映画が公開されたとき、ぜひ見たいと思っていたにもかかわらず、結局見ることなく現在に至っていた。そのことすら忘れていたのだ。
周防政行監督の映画は『ファンシイダンス』も『シコふんじゃった。』も『Shall we ダンス?』もみな見ていて好きな映画なのだが・・。
なぜこの映画を見たいと思ったかというと、その前に『痴漢「冤罪裁判」-男にバンザイ通勤させる気か!』(池上正樹、小学館文庫、2000)という本を読んでいたからだ。
この本のレビューを bk1 (現在は honto)というウェブ書店のサイトに「ハンドルネーム:サトケン」で投稿している。(下記画像)
投稿日を見たら2001年3月28日とある。もう20年も前のことか!
レビューの投稿から20年もたち、映画の公開から14年にもなるが、はたして日本の裁判から「冤罪」問題はなくなったといえるのだろうか? 暗澹たる気持ちにならざるをえない。
すでに自分自身は通勤電車に毎日乗るような人生を送ってないが、それでも満員電車に乗らざるを得ないことはいまでもある。「バンザイ通勤」は自衛策として、けっして古びていない。
痴漢はもちろん犯罪だ。だが無実の人間が「冤罪」に巻き込まれ、有罪判決を受けるようなことは、なくなってほしい。そう切に願うばかりだ。
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