劇場公開から3ヶ月近くたって、ようやく劇場版のアニメ映画『ちいかわ 人魚の島のひみつ』(2026年)を見に行ってきた。近場のTOHOシネマズにて。99分。
世評どおり、子ども向けとは言い切れないような、なかなか深い内容だった。タイトルにあるように、「ひみつ」というのがキーワードである。 最新情報(10月12日現在)によれば、興行収入が 179億円を突破し、 観客動員数は 1,229万人を突破したという。リピーターを1人と数えたら、なんと日本人の1割(!)が視聴済みということになる。
TVアニメ版は、すでに現時点の最新の第382話まで視聴済み。すっかり「ちいかわ」ファンになってしまったわけだが、わざわざ映画館に行くのはめんどくさいなと思っていた。
とはいえ、ネット配信を待っていてはいつになるかわからないので、思い切って見に行くことに。映画館で映画見るのは、コロナ開けの『トップガン マーヴェリック』以来、じつに4年半ぶりだ。TOHOシネマズの会員も期限切れのまま更新はしていない。基本的に映画館には行かないことにしたから。
さて、映画を見終わっての感想だが、タイトルの『人魚の島のひみつ』にあるように、「ひみつ」というのがキーワードだ。
「ひみつ」には「ちいかわ」の仲間たちがみんな知ることになった消えた人魚についての「ひみつ」と、「ちいかわ」だけが知ってしまった「ひみつ」があるが、この2つには大きな違いがある。
ネタバレになるから詳しくは書かないが、自分だけ「ひみつ」を知ってしまった主人公「ちいかわ」の心の葛藤が重要なテーマのひとつある。「ひみつ」を知ってしまった「ちいかわ」は、どうしたらいいのか?
「ひみつ」は、共有することで友情の絆が深まるのが一般的だ。だが「ちいかわ」は自分だけが知ってしまった「ひみつ」はバラすことなく、自分の胸のなかにしまっておくことにする。
この体験が「ちいかわ」を精神的に成長させることになったのだな、と納得。「ひみつ」の共有は、友情を成立させる必要条件ではない。「ちいかわ」は島にまで持ち込んだ「草むしり検定5級」の教科書を勉強するヒマがなかったが、勉強よりも大きなものを得ることになったわけだ。
「ちいかわ」自身がそうだが、そもそもセリフをしゃべらないキャラがほとんどで、「ハチワレ」のようにしゃべるキャラは例外的だ。
だから、このアニメ映画では「ちいかわ」の動作や表情、そして反応を注意深く見ていないと、重要なメッセージを見落としかねない。同意をうながす「ハチワレ」の発言に「ちいかわ」が反応しないシーンもある。反応しないのもメッセージなのである。
もちろん、解釈は見る人次第だ。 多様な解釈を誘発するのが、この作品の魅力といっていいだろう。 なるほど、リピーターとしてなんども見たくなる人が多いのは、そのためでもあるのだなあ、と。
こういうテイストの二次元アニメの映画が、日本ではハリウッドの実写映画を差し置いて「第1位」になっているだけでなく、東アジアを中心に大ヒットし、さらに米国や欧州にも拡がりつつあるというのは興味深い。
「ちいかわ」のように、手をあげて「エイ!」とつぶやきたくなる(^^)/
アニメ映画『ちいかわ 人魚の島のひみつ』は、年内にどこまで記録を伸ばすことになるのだろうか? おおいに楽しみだ。
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