「ニッポン初戦制す! バンザイ!!」
試合終了直後、このフレーズを Twitter に投稿してから寝た。昨日(6月14日)の日本時間23時に始まった試合は、翌日1時前には終了した。
ワールドカップに日本代表チームが出場しているのに、寝るというわけにはいかないだろう。喜びも悔しさも、日本代表を応援するファンのみなさんと分かち合いたいではないか!!
しかし、昨夜のカメルーン戦、前半は双方ともに今回の初戦というためであろう、ひたすら神経戦が続くような展開だった。日本の先制ゴールで1-0でリードしてから、試合の流れが一気に変わったのは、見ていてもたいへんうれしいものがあった。なんせサッカーにかんしては、カメルーンのほうが格上だから。
岡田監督がワールドカップ開催前に漏らしていたことを思い出して、「念」を送った効果があったか? 電波ごしに「念」が伝わったどうかはわからないが(笑)。そもそも「念」というのは心的エネルギーだから波動そのものだな、世界各地で応援する「気持ち」としては伝わったはずだろう。
先週、NHKスペシャルで、カメルーン代表のフォワード、サミュエル・エトオ(Samuel Eto'o)の特集を見た。流暢なフランス語をしゃべるエトオは、アフリカを背負う男、今回の FIFAワールドカップ南アフリカ大会のポスターにも彼の横顔が、グラフィク・デザインとして採用されているくらいの人だ。
しかし、昨日はそのエトオがほとんどボールに触れる機会がなかったのが、日本勝利につながったのだろう。
解説によれば、カメルーンは個人技のレベルは高いが、チームとしてのまとまりがあまりよくない。欧州のクラブチームで活躍しているカメルーン出身の選手は、ナショナル・チームとしては未成熟ということなのだろか。
後半は、カメルーンの攻撃力が増してヒヤヒヤさせられるシーンが多かったが、なんとか切り抜けて初戦の勝利となったことは、素直に喜びたいものだ。
■カメルーンと日本を統計数字で比較してみる
今回のワールドカップで、アフリカをぐっと近くに感じることができるようになったが、こんな機会でもないと、カメルーンについて考えることもあまりない。
前々回のワールドカップ(2002年)のとき、私は失業していたことを昨日思い出したが、その年は日本と韓国の同時開催であった。そのときカメルーンは中津江村で合宿したので、カメルーンの名は日本人にはけっして無縁のものではない。
せっかくの機会なので、カメルーンを統計数字をもとに概観しておこう。今回、日本が属している予選E組はカメルーン以外は、オランダとデンマークという欧州の強豪だが、後者の二カ国については知らない人はまずいないだろう。
●カメルーン統計数字(抜粋)
面積(㎢) 475,442 (日本:377,727)
人口(百万人) 16.6 (日本:128.2)
15歳以下人口(%) 41.8 (日本:13.9)
60歳以上人口(%) 5.4 (日本:26.4)
平均寿命(歳) 男性 50、女性 50.8(日本:男性 79.0、女性 86.1)
出生率(女性一人あたり) 3.8 (日本:1.3)
GDP(US$billion) 18.3 (日本:4,368 ≒ 500兆円)
GDP per capita(一人あたりGDP US$)1,100 (日本:34,080)
(Source: The Economist Pocket World in Figures 2009 Edition)
サッカーの強い国は、サッカーが文化として定着している欧州と南米であるが、それに対してカメルーンも日本もサッカーは文化として発展途上といえようか。
しかし、カメルーンと日本の経済格差は、こうやって数字を並べてみると、あまりにも大きいことにあらためて驚かされる。
このすうじからみれば、いかにカメルーンが頑張っているかが理解できる。
それはさておき、せっかく初戦で勝利を収めたのだ、強豪オランダに勝つのはきわめて難しいだろうが、デンマークとは互角の勝負でぜひ勝利して、予選突破を願うばかりである。
対オランダ戦は、6月19日(土)である。
<関連サイト>
NHKスペシャル FIFAワールドカップ 第3回「サミュエル・エトー アフリカを背負う男」
Wikipedia カメルーン
(2012年7月3日発売の拙著です)
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