2011年3月16日水曜日

「東北関東大震災」(2011年3月11日)直後とその後-千葉県船橋市から

                
 「東北関東大震災」と命名された今回の大地震、地震の最中はもちろんそんなことはまったく考えず、本棚が倒れないように支えながら、「もしかしたら、生き埋めになるかも死ぬかもしれない」と感じていた、長い長い数分間でした。

 机の上のパソコンも落ち、本棚はすべりどめストッパーを敷いていたので転倒はしませんでしたが、本が飛び出し、またさまざまなモノが上から落ちて部屋のなかに散乱。

 状況を把握しようにも、テレビのリモコンが見つからず、携帯電話も通話もメールもできず、パソコンも本のなかに埋まったまま。とにかく仕事部屋の本の片付けをするだけで精一杯の一日でした。

 テレビをつけると、津波警報を流している。東京湾岸であっても、太平洋岸に住んでいるわけではない私は津波のことなどアタマのなかにありませんでした。

 しかし、まさか15分で大津波が押し寄せてきて、あれほどの大惨事になるとは・・・・

 私の住んでいる千葉県船橋市では震度6弱、私にとってはこれまで体験したもっとも大きな地震ではないかと思います。たしかに、この11年間本が崩れるという体験はしていませんでした。

 地震の当日(3月11日)以降の状況を写真で紹介しておきます。後世のための記録として。歴史はまさにつくられる最中にあるからです。



 今週月曜日(3月14日)から、原発事故による電力不足から、東京電力は「計画停電」を実施することを発表。私がいる地域は「第2地域」に指定され、さっそく実施されるとの話であったが、結局その日は実際されなかったが、防災用具を買いにホームセンターにいってみると・・・



 同じ日にマツキヨに立ち寄ったら、午前10時の開店直後にはもうすでに食品コーナーはガラガラ。すでに前日も、イオンは店頭売りしかしていなかったが、食品と生活用品を中心にモノ不足がいっきに顕在化している。



 全体的に「モノ不足」となっているわけでなく、あくまでも物流の問題で局所的に「モノ不足」が発生していると考えるべきでしょう。被災地に必要な水・食料・燃料は最優先で送らなければなりません。
 
 被災地にいるみなさんは当然のこと、それ以外の場所に住むみなさんも、「計画停電」や「モノ不足」など、まだまだ不便がつづきますが、これに耐えることも復興への「貢献」となるものです。自分だけ助かろうなんてことは考えないことです。「運命共同体」なのですから。

 昨夜 19時前から「計画停電」が実施されて、いきなり真っ暗闇のなかに。周囲も明かりが消えて一面が真っ暗に。計画されたものといえ、大規模停電はひさびさの経験、あらためて電気のありがたさを痛感しました。また、本日も「計画停電」が実施されます。

 本棚の復旧はまだ 2/3 以上は手つかずのままです。まだ大きな「余震」発生の確率が高いと言われていますので。モノとしての本をもつことの意味についても再考する必要があるとも考えています。いっそのこと・・・?

 まだまだ「余震酔い」を味わう日々ですが、被災地で厳しい状況に直面している方々に比べたら、比較の対象にもなりません。

 ともに頑張りましょう! しばし我慢するだけのことなのですから。



P.S. その後の報道による修正など

 震度は 6弱ではなく震度5(強?弱?) であったことがわかった。しかし、震度5 程度でこれである。震度6 はおろか、震度7 であったら、いまこうしてここに書けるような状態ではないことは言うまでもない。

 横揺れの方向に向いていた本棚から本があふれ出した。とくに本棚上層部の揺れが大きいので本などのモノが落下したことは当然だが、可変式の棚のダボ(軸受け)がはずれて棚が滑落した結果、本があふれでたことも見て取れる。このことから、横揺れだけでなく、棚を浮かすだけの縦揺れがあったことが推察される。

 通常と違って、2分以上にわたって強い揺れが続いていたので、ほんとうに恐怖だった。本の生き埋めになるか、本棚の下敷きになるかもと思ったのはウソではない。

 本があふれでなかったら、本棚じたいが倒れる危険もある。耐震対策の難しさがそこにある。
 書庫内の本があふれでた本棚は、いまだにすべて原状回復を行わないままに放置したままである。

 (2011年3月19日 追記)



P.S. つづき

 片付けの 2/5 はすでに手をつけていたが、余震もだいぶ少なくなってきたし、本日は天気がよいので 1/5 を片付けた。片付けないと、その奥に収納したものがとれないから。
 これで全体の 3/5 程度は終わったことになる。
 だが、まだまだ残り 2/5 がある。そうとう気合いが入らないとやる気にならないので、まだしばらくは書庫のなかは、片付けないままだろう。連休までかかるかも・・・
 なんだか、モノとしての本をもちうつづけることに、漠然とした疑問も湧いてきた、今日この頃である。
 きょう初めて気がついたが、本棚が 5cm もヨコ方向に動いていた。冷蔵庫も 5cm 以上動いている。いかに激しいゆれであったかがわかる。本棚はあらかじめすべりどめストッパーを敷いていたので転倒は回避できたよう。
 本棚も、冷蔵庫も、男手が二人以上ないとできない作業なので、現状回復は断念せざるをえない。

 (2011年3月28日 追記)


PS3  その後、同年(2011年)夏までには完全に片づけたことを記しておく。汗の出る夏は作業がはかどらないからだ。  (2013年12月20日 記す)




<関連サイト>

何冊で床抜け?-「本崩れ」にまつわる意外な難問【前編】 (建築&住宅ジャーナリスト 細野透  「SAFTY JAPAN」 2013年 12月10日)

何冊で床抜け?-「本崩れ」にまつわる意外な難問【後編】-「4万冊の書庫の家」づくりのポイント (建築&住宅ジャーナリスト 細野透  「SAFTY JAPAN」 2013年 12月16日)

(2013年12月20日 追記)



<ブログ内関連記事>

『随筆 本が崩れる』 の著者・草森紳一氏の蔵書のことなど・・本の山のなかで死後発見された作家とその著作

本棚が倒れて"本の海"に生き埋めになるという恐怖が現実に・・・(2009年10月14日)・・札幌の書店事故について

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地震、津波、原発事故、そして財政危機。「最悪の事態」を想定しなければならない状態になっているが・・・(2011年3月15日)


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