JBPress連載コラム第27回目は、「150年前、日本は「東洋の英国」になりたかった-「第2次グローバリゼーション」の中、世界一周した岩倉使節団」 (2018年6月5日) ⇒ http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53223
今年(2018年)は「明治150年」にあたる。明治150年の関連イベントが日本各地で行われており、つい先日の5月26日には鹿児島県鹿児島市で記念式典が行われた。今年のNHK大河ドラマは西郷隆盛を主人公とした『西郷(せご)どん』である。鹿児島で式典が開催されるのは当然というべきだろう。
明治150年の関連イベントに関しては、インターネット上に「明治150年」ポータルサイトが開設されている。このサイトを見ると、各地で開催されるイベントのスケジュールやデジタルアーカイブなどを閲覧できる。ところが、政府主催の記念式典は現時点では予定されていないようだ。50年前の1968年には政府主導で「明治百年記念式典」が開催されているが、近年は明治維新に対して否定的な見解も増えてきていることが背景にあるのだろう。
明治維新の評価をめぐってはさまざまな意見がある。だが、「近代日本」の出発点となったことは否定できない事実である。
「岩倉大使欧米派遣」山口蓬春画、聖徳記念絵画館蔵 wikipediaより)
薩長藩閥政治主導による「近代化」路線の結末が、第2次世界大戦における壊滅的敗戦であったという見解がある。これは、「戦前・戦中」と「戦後」を区分する発想法だ。その一方、日本近現代史は「先の大戦」によっては断絶しておらず、明治維新以降の歴史が一貫して現在まで続いているという考えもある。歴史的事実をめぐる評価はさまざまだ。
前回のコラム「『明治150年』だから聖徳記念絵画館に行ってみよう」では、明治150年の最初の50年について振り返ってみた。 前々回のコラム「近代日本の原点『五箇条の御誓文』が素晴らしい」では、明治150年の原点である「五箇条の御誓文」について考えてみた。
ともに日本近現代史に即したものだが、今回は明治政府が派遣した「岩倉使節団」を通して、英国が主導した「第2次グローバリゼーション」のなかでの「明治150年」の原点について考えてみたい。
つづきは本文にて http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53223
(岩倉使節団。左から木戸孝允、山口尚芳、岩倉具視、伊藤博文、大久保利通 wikipediaより)
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書評 『岩倉具視-言葉の皮を剝きながら-』(永井路子、文藝春秋、2008)-政治というものの本質、政治的人間の本質を描き尽くした「一級の書」
日本が「近代化」に邁進した明治時代初期、アメリカで教育を受けた元祖「帰国子女」たちが日本帰国後に体験した苦悩と苦闘-津田梅子と大山捨松について
・・日本初の「女子留学生」たちは、使節団とは米国で分かれることになる
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書評 『明治維新 1858 - 1881』(坂野潤治/大野健一、講談社現代新書、2010)-近代日本史だけでなく、発展途上国問題に関心のある人もぜひ何度も読み返したい本
司馬遼太郎の『翔ぶが如く』(文春文庫)全10巻をついに読了!
「脱亜論」(福澤諭吉)が発表から130年(2015年3月16日)-東アジアの国際環境の厳しさが「脱亜論」を甦らせた
書評 『新 脱亜論』(渡辺利夫、文春新書、2008)-福澤諭吉の「脱亜論」から130年、いま東アジア情勢は「先祖返り」している
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