2020年6月9日火曜日

6月はビワの季節-ビワはなぜ庭木として嫌われるのか?


通りがかりの道筋で、ビワの実がなっているのを見た。庭木として植えられているビワの大木だ。そうだな、6月はビワの実がなる季節でもあるな、と。 

ビワのタネは大きい。だが、タネを蒔いてから実がなるまでには時間がかかる「桃栗三年柿八年」というが、ビワはもっとかかるようだ。 

子どもの頃、ビワの実を食べたあとタネを庭に埋めておいたら、芽が出てきたので育てていた。だが、ある程度成長してきてから、親から「縁起が悪いから捨てろ」と命じられて、泣く泣く掘り捨てたことがある。

「いつ実がなるかわからないから、実がなる前に誰か死んでしまう。だから縁起が悪いのだ」というのが、その意味するところのようだ。 両親ともに戦中派であった。現代でもこのようなことが言われているかどうかは知らない。

とはいえ、実際に何年かかるか実験して観察できなかったことは、現在に至るまで残念に思っていることの一つだ。子どもの頃、家庭菜園でいろいろ野菜や草花を育てていたので、ビワやミカンなどタネから育てた経験がある。ミカンは、アゲハチョウの幼虫に葉っぱを食い尽くされて全滅してしまったが。

その意味では、庭木でこんな大きなビワの木が植えられているのは、じつに珍しい。こんな大きくなってしまうと、実がたくさんできるのはいいいが、全部収穫はできないだろう。大木になっているということは、この家の住人もけっして若くないはずだろうから。

ちばみにビワの原産は中国南西部。日本では四国、九州に自生しているという。果樹として栽培がさかんなのは、関東では房総半島が有名だ。







<ブログ内関連記事>

秋の夏みかん

「植物学者 牧野富太郎の足跡と今(日本の科学者技術者シリーズ第10回)」(国立科学博物館 東京・上野)にいってきた

「世界遺産キュー王立植物園所蔵 イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々展」(パナソニック汐留ミュージアム(2016年1月22日)-現在の英国を英国たらしめている植物愛を体現している植物園とその世界を紹介した展示会

書評 『紅茶スパイ-英国人プラントハンター中国をゆく-』(サラ・ローズ、築地誠子訳、原書房、2011)-お茶の原木を探し求めた英国人の執念のアドベンチャー


 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)


   
(2012年7月3日発売の拙著です)

 





Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end