2021年2月2日火曜日

『エクス・マキナ』(2016年)などハリウッドのSF映画3本を視聴(2020年12月20日)-ほかに『アップグレード』(2019年)と『エリジウム』(2013年)

  
週末はひたすら映画を見るという週末を過ごしていた昨年2020年12月、いままで見てなかった映画をまとめて視聴することにしていた。 

SFを中心に3本見たのはいずれも amazon prime video の会員特典で無料で視聴した(2020年12月20日のこと)。

2000年以降のSF映画は、宇宙ものからAIものが主流になってきたようだ。はたして、AIの進化を人間は制御できるのか? 


まずは、『エクス・マキナ』(2016年、米国)。108分。近未来ものSF。この映画は面白かった。 

独占的市場シェアを占めるサーチエンジン会社のトップが、風光明媚な山中に秘密裏に設置した研究施設で開発を進めている人型ロボット。AIは人間の感情をもつかどうか、「チューリング・テスト」を行うために選抜された若手プログラマーが体験する、1週間で7回のセッションとその結末。

「シンギュラリティ」(=特異点)にかんする会話内容が、なかなかもって知的で刺激的。タイトルの「エクス・マキーナ」(ex machina)とはラテン語で「機械仕掛け」の意味。Deus ex machina(機械仕掛けの神)というフレーズでバロック演劇で使われていた。



つぎに、『アップグレード』(2019年、米国)。これも近未来ものSFといっていいだろう。バイオレンス・アクション・ホラー。99分。 

事故で脊髄を損傷した男性に埋め込まれたAIチップ。男性に語りかける内面の声はAIによるもの。最初は自分の意志で「制御」できたAIが、ある機会をきっかけに「自律性」を獲得し、「制御不能」な暴走状態となる。



最後に、『エリジウム』(2013年、米国)109分。これはある意味では古典的な宇宙ものSFの系譜にあるというべきか。さらにいえば、古代ローマや古代エジプトなど、奴隷制のあった古代国家スペクタクルものの系譜というべきか。

劣悪化する地球環境を避けるため、「上級市民」たちは地球外に設置された「エリジウム」(Elysium)という衛星(・・宇宙ステーションのコロニー)に移住することになる。ただし、モトローラの衛星通信の「イリジウム」(Iridium)と似ているが、つづりが違う。

「上級市民」と「下級市民」(=下層階級)は、住む場所が完全に区分されるユートピアというかディストピア状態。下級市民が暮らす地球では英語+スペイン語、上級市民が暮らすエリジウムでは英語+フランス語。この対比の「聞こえる化」は、米国市民ではない私には滑稽に響くが、米国の社会意識の反映ではあろう。



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