2012年4月26日木曜日

タンポポの花をよく見たことがありますか?-春の自然観察




タンポポの花をよく見たことがありますか?

この時期になると、あたり一面が真っ黄色になるほど咲くタンポポ。どうしても、たんぽぽは黄色い花と綿帽子しか目に入りませんが、たまには花の一輪そのものに注目してみましょう。

タンポポの花は、ギザギザがあるので「ライオンの歯」であるとフランス人は形容して dent de lion(ダン・デ・リオン) と名づけました。これが英語に入って dandelion(ダンデライオン)に。

タンポポの花はギザギザがあるので花びらがたくさんあるように見えますが、ほんとうは一輪の花です。wikipedia によれば、「舌状花と呼ばれる小さな花が円盤状に集まり、頭花を形成している。そのため、頭花が一つの花であるかのように見える(これは、キク科植物共通の特徴である)」、とあります。

これは、タンポポの花を拡大して撮影したものです。

よおく見て下さい。ゼンマイのような、あるいはハサミの取っ手のような形をしたものが見えますね。めしべです。このまわりにおしべがあって、受精すると、これが綿毛のついたタネとなるわけです。

タンポポの綿帽子は手にとって、息を吹きかけて散らしてみたことはあるでしょう。

たまには、咲いているタンポポの花に目を近づけて観察してみましょう。きっと、いろんな不思議なことが目に入ってくるはずですよ。いまのこの時期しかできないことですから。



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(2012年7月3日発売の拙著です)









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