昨日(2026年7月31日)のことだが、「大英博物館日本美術コレクション 百花繚乱-海を越えた江戸絵画」(東京都美術館)に行ってきた。場所は上野公園で、上野動物園のとなりにある。
東京都美術館の開館100周年(!)を記念する企画だという。ふだんは西洋美術の企画展の多い東京都美術館だが、日本美術の企画展とはめずらしい。
展示内容は、江戸時代前期の狩野派や土佐派の絵師による絵画作品から始まって、目玉となる狩野派の絵師による襖絵(ふすまえ)、江戸時代後期を代表する京都派の円山応挙まで。
とくに目玉となるのは、日米英に分散して所有されていた3つの襖絵が一連のものだと判明、なんと150年ぶりに再会という快挙が実現した。
ところがこれで終わりではなく、2階から3階にかけては、鈴木春信から鳥居清長、そして喜多川歌麿の美人浮世絵、東洲斎写楽に葛飾北斎、それから歌川広重に歌川國芳と、ポピュラーカルチャーの浮世絵のオンパレード。
誰もが知っている浮世絵の名品が、これでもかこれでもかと登場する。この充実した内容はすごすぎる。お腹いっぱいになってくる。
それにしても、「大英博物館」(ブリティッシュ・ミュージアム: British Museum)は、よくぞここまで日本美術の名品を収集したものだと感心する。
海外の美術館で日本美術の宝庫といえば、米国のボストン美術館がまず想起されるが、大英博物館もここまですばらしい作品を所有していたとは知らなかった。大英博物館はずいぶん前に訪れたことがあるが、日本美術には目が向いていなかったからかもしれない。
日本が「開国」したのは、大英帝国の全盛期でもあった。幕末から明治維新にかけての激動期には「大名家の没落」と「廃仏毀釈」が原因となって、日本の美術品や工芸品が大量に海外に流出している。
とはいえ、実質的には略奪行為としかいいようがない中東やインドなどの発掘品とは違い、日本美術の名品は正当な商取引によって入手されたものである。ジャポニズム全盛時代の英国にも、日本美術の目利きたちがいたのである。
美術展の会場についてだが、平日の午後の時間帯であったにもかかわらず、来場者の多くが女性であり、夏休みということもあるのだろうか、若い女性たちが多かった。
ミュージアムショップの混雑ぶりは、それこそバーゲン会場のようで驚かされた(苦笑)が、マグネットはめぼしいものがなかったので購入しなかった。
江戸美術の展示で、ここまで名品をそろえた美術展はめったにあるものではない。日本美術への関心の深まりには心強いものを感じている。会期はことし2026年の10月18日まで。ぜひ一度足を運んでみることを勧めたい。
(図録のカバーは出展作品の円山応挙の「虎の子渡し図屏風」より)
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・・明治時代の日本美術発見者であるフェノロサとビゲローによる収集品は、その大半がボストン美術館に収蔵されている
・・「大英博物館で日英交流400年を記念して2013年に開催された SHUNGA の里帰り巡回展である。大英博物館ででは4ヶ月の会期中に来場者が9万人あったという。」
・・「博士論文のテーマは、19世紀後半の英国における日本美術収集にかんするものであり、オックスフォード大学と大英博物館の所蔵品を調べ」ている
・・日本初公開を含む、英国の美術商ゴールドマン氏のコレクション
・・19世紀英国におけるジャパニズム(japanism)と「アングロ・ジャパニーズ・スタイル」という日本趣味の美術工芸
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