2018年9月2日日曜日

マンガ『きのう何食べた?⑭』(よしなが ふみ、講談社、2018)ー ドラマがないような平凡な日々と、知らないうちに進行している変化。


よしながふみの『きのう何食べた?』。早いものでもう14巻予算の制約条件のもとで、いかにおいしい家庭料理をつくるか、それが主人公の一生のテーマ。 

   
月1ベースの連載だが、これほど長く続くとは思わなかったが、飽きることなく最新巻の14巻も購入した。主人公とは年齢も近いので、ともに年を取っているなあ、という実感もまた。 
   
日々の料理つくりがマンガのテーマでありながら、中長期の時間が背景で動いているので人間関係も変化していく。ドラマがないかのような平凡な日々と、知らないうちに進行している変化。単行本化されてから読むと、時間の流れが感じられるから、飽きがこないのだろう。 

このマンガの前に出た『愛がなくても喰っていけます。』(2005年)は1巻で終わってしまったが、設定を根本的に変えたら長続きしている。作者は連載の初期段階でどこまで考えていたのかは知らないが、はたして最初から長期連載になると考えていたのかどうか。  

   
読み終えたあとも、たまに読み返して、マンガで取り上げられたこの料理をつくってみようかなという気持ちになったりもする(実際につくるときもある)。

さて、いつまで続くのか?? まだまだ延々と続くような気もするが、次の巻も買ってよむことになるのは間違いない。






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マンガ 『きのう何食べた?』(よしなが ふみ、講談社、2007~)


グルマン(食いしん坊)で、「料理する男」であった折口信夫

『檀流クッキング』(檀一雄、中公文庫、1975 単行本初版 1970 現在は文庫が改版で 2002) もまた明確な思想のある料理本だ


邱永漢のグルメ本は戦後日本の古典である-追悼・邱永漢


『こんな料理で男はまいる。』(大竹 まこと、角川書店、2001)は、「聡明な男は料理がうまい」の典型だ






(2012年5月18日発売の拙著です)




(2012年7月3日発売の拙著です)











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