「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

◆「アタマの引き出し」つくりは "掛け算" だ : 「引き出し」 = Σ 「仕事」 × 「遊び」
◆酒は飲んでも飲まれるな! 本は読んでも読まれるな!◆ 
◆一に体験、二に読書、その体験を書いてみる、しゃべってみる!◆
◆「好きこそものの上手なれ!」◆

<旅先や出張先で本を読む。人を読む、モノを読む、自然を読む>
トについてのブログ
●「内向きバンザイ!」-「この国」日本こそ、もっとよく知ろう!●

■■ 「むかし富士山八号目の山小屋で働いていた」全5回 ■■
 総目次はここをクリック!
■■ 「成田山新勝寺 断食参籠(さんろう)修行(三泊四日)体験記 」全7回 ■■ 
 総目次はここをクリック!
■■ 「庄内平野と出羽三山への旅」 全12回+α - 「山伏修行体験塾」(二泊三日)を中心に ■■
 総目次はここをクリック!


「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!

「個」と「組織」のよい関係が元気をつくる!
ビジネス寄りでマネジメント関連の記事はこちら。その他の活動報告も。最新投稿は画像をクリック!



ご意見・ご感想・ご質問 ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、コピー&ペーストでお願いします。

© 2009~2024 禁無断転載!



2016年4月23日土曜日

ドイツの「ビール純粋令」(1516年4月23日発布)から本日で500年

(ハノーファーメッセ内のレーヴェンブロイ・ハウスというビアホール)

本日(2016年4月23日)は、ドイツの「ビール純粋令」が施行されてから500年です。

 「ビール純粋令」(Reinheitsgebot)とは、wikipediaの記述。によれば以下のようなものです。

1516年4月23日にバイエルン公ヴィルヘルム4世が制定した法。「ビールは、麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料とする」という内容の一文で知られる。現在でも有効な食品に関連する法律としては世界最古とされている。

さすがビールの本場の南ドイツはバイエルンならではですね。バイエルン州の州都はミュンヘン。ミュンヘンといえば、世界的に有名なビールの祭典「オクトーバーフェスト」(Oktoberfest)の開催地でもあります。

「ビールは、麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料とする」という文言ですが、「酵母」という文言が加えられたのは19世紀になってから。フランスの細菌学者パストゥールが発見してから「酵母」が加えられたことが、『もっと知りたい!ドイツビールの愉しみ』(相原恭子、岩波アクティブ新書、2002)で指摘されています。ともあれ、ビールの製法は基本的に500年前に確立していたといってよいでしょう。

さらに、wikipedia からの引用を続けると以下のような一文があります。

1871年にプロイセン王ヴィルヘルム1世がドイツ皇帝に就きドイツ帝国に統一した際に、バイエルンは統一の前提条件として、ドイツ全土へのビール純粋令の適用を求めた。これには他の地方の醸造業者が強く反発したものの、1906年にはドイツ全土でビール純粋令が適用された。ピルスナータイプのビールの流行と相まって、スパイス等を使用したビールの殆どが、ドイツから姿を消すことになった。

ドイツのビール文化における南ドイツのバイエルンの存在の大きさが理解できますね。上掲の写真は、ドイツ南部のバイエルン州を代表する銘柄レーヴェンブロイ・ハウス。ハノーファーメッセの会場にて撮影したものです。

ところが、じっさいには、中世ドイツのビール醸造の中心は北部や中部地域であり、とくに北部の港湾都市ハンブルクではビールが最大の輸出品であったのです。南部のバイエルンがビールの中心地となっていたのは、「ビール純粋令」の影響がきわめて大きかったのです。

ドイツ統一(1872年)は、明治維新(1868年)とほぼ同時期の出来事ですが、統一ドイツがドイツ帝国となった際も、バイエルン王国は第一次世界大戦でドイツが敗北し、ドイツ帝国が崩壊するまでつづいています。

また、ドイツビールがピルスナー(Pilsner)タイプが中心となったことは、現在のベルギービールとの違いを考えるうでも興味深いことです。

ビールが日本でも飲まれるようになったのは、明治時代以降ですが、基本的にドイツビールの影響下にあることはいうまでもありません。

いまでは日本のビールは独自な存在となっていますが、起源をさかのぼれば、ドイツビールをドイツビールたらしめている「ビール純粋令」とはおおいに関係があることを想起するべきでしょう。

日本にビアホール文化が存在するのは、日本のビール文化がドイツ流だからです。ビアホール(Bierhalle)やビアガーデン(Biergarten)はドイツ語です。現在ではタイ王国でもドイツ風ビアガーデンが定着しつつあります。

現在では、ドイツ国内で流通するビールにのみ「ビール純粋令」は適用されているようです。「ビール純粋令」が非関税障壁になっているという批判がEUからでたためだとか。

伝統を保持するための戦いは、いずこにおいてもなかなか大変なものがありますね。




<ブログ内関連記事>

in vino veritas (酒に真理あり)-酒にまつわるブログ記事 <総集編>

ビール関連

タイのあれこれ(5)-ドイツ風ビアガーデン

「タイガー・ビア」で乾杯!!

ミャンマー再遊記 (4) ミャンマー・ビアとトロピカルフルーツなどなど

『ベルギービール大全』(三輪一記 / 石黒謙吾、アートン、2006) を眺めて知る、ベルギービールの多様で豊穣な世界

サッポロビール園の「ジンギスカン」を船橋で堪能する-ジンギスカンの起源は中国回族の清真料理!?


バイエルン関連

バイエルン国王ルードヴィヒ2世がもっとも好んだオペラ 『ローエングリン』(バイエルン国立歌劇場日本公演)にいってきた-だが、現代風の演出は・・・


「500年単位の歴史」

「500年単位」で歴史を考える-『クアトロ・ラガッツィ』(若桑みどり)を読む

500年前のメリー・クリスマス!-ラファエロの『小椅子の聖母』(1514年)制作から500年

(2016年5月23日 情報追加)



 
 (2020年12月18日発売の拙著です)


(2020年5月28日発売の拙著です)


 
(2019年4月27日発売の拙著です)



(2017年5月18日発売の拙著です)


   
(2012年7月3日発売の拙著です)

 





Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!







end