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2022年10月31日月曜日

書評『「日本人」といううそ-武士道精神は日本を復活させるか』(山岸俊男、ちくま文庫、2015)ー 武士道ではない。商人道こそ重要だ!

 
本の整理をしていたら、読みかけのままほったらかしにしていた本が出てきた。 

『「日本人」といううそ-武士道精神は日本を復活させるか』(山岸俊男、ちくま文庫、2015)という本。カバーのイラストには笑ってしまうが、タイトルもなかなか刺激的だ。 

なぜ読みかけのままほったらかしになっていたのか不明だ。自宅のなかだが、立ち読みしてたら面白いので、7年後の今回は今度は最後まで読んでしまった。 

著者は社会心理学の研究者。この文庫本の初版は2008年に出版されているようだが、たしかにこの頃、わたしはこの著者の本を『信頼の構造ーこころと社会の進化ゲーム』(東京大学出版会、1998)という専門書も含めてかなり読んでいる。 

心理学の実験をつうじて、「信頼」と「安心」が根本的に違うことを示したのが、著者の最大の功績だろう。信頼をベースにした社会と、安心に依存した社会の違い。この違いはきわめて大きい。 

著者の主張は、2000年代に入った日本は「安心社会」が崩壊したにもかかわらず、いまだ「信頼社会」への移行が進んでいないというもの。いまだに企業の不祥事が絶えない理由もそこにあると見る。 

詳しくは、ぜひ読んでみてほしいと思うが、「お家大事」意識の消えないコミットメント型の日本企業で不祥事が絶えないのに、「武士道精神」の強化で対応可能などといううのは、まったくの勘違いであるどころか、かえって事態を悪化させかねない。 

意外に聞こえるかもしれないが、江戸時代に確立した「武士道精神」とは、あくまでも「お家大事」の精神構造であって、お家を守るためには、外部には平気でウソをつけるというものだ。

江戸時代の武士は「役人」であった。 この武士道精神の対極にあるのが商人道。石田梅岩の「石門心学」に代表される「商人道」は、いわば「市場の論理」を体現したものであり、「統治の論理」を体現した「武士道精神」とは真逆の存在なのだ。商人にとっては、なによりも「信用」が大事なのである。 

という風に書くと、ちょっとむずかしく聞こえるかもしれないが、日本人がこの激変する世界のなかで、個人として、集団として生きるためにはどうしたらいいのか、文庫版の出版から7年、初版から14年たたいまでも、読む価値は大いにあるといえるだろう。読みやすくて、ためになる内容だ。 

「いまの世の中はなっておらん。むかしの武士は・・」などと「武士道」など持ち出してくる人間がいたら、そういう話を聞き流すためのマインドセットをもつことが必要。そのためにも、ぜひこの著者の本はあらためて読むべきであると思う。 

わたしも武士の末裔であるが、ビジネスパーソンである。したがって、当然のことながら「商人道」に軍配をあげる。 



目 次
まえがき
第1章 「心がけ」では何も変わらない! 
第2章 「日本人らしさ」という幻想 
第3章 日本人の正体は「個人主義者」だった!? 
第4章 日本人は正直者か? 
第5章 なぜ、日本の企業は嘘をつくのか 
第6章 信じる者はトクをする? 
第7章 なぜ若者たちは空気を読むのか 
第8章 「臨界質量」が、いじめを解決する 
第9章 信頼社会の作り方 
第10章 武士道精神が日本のモラルを破壊する
あとがき
文庫版あとがき 

著者プロフィール
山岸俊男(やまぎし・としお)
社会心理学者。1948年名古屋市生まれ。2018年没。一橋大学社会学部、同大学大学院を経て、1981年ワシントン大学社会学博士。北海道大学助教授、ワシントン大学助教授、北海道大学大学院文学研究科教授を経て、一橋大学国際経営戦略研究科特任教授。2004年紫綬褒章受勲、2011年北海道大学名誉教授、2013年文化功労者。心と社会の関係について、総合的に研究を進めている。著書に、『信頼の構造』(東京大学出版会、日経・経済図書文化賞受賞)等多数。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものに加筆)


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2022年10月24日月曜日

野球マンガの日本戦後史ーセゾンカードの会員誌の特集「熱闘!野球マンガ」が面白い(2022年10月号)

 
セゾンカードの会員誌が送られてきたが、今月号の特集は「熱闘!野球マンガ」。とくに「魔球に導かれてー野球漫画の数奇な道のり」(夏目房之助)が面白い内容だった。

敗戦後の日本と武道の禁止、魔球は格闘技の構造の応用、そして戦後は終わり・・。格闘技的な「巨人の星」が終わり、集団スポーツとしての野球マンガの流れは「ドカベン」(冒頭の雑誌カバー)、「キャプテン」そして「タッチ」へ、と。そして荒唐無稽な「アストロ球団」を最後に魔球マンガは完全に終わる

夏目房之助氏は1950年生まれだが、マンガの受け止め方には1960年代生まれとは、連続性と断続性があると書いている。この点はよく考えてみたい。作り手と受け手のテーマでもある。

野球少年で、上記の野球マンガをリアルタイムで読んできた世代(・・というより、もっぱらアニメが中心だが)としては、じつに面白い「戦後日本史」であった。

***

この投稿をFBにあげたあと、みなさんんといろいろ対話があった。

それによると、作者である水島新司さんの意向でどの作品も電子書籍化されていないそうだ。著作権者の意向とはいえ、じつにもったいないことだ。

また、「侍ジャイアンツ」が取り上げられていないのが残念という意見もあった。わたしも同感だ。

わたし的には「アパッチ野球軍」も入れてほしいとことだった。


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2022年10月21日金曜日

マンガ『きのう何食べた?⑳』(よしなが ふみ、講談社、2022)ー第1巻からなんと15年! 息が長い、というべきか・・

 
 事前に予約していた『きのう何食べた?⑳』(よしなが ふみ、講談社、2022)が発売日に到着。  

合計20巻以上になる連載マンガは少なくないが、『きのう何食べた?』の場合は第1巻の発売が2007年だから、すでに15年! 書棚から第1巻を取り出すと、すでに茶褐色に変色している。月日が立つのは早いものだと思ってしまう。 

スローペースの連載だから15年でもまだ20巻。主人公たちも歳をとり、読者であるわたしも歳をとる。もちろん、作者もそのぶん歳をとっているわけだ。

わたしは、主人公たちとはほぼ同世代なので、共感できる点も少なくない。料理が中心のマンガということになっているが、人間関係の機微を描き込んでいるから読ませるのだろう。だから、わたしも15年の月日をこえて読み続けてきたわけだ。 

第1巻から単行本で買っているので、今後も単行本で買うことになるだろう。マンガは電子書籍版でいいと思っているのだが・・・。 

(*その昔、子どもの頃、マンガの単行本は入手がえらく大変だったが、電子書籍版のおかげで、読みたいときにすぐに手に入るのは、ある意味では大きな進歩である。にもかかわらず、あえて単行本で買うのは、惰性という点がないわけでもないのだが・・)。 




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2022年10月16日日曜日

アニメ『ハコヅメ-交番女子の逆襲』があまりにも面白いので、ついつい深夜までかかって第13話までぶっ続けで見てしまった件(2022年10月16日)

 
スマホ生活からPC生活に戻って(・・PCのHDDが壊れて修理に出して、戻ってきたら今度はファンが故障など苦難つづきの8月だった)、しかも光回線導入(!)して平常に戻った今日この頃だが、気晴らしのために昨夜はひさびさに amazon prime video を視聴。 

アニメの『ハコヅメ-交番女子の逆襲』のシリーズが「無料」で(・・もちろん会費払っているが)視聴できるので、とりあえず第1話だけでも見ておくかと思って見ていたら、あまりにも面白いので、ついつい深夜までかかって第13話までぶっ続けで見てしまった(^_^; 


「警察官あるある」を元女性警察官の作者がベストセラーのマンガが原作。TV放送されたアニメにもかかわらず、けっこうきわどいセリフがでてくるのが意外で面白い組織人として、仕事をとおして主人公が成長していく物語。 

なかなか原作マンガ読むヒマがないまま現在に至っているが、仕事マンガとして評判が高いので、いつかは読んでみたい。 


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2022年10月3日月曜日

猪木逝く 昭和は 遠くなりに蹴り(2022年10月3日)

 
猪木逝く 昭和は 遠くなりに蹴り。愚作である。

だが、「遠くなりにけり」ではない。「遠くなりに蹴り」である。

「蹴り」なのである。その理由は、「蹴り」こそ、わたしらの世代にとっては、猪木を象徴するものだからだ。中学生のとき異種格闘技の走りともいうべき、「猪木 vs アリ」を中継で見た昭和の日々が懐かしい。

たしか土曜日の午後だった。クラスの男子が集まって、図書室にあったテレビの前で観戦したのだった。「なんで猪木はローキックばっかりやってんだよ!」とかいいながら。

マットに仰向けになりながら、モハメド・アリに対する執拗なローキックによる蹴り。「逆卍固め」などもっと派手なファイトを期待していた中学生たちにとっては、大いに期待外れなものだった。

だが、聞くところによると、このローキックによる蹴りが原因でアリは身体的に大いにダメージを受け、後遺症が残ったらしい。

恐るべしローキック!

「燃える闘魂」といえばアントニオ猪木というのが、わたしらの常識だと思うのだが、このフレーズは稲盛和夫氏もつかっていた。その稲盛和夫氏も先日91歳で亡くなったばかりだ。

アントニオ猪木は、享年79歳。われわれに「気合い」を入れてくれた猪木は、もういない。「猪木ボンバイエ」で送りたい。合掌





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