「アタマの引き出し」は「雑学」ときわめて近い・・日本マクドナルド創業者・藤田田(ふじた・でん)に学ぶものとは?

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2020年11月29日日曜日

書評『宇宙ビジネスの衝撃-21世紀の黄金をめぐる新時代のゴールドラッシュ』(大貫美鈴、ダイヤモンド社、2018)-米国のネット大手が宇宙ビジネスに熱心な理由はなにか?



日本人宇宙飛行士の野口聡一氏を乗せた、民間宇宙ビジネス関連企業スペースX社の「クルードラゴン」の打ち上げ成功のニュースが流れたばかりだが、いまや宇宙開発は民間が主導する時代になっている。 

スペースX社は、テスラのイーロン・マスク氏のもう1つの主要テクノロジー・カンパニーだが、このほかアマゾンのベゾスのブルー・オリジンや、グーグルなどGAFAと総称される米国のネット企業大手がこぞって宇宙ビジネスに熱心なのはなぜか? 

この本をざっと読んで、その理由がわかった。答えはリモート・センシングにある。つまり、宇宙から地球をリモート・センシングしてビッグデータを収集したいのだ。そして、それを分析することで多様なビジネスにつながっていくのだ、と。 

なるほど、そういうことか。どうしても、宇宙ビジネスというと宇宙旅行とか火星開発に目が向かいがちだが、ビジネスとしての本質は別のところにあるのだな、と。 

ただし、この本はあくまでもビジネスの側面にのも注目しているので、軍事目的という視点はない。既存の航空宇宙産業は軍事と密着な関係があるだけに、物足りない思いをしたのも正直なところ。その関連でいえば、中国の宇宙開発の話が弱いのも残念な点であった。 

新型コロナウイルス感染症で身動きがとれない状態の関係者も少なくないが、さらに肥大化が進むGAFAが、さらに豊富な資金を投入して宇宙開発に邁進している。この事実を認識しておきたいものだ。 




目 次 
はじめに なぜITの巨人は宇宙に巨額投資するのか? グーグル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフト、アップル…… 
第1章 なぜ、IT企業の巨人は宇宙を目指すのか? BIG5が狙う「21世紀の黄金」
第2章 宇宙ビジネスは、私たちの生活をどう変えるのか? 「地球ビッグデータ」が産業革命を引き起こす
第3章 シリコンバレーが狙う新時代の金脈 開拓精神を受け継ぐベンチャー起業家たちの
第4章 宇宙旅行はいつ実現するのか? 圧倒的なコストダウンで実現間近の新経済圏
第5章 月と火星に人類は本当に住めるのか? もはやSFではない「火星移住計画」の実現性
第6章 宇宙という「未来産業」の幕開け デジタル化、IoT、AIへとつながる新市場の誕生
おわりに

著者プロフィール
大貫美鈴(おおぬき・みすず) 
宇宙ビジネスコンサルタント スペースアクセス株式会社 代表取締役 日本女子大学卒業後、清水建設株式会社の宇宙開発室で企画・調査・広報を担当。 世界数十か国から参加者が集まる宇宙専門の大学院大学「国際宇宙大学」の事務局スタッフを務める。その後、宇宙航空開発研究機構(JAXA)での勤務を経て独立。現在は宇宙ビジネスコンサルタントとして、アメリカやヨーロッパの宇宙企業のプロジェクトに参画するなど、国内外の商業宇宙開発の推進に取り組む。清水建設の宇宙ホテル構想提案以降、身近な宇宙を広めるためのプロジェクトへの参画はライフワークになっている。アメリカの宇宙企業100社以上が所属する「スペースフロンティアファンデーション」の、アジアリエゾン(大使)としても名を連ねる。新聞や雑誌、ネットでの取材多数。
   

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2020年11月28日土曜日

書評『反省記-ビル・ゲイツとともに成功をつかんだ僕が、ビジネスの“地獄で学んだこと』(西和彦、ダイヤモンド社、2020)-赤裸々な失敗経験から学ぶネガティブな感情の克服法

 

アスキーの西和彦といったら、とくにパソコンおたくではなくても(・・自分もそうではない)、バブル時代をビジネスパーソンとして過ごした人なら懐かしい名前だ。まだ現役なので懐かしいといったら失礼だろうが、あの時代はほんとすごかったのだ。西和彦氏の成功も、その転落ぶりもまたジェットコースターのようであった。 

「反省記」というタイトルは、もちろん「半生記」をもじったものだろうが、1956年生まれで現在64歳の著者が、猛スピードの成功と数多い失敗経験を包み隠さず書き記し、自分自身の反省と学び、そして読者の参考とすべく執筆したものだ。 

副題に「ビル・ゲイツとともに成功をつかんだ僕が、ビジネスの“地獄で学んだこと」には誇張も嘘偽りもない。まさに地獄であり、それも半端なものではまったくない。赤裸々な告白録であり、バブル時代とバブル崩壊後の日本について追体験しながら、著者の再生物語をいっしょに体験することになる。 

思うに、うまくやることだけが人生ではないのである。著者のように大金持ちになるチャンスをみすみす捨て去るのもまた人生だ。

ある意味、本人の業(ごう)のなすわざではあるが、ネガティブな感情をいかに克服するかの生きた事例でもある。 西和彦という人物に興味があればなおさら、なくても読む価値のある本だと思う次第。 




目 次
遭遇 萌芽 武器 船出 ゲリラ進撃 伝説 開拓 対決 未完 訣別 瓦解 暴落 ブラック 造反 屈辱 陥落 撤退 負け犬 再生

著者プロフィール
西和彦(にし・かずひこ)
株式会社アスキー創業者。東京大学大学院工学系研究科IoTメディアラボラトリーディレクター。1956年神戸市生まれ。早稲田大学理工学部中退。在学中の1977年にアスキー出版を設立。ビル・ゲイツ氏と意気投合して草創期のマイクロソフトに参画し、ボードメンバー兼技術担当副社長としてパソコン開発に活躍。しかし、半導体開発の是非などをめぐってビル・ゲイツ氏と対立、マイクロソフトを退社。帰国してアスキーの資料室専任「窓際」副社長となる。1987年、アスキー社長に就任。当時、史上最年少でアスキーを上場させる。しかし、資金難などの問題に直面。CSK創業者大川功氏の知遇を得、CSK・セガの出資を仰ぐとともに、アスキーはCSKの関連会社となる。その後、アスキー社長を退任し、CSK・セガの会長・社長秘書役を務めた。2002年、大川氏死去後、すべてのCSK・セガの役職から退任する。その後、米国マサチューセッツ工科大学メディアラボ客員教授や国連大学高等研究所副所長、尚美学園大学芸術情報学部教授等を務め、現在、須磨学園学園長、東京大学大学院工学系研究科IoTメディアラボラトリーディレクターを務める。工学院大学大学院情報学専攻博士(情報学)。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)


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2020年11月27日金曜日

書評『Au オードリー・タン-天才 IT 相7つの顔』(アイリス・チョウ/鄭仲嵐、文藝春秋、2020)-台湾の「天才IT大臣」のこれまでの人生の軌跡を知る

 
台湾が新型コロナウイルス感染症の拡大を水際で防ぐことができた際、日本のようなマスク騒動を起こさずに済んだのは、「台湾には"天才"IT大臣がいるから」だ。そのように紹介されてから、日本でも急激に知名度が向上したのが、オードリー・タン(唐鳳)氏だ。

 発言の数々は対談その他をつうじてネットで知ることができるが、『Au オードリー・タン-天才 IT 相7つの顔』(アイリス・チョウ/鄭仲嵐、文藝春秋、2020)でその生い立ちから現在に至る軌跡を知ることができる。この本は、台湾のジャーナリスト2人が、日本語読者むけに書き下ろした共著である。 

35歳でIT大臣に就任し、現在まだ39歳のタン氏の人生を振り返ることは、「天才」とよばれた児童が経験することになる苦悩と葛藤を、いかに両親を筆頭に友人の理解のおかげで危機を乗り越えることができたかを知ることになる。「天才」というレッテルは便利だが、けっしてその人について知ったことにはならないのだな、と。 

オープン化と透明化によって、政治上の意志決定のプロセスをすべて可視化することで、人びとの参加をうながし、ネットによる民主主義の可能性を拡張してきたのがタン氏の軌跡であり、台湾の民主主義の短いが内容の濃い歴史であることが、この本を読むとよく理解できる。 

台湾の「いま」を知ることのできる好著でもある。ネット民主主義やLGBT法制など、日本人が思っているよりも、さまざまな面で台湾がはるかに進んでいることを知ることが重要だ。 




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2020年11月23日月曜日

書評『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(野嶋剛、扶桑社新書、2020)- "民主主義"台湾モデル vs. "共産主義"中国モデル


執筆活動から解放され資料読みする必要がなくなったので、ようやく「積ん読本」を読み出すことに。 

まずは、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(野嶋剛、扶桑社新書、2020)。ことし7月に出た本なので、2020年5月末時点の情報で書かれているが、国民から非難囂々となった日本政府とは真逆の「神対応」がなぜ台湾で可能となったのか、台湾通のジャーナリストが多面的にまとめた本。読みであり。 

感染症対策にかんしての "民主主義"台湾モデル と "共産主義"中国モデル。後者の中国は、有無を言わさぬロックダウンで封じ込めた強権手法であるのに対し、前者の台湾は共感力を武器に感染を押さえ込んだ民主主義モデル。 

もし仮に二者択一だとしたら、どちらを選択するか? 感染発生が中国だという点を脇においても、答えは言うまでもないでしょう。 

こういう本を同時進行の「記録」として残しておく意義は大きい。現時点で振り返って、はたして日本は台湾からキチンと学んでいるのか、おおいに検証すべきだろう。 






目 次
プロローグ 大晦日の24時間 
第1章 世界最速の「水際対策」 
第2章 マスク政治学 
第3章 台湾の新型コロナウイルス対策を総ざらいする 
第4章 「SARSの悪夢」から台湾が学んだもの
第5章 蔡英文政権の強力布陣と「脱中国化」路線 
第6章 「疫病の島」から「防疫の島」へ 
第7章 中国もWHOも信じなかった台湾 
第8章 中国に支配されるWHO 
第9章 政治への熱意が作った「防疫共同体」 
第10章 台湾に学ぶ「アフターコロナ」
  
著者プロフィール  
野嶋剛(のじま・つよし)
ジャーナリスト、大東文化大学社会学部特任教授。元朝日新聞台北支局長。1968年生まれ。上智大学新聞学科卒。政治部、台北支局長、国際編集部次長、AERA編集部などを経て2016年4月に独立し、中国、台湾、香港、東南アジアの問題を中心に、活発な執筆活動を行っている。『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『銀輪の巨人 ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『台湾とは何か』(ちくま新書)=第11回樫山純三賞(一般書部門)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)等著書多数。


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2020年11月10日火曜日

『鬼滅の刃』のアニメ版全26話を全部見てから、映画『鬼滅の刃 無限列車編』を見てきた(2020年11月10日)

 
『鬼滅の刃』が国民レベルで大ヒットしているという。2020年最大のヒットとなるだけでなく、2020年代最大のヒットになる可能性も秘めているという。そうであるなら、見ないわけにはいかないではないか!

いきなり映画『鬼滅の刃 無限列車編』を見るわけにはいかないだろう。なぜなら、映画はアニメの続編であるからだ。だからまず、アニメ版全26話を全部見てからにしなくてはならない。幸いなことに、amzon prime video で全編見ることができるので、時間の余裕ができたことを機会に、一気につづけて視聴することにした。いながらにして映画を視聴できるとは、いい時代である。

まずは第1話から第15話までつづけて視聴した。

これは、はまってしまうのは当然だ。オトナでも引き込まれる。なんといってもビジュアルが美しいし、スピード感と躍動感がすごい。 

でも思うに、ここまで首がはねられ鮮血が飛び散るアニメも、さすがに日本ならではだな、と。地上波では放送できない国が多いだろうね。

『エヴァンゲリオン』も『進撃の巨人』もそうだが、得体のしれない敵が次から次へと攻めてきて、闘い続けるという設定が21世紀になってからの日本に続いているが、ようやくひさびさに純和風の剣劇ものが復活戦したことはたいへん喜ばしい。



■映画『鬼滅の刃 無限列車編』をTOHOシネマズで見てきた
   
アニメ版全26話を見終わったので、映画『鬼滅の刃 無限列車編』をTOHOシネマズで見てきた。 

躍動感とスピード感あふれる美しい映像だけではない、ストーリーとセリフの素晴らしさに泣けるのだ。壮絶な最期を遂げた煉獄杏寿郎のようなカッコいい男になりたいものだと強く思う。もう遅すぎるか(笑)


コロナ下で映画館に行くのは初めてだが(・・強制的に両隣の座席は予約できないようになっている)、今回ほどマスクの効用を感じたこともない。マスクに涙をしみこませることができるから。 

つまらない自己啓発書より、はるかにセリフの重みがある。使命感と自己犠牲の精神。こんなに内容の濃いアニメを見て育った子どもたちが、これからつくっていく未来に、大いに期待しようではないか! 









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