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2011年7月22日金曜日

「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」 には続きがあった!-山本五十六 その2


 率先垂範型リーダーシップの至言として、言及されることが多いのが山本五十六の語録にある。

やってみせ 
言って聞かせて 
させてみて 
ほめてやらねば 
人は動かじ


 このあまりにも有名な「道歌」の意味は、あらためて説明するまでもないだろう。「人は動かじ」というのが、やや「道歌」風の古風な表現であることを除けば、文字どおり素直に受け止めるべき内容であろう。

 みずからが率先して「やってみせ」たうえで、「言って聞かせて」みる。順番が大事である。クチで言うだけでなく、まずみずからが率先してやってみせる。

 そして、相手に「させてみる」、やらせてみる。その様子をみながら、ほめてやらないと人は自発的に動かない。けなすのは簡単だが、それでは人はやる気をなくしてしまう。どこまでほめるかは、ケースバイケースだろう。これは相手をよくみて行うべきものだ。

 ここまでは、一度は聞いたことのある話だと思う。わたしも、折りにふれこの道歌を引き合いにだして、率先垂範型リーダーシップを日本人のために簡潔にいいあらわしたものとして説明してきた。

 先日、ふとしたキッカケで、山本五十六について調べる機会があって wikipedia の記述を読んでいたら、有名な「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」にはつづきがあることをはじめて知った。

話し合い 耳を傾け 承認し
 任せてやらねば 人は育たず


やっている 姿を感謝で見守って
 信頼せねば 人は実らず


 おお、これらもまたほんとうにアタマでなく腹で納得できる至言ではないか!

 どのようにしたら「人を動く」のか? 「人は育つ」のか? 「人は実る」のか? いずれも、「育てる」、「育てる」、「実らす」といった他動詞ではなく、あくまでも自分がかかわる相手の主体的な自発性に重点をおいた発想である。

 いかに部下を動かすのではなく、いかにしたら部下は自発的に動くようになるのか?
 いかに部下を育てるのではなく、いかにしたら部下はひとりでに育っていくのか?
 いかに部下を成熟させるのかではなく、いかにしたら部下は人間として成熟していくのか?

 いずれも、強制力をもって命令するのがあたりまでの軍隊組織のなかにあってすら、もっとも効果をもつのはそうではないことを示している。リーダーシップのありかたを、学習(=学び、ラーニング)という観点から表現したものだ。

 上司の役割とは、部下が自分で気づいて、自発的に動き、主体的に学ぶための環境をいかに設定するか、これが問われているのである。そのためには、上司みずからが学びの姿勢をもたねばならない。言外にそう言っているようにわたしには思われる。

 上司が学ぶ姿勢をもっていれば、部下もその姿勢から自然に学ぶものもすくなくないだろう。率先垂範とはそういうものだ。

 英語にも似たような格言がある。

Practice what you preach.

 みずから説くところを実践せよ、とでも訳したらよいだろうか。洋の東西を問わず、リーダーシップのありかたは同じなのであろう。

 リーダーシップの根本には「学び」の精神が不可欠である。自ら学び、そして周囲の人間がおのずから学ぶ環境をつくる。そして耳を傾け、見守ること。

 時間のかかるプロセスであることを、胸に念じておかねばならないのである。





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「男の修行」(山本五十六)
・・「苦しいこともあるだろう 言い度いこともあるだろう 不満なこともあるだろう 腹の立つこともあるだろう 泣き度いこともあるだろう これらをじっとこらえてゆくのが 男の修行である」




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