本日(2025年3月6日)、インドネシアの元大統領スシロ・バンバン・ユドヨノ博士(Dr. Susilo Bambang Yudhoyono)による「特別講義」(Special Lecture)に参加してきた。
主催と会場は、六本木にある政策研究大学院大学。訪問するのは10年ぶりくらいか? 特別講義のみならず議事進行もすべて英語のみ。
わたし自身は、インドネシアには2回行っているものの、仕事としてメインでかかわってきたわけではない。だが、ASEANの盟主で地域大国であるインドネシアには、スハルト政権時代から、その崩壊を経て現在に至るまで、リアルタイムで関心を持ち続けてきた。
スシロ・バンバン・ユドヨノ博士は、退役陸軍大将の政治家で農業経済学で博士号をもつ実践的知性の持ち主。米国でM.B.A. も取得している。大統領就任後の来日の際に、たしか2011年で日経主催だったと思うが、講演会をききにいっている。
独立以来、中立を保ってきたインドネシアは、米中のはざまという地政学的状況下でどう生き抜いていくか、そしてまた日本との関係をどう発展させていくか、こういった大きなテーマについてナマの話を聞くことができた。
大統領職から離れてすでに10年以上たっているが、さすがアクチュアルな問題にかんしても一家言をもっている「知の人」である。レクチャーは「トランプ2.0」時代のウクライナの話から始まり、国際政治におけるインドネシアの立ち位置の確認がなされる。
インドネシアが 中ロを中心とする BRICS に加盟している10カ国の1つであることは、うっかりしたことに今回まで失念していた。
インドネシアは独立の前後から日本との関係が密接であるが、スカルノ時代には非同盟諸国のリーダーとしてニュートラルな立場を維持してきた。
インドネシアは西側とみなされがちだが、インドとともに、いわゆる「グローバルサウス」の雄であることを再確認させられたわけである。
ふだんはこの手の講演会は YouTube 動画の視聴で済ませているが、たまにはその場で肉声を聴く機会をもつのもいいと思った次第。
質疑応答にかんしても、インドネシアの留学生の農業政策にかんする質問や、日本人からの津波対策などの質問が有益であった。
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