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2015年11月24日火曜日

フランス国歌 「ラ・マルセイエーズ」の歌詞は、きわめて好戦的な内容だ

(フランス革命を描いたドラクロワの『民衆を導く自由の女神』)

知っている人にとっては「常識」だろうが、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の歌詞は意外なことにきわめて好戦的な内容なのだ。

「ラ・マルセイエーズ」(La Marseillaise)は、1789年から本格化した「フランス革命」のなかで誕生した歌である。フランス南部のマルセイユからやってきた義勇兵たちが歌って広めたので、そういう名前がついたとされている。

革命を推進する側のものだから、好戦的な内容であるのは当然といえば当然かもしれない。守る側より攻める側、デイフェンスよりもオフェンスのほうが勢いがあるのはスポーツでも同様だ。敵を作り出すことによって、内部の求心力を凝縮させパワー全開とするのである。

では、どれほど好戦的な内容なのか、リズムはさておき歌詞を具体的にみておこう。全部で7番まであって長いので、ここでは1番だけ紹介しておくが、日本語訳の歌詞を読めば、正直いって驚く人もいるのではないかな? 引用は、wikipedia日本語版の当該項目から行ったが、わたしの判断で日本語訳の一部に手を加えてある。


 「ラ・マルセイエーズ」 1番

(フランス語原文)

Allons enfants de la Patrie,
Le jour de gloire est arrivé !
Contre nous de la tyrannie,
L'étendard sanglant est levé,
L'étendard sanglant est levé,
Entendez-vous dans les campagnes
Mugir ces féroces soldats ?
Ils viennent jusque dans nos bras
Égorger nos fils, nos compagnes !

(日本語訳)

行こう 祖国(パトリ)の子どもたちよ
栄光の日が来た!
我らに向かって 暴君の
血まみれの旗が掲げられた
血まみれの旗が掲げられた
聞こえるか 戦場に
残忍な敵兵たちの咆哮を?
奴らは我らの元に来て
我らの息子たちと妻たちの
喉を掻き切るのだ!

ルフラン (=リフレーン):繰り返し

(フランス語原文)

Aux armes, citoyens,
Formez vos bataillons,
Marchons, marchons !
Qu'un sang impur
Abreuve nos sillons !

(日本語訳)

武器をとれ 市民(シトワイアン)たちよ
隊列を組め
進もう 進もう!
汚(けが)れた血が
我らの畑の畝を満たすまで!

かの名作映画 『カサブランカ』(1942年)では、ナチスによる占領に抗して歌われるのが「ラ・マルセイエーズ」だが、そのような感動的なシチュエーションにおいては、この歌詞であってもけっして違和感はない。「自由は死もて守るべし!」というメッセージが濃厚だからだ。

だが、そのような「有事」ではなく「平時」においては、あまりにも好戦的というか残忍というか、血なまぐさいまでの内容に違和感を感じるのは、けっして日本人だけではないようだ。ただ単に勇ましい曲という印象とは異なるからだ。

わたしが歌詞の意味を知ったのは大学時代のことだ。フランス語を第二外国語として選択していたから知ったのだが、ひじょうに強い違和感を感じたことを覚えている。「君が代」の世界とはあまりにも違う。

「自由・平等・友愛」というフランス共和国の価値観は死んでも守るという決意。それを感じさせるものが、「ラ・マルセイエーズ」という国歌の曲と歌詞にはある。彼らがいう「普遍的な価値観」は、敵を意識した強烈なナショナリズムに支えられているのだ。

「13日の金曜日の虐殺事件」(2015年11月13日)という、パリで起きた自称「イスラーム国」による同時多発テロ事件以後、非常事態宣言が発令された「有事」のフランスで、「ラ・マルセイエーズ」を歌うフランス人たちの胸のうちに浮かぶものはなんであるのだろうか、それを考える材料になるかもしれない。

もちろん個人主義の国フランスのことだから、胸のうちにあるものは一人ひとりで異なるであろう。「ラ・マルセイエーズ」の歌詞をめぐっては、フランス国内でも賛否両論があるようだ。






<関連サイト>

La Marseillaise -National Anthem of France-(YouTube)

Casablanca La Marseillaise (YouTube)
・・ドイツ将校団が軍歌で怪気炎をあげるなか、「ラ・マルセーエーズ」で対抗する感動的シーン。舞台設定はモロッコのカサブランカ


<ブログ内関連記事>


血塗られたフランス史

映画 『王妃マルゴ』(フランス・イタリア・ドイツ、1994)-「サン・バルテルミの虐殺」(1572年)前後の「宗教戦争」時代のフランスを描いた歴史ドラマ
・・フランス最大の大虐殺事件。16世紀の「宗教戦争」における新旧キリスト教の激突

「マリーアントワネットと東洋の貴婦人-キリスト教文化をつうじた東西の出会い-」(東洋文庫ミュージアム)にいってきた-カトリック殉教劇における細川ガラシャ ・・フランス革命で処刑された王妃

フランスの童謡 「雨が降ってるよ、羊飼いさん!」(Il pleut, Il pleut, bergère)を知ってますか?
・・雨は「フランス革命」のメタファーという説もある

「13日の金曜日」にパリで発生した大虐殺(2015年11月13日)-「テロとの戦い」に重点を置いたフランス共和国の基本を知る
・・自称「イスラーム国」のテロリストたちによる凄惨なテロ事件


フランス的価値観とライフスタイル

書評 『憲法改正のオモテとウラ』(舛添要一、講談社現代新書、2014)-「立憲主義」の立場から復古主義者たちによる「第二次自民党憲法案」を斬る
・・「政教分離」原則の徹底は、フランス革命から始まった

月刊誌「クーリエ・ジャポン COURRiER Japon」 (講談社)2011年1月号 特集 「低成長でも「これほど豊か」-フランス人はなぜ幸せなのか」を読む
・・フランス人の価値観にある joie de vivre(生きるよろこび)

『恋する理由-私が好きなパリジェンヌの生き方-』(滝川クリステル、講談社、2011)で読むフランス型ライフスタイル


■フランス革命から始まったナショナリズム

書評 『近代の呪い』(渡辺京二、平凡社新書、2013)-「近代」をそれがもたらしたコスト(代償)とベネフィット(便益)の両面から考える
・・「フランス革命をきっかけに近代(・・正確にいえば後期近代)がはじまるのだが、フランス革命自体はけっして近代そのものではなく、ロベスピエールに代表される「理性信仰」ともいうべき宗教であったこと、近代にとってはるかに大きな意味をもつのは国民軍の創設とナポレオン戦争のインパクトである。」

書評 『ナショナリズム-名著でたどる日本思想入門-』(浅羽通明、ちくま文庫、2013 新書版初版 2004)-バランスのとれた「日本ナショナリズム」入門





(2012年7月3日発売の拙著です)










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