江戸川の左岸にある善養寺(東京都江戸川区)にいってきた。一昨日のことだ。主たる目的は「天明3年浅間山噴火横死者供養碑」を見るためだ。
善養寺といえば、「影向(ようごう)の松」という樹齢600年(!)の松の木の大木が有名らしい。これを見るのが第2の目的。
写真で見るのと違って、やはり現物は違う。太い、大きい。四方八方に広がった枝振りは怪物じみている。リーチはなんと 28m!
近くでみると、樹皮がなんだか鱗(うろこ)のようで、クロコダイルみたいだなと思う。いや、多頭の龍というべきか。影向(ようごう)とは、神仏が仮の姿で顕現することである。まさにその通りだな、この松の大木は!
巨樹というと日本ではスギやイチョウが多いが、松の木の巨樹を見るのははじめてだ。この「影向の松」は2011年に「国の天然記念物」に指定されている。
「日本名松番付」で「東の横綱」らしい。西の横綱は、さぬき市の「岡野の松」だったらしいが、枯れてしまったようだ。その結果、「影向の松」は日本一になっている。
■「天明3年浅間山噴火横死者供養碑」
さて、江戸川の右岸は千葉県市川市、左岸は東京都江戸川区である。
江戸川は現在でも県境だが、江戸時代には幕府の安全保障上の理由から橋をかけることが禁止されていたため、往来は渡し船によって行われ「関所」が設けられていた。
今回の主目的は、「天明3年浅間山噴火横死者供養碑」を見ることにあった。天明3年(1783年)の浅間山の大噴火の死者を供養するための石碑である。
大噴火による溶岩流と土石流によって発生した大量の死者が利根川流域に流され、その一部が分岐点から江戸川にも流されたらしいのだ。江戸川の中州に打ち上げられた多くの死者を弔うため、石碑が建てられたとのことである。
(江戸川左岸に善養寺がある 地図では左下)
それほど噴火による直接的な被害や異常気象は、大いに懸念されるものがあるのだ。
浅間山はしばらく噴火しないだろうが、いまもっとも懸念されるのは富士山噴火である。いつ噴火してもおかしくない状況にあるのだ。
日本では恐るべきものとして地震・雷・火事・・となるが、自然災害としては地震による津波、巨大化する台風だけでなく、火山の噴火もつねに警戒しておきたい。
そんな考えから、「天明3年浅間山噴火」には多大な関心をもって見ている。その一環としての善養寺訪問であった。
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