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2010年4月21日水曜日

書評 『知の現場』(久恒啓一=監修、知的生産の技術研究会編、東洋経済新報社、2009)




ワンランク上を目指す人は「勉強法」の本もさることながら、こういった「知的生産」の方法論からワザを"盗み取る"べきだ

 「知的生産」にかんする本はいまではたくさん出版されているが、この本は老舗である「知的生産の技術研究会」によるものだ。通称「知研」は、現在ではNPO法人になっている。
 「知的生産」において革命的な影響を与えた原典である、梅棹忠夫の『知的生産の方法』(岩波新書、1969)以来すでに40年、「知的生産」の担い手は学者から、一般のビジネスパーソンへと大幅に拡大されて今日に至っている。

 最近はビジネスパーソン向けの「勉強法」のノウハウ本も多いが、ワンランク上を目指す人は「勉強法」の本もさることながら、こういった「知的生産」の方法論を真似てみることが重要だ。なぜなら、どんな分野でも、仕事とはアウトプット以外の何者でもないからだ。身近に「知的生産」の人がいれば直接ワザを"盗み取る"のが一番だが、そういう環境にない人は、こういう本から"盗み取る"のが手っ取り早い。
 この本では、登場する21人を、「書斎派」、「フィールド派」、「出会い派」、「場所を選ばない人々」の4つのカテゴリーに分類しているが、これはあくまでも便宜的なものだと考えるべきだろう。「知的生産」に携わる人は、何らかの形でみなこの4分野にあてはまるからだ。実際に読んで確かめて欲しい。
 
 どんな人でも仕事をしている限り、自分の「現場」(フィールド)をもっている。"評論家"にならずに、本当の「知的生産者」になるには、自分の「現場」をベースにして、それをいかに知見まで高めて、アウトプットとして仕事に反映していくかが問われているのである。そういう仕事への取り組みをしていれば、論文にもなるし、本にもなる、ということだろう。

 そのための具体的な方法論(ワザ)を本書から盗み取ればよい
 ただ欲をいえば、新しい世代の、情報技術を使いこなして「知的生産」に従事する事例を大幅に増やして欲しかったところだ。


<初出情報>

■bk1書評「ワンランク上を目指す人は「勉強法」の本もさることながら、こういった「知的生産」の方法論からワザを"盗み取る"べきだ」投稿掲載(2010年2月25日)
■amazon書評「ワンランク上を目指す人は「勉強法」の本もさることながら、こういった「知的生産」の方法論からワザを"盗み取る"べきだ」投稿掲載(2010年2月25日)





<収録者一覧>

●常に問題解決型思考で臨む(寺島実郎 述)
●1冊のノートさえあれば情報の整理ができる(奥野宣之 述)
●知とはイーグル・アイで考え、人と会って話を聞くこと(北康利 述)
●小論文指導こそ我が基本(樋口裕一 述)
●現代ピラミッドの建設を提唱する(武者陵司 述)
●宇宙を構想して身の丈で生きる(望月照彦 述)
●温泉で心と体を治し、「温泉学」の確立を目指す(松田忠徳 述)
●鉄道と二宮尊徳が「知」の原点(野村正樹 述)
●「実体験が「知の源泉」(久保田達也 述)
●「現場の知」を創造する(久恒啓一 述)
●領域を超え、大きな流れにつながる(久米信行 述)
●世界中に手作りおもちゃ教室を広げる(昇地三郎 述)
●「世界を書斎に」リベラルな国際活動を目指す(小中陽太郎 述)
●イノベーションを生み出すための仕事術(小山龍介 述)
●知識よりもアウトプット力(望月実 述)
●Moso力で社会起業家的プロジェクトを(松山真之助 述)
●「オンリーワン人生」を楽しむ(舛井一仁 述)
●自然体で、高いレベルのアウトプットを生み出す(山田真哉 述)
●優れたデータベースシステムから優れた企画を生み出す(原尻淳一 述)
●落語に知の究極を見る(田中靖浩 述)
●暴れる「情」を「知」で抑える(小飼弾 述)


 なんだか「♪昔の名前ででています」(小林旭)なんて感じの面々だなあ。
 「さおだけ」公認会計士・山田真哉投資家でブロッガーの小飼弾の世代をもっと増やすべきだったと思うのだが・・・