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2010年5月6日木曜日

南極観測船しらせ(現在は SHIRASE 5002 船橋港)に乗船-社会貢献としてのただしいカネの使い方とは?




 本日(2010年5月6日)12:30から約2時間、千葉県の船橋港で SHIRASE 5002 に乗船してきた。

 冒頭の写真は、SHIRASE 5002 を現在所有し、活用しているウェザーニューズ社さま提供のもの。私も写り込んでいますので探してみて下さいませ。
 
 「白瀬甲板 本日天気晴朗なれど風強し レーダーしたの甲板からみた景色は絶景なり #shirase posted at 13:56:22」、「白瀬に乗船。思ったよりデカイ!」なんてことを、ツイッターでもつぶやいたが、本日は快晴ではあったが風は強く、とくに海上は風が強く感じられたのであった。わずかだが船も少し揺れていたようであった。


しらせ と SHIRASE

 SHIRASE 5002 とは、三代目の南極観測船であった「しらせ」が退役後、名前をローマ字に変えて生まれ変わったものである。現在は民間の気象情報会社ウェザーニューズ社が買い取り、お化粧直しして一般公開されるに至ったものだ。

 25回の南極往復を無事に達成して退役した「しらせ」だが、その情報については Auxiliary Ice Breaker AGB-5002 Shirase 砕氷艦しらせ(退役)を参照されたい。

 スクラップ寸前のところを再公募にもちこんで買取りに成功、なんとか再生にこぎつけた関係者の皆様には感謝の意を表したい。

 購入費は約4,000万円程度とそれほど高額ではないが、維持費は年間1~2億円と報道されている。維持費のオーダーとしては、企業のスポーツ団である「企業スポーツ」の維持費とだいたい似たような数字だ。

 この維持費には、船を移動させる際の燃料費は含まれていないだろうが、それにしても直接収益に寄与するわけでもない事業を引き受けるという姿勢には敬意を表したい。

 あらたに所有者となったウェザーニューズ社は、気象情報を専門にする会社だけに、もちろん南極観測船「しらせ」のミッションとの親和性はきわめて高い。なんとか「しらせ」をスクラップから救いたいという思いは、経営者だけでなく社員にも共通してあったのだろうと推察する。

 今回の一般見学も、スタッフはすべてウェザーニューズ社の社員の皆さんで、いい意味での「手作り感」にあふれていた。何よりも、実際に「しらせ」に乗船して、南極にいったことがある人の説明は、説得力があった。

 社員の皆さんの「SHIRASE」に対する思いが直接伝わってきた。間違いなく社員のみなさんにとって、この「SHIRASE」は誇りであることだろう。うらやましい。


「社会貢献」としてのただしいカネの使い方
 
 今回の「SHIRASE第2の航海」プロジェクトを賞賛したいのは、単なる過去の保存と展示ではなく、あらたなミッションを与えたことだ。

 「気候変動や環境という未来につながるテーマの生きたシンボルとして活用していく」というものだ。あらたなミッションを帯びたことで、ウェザーニューズ社への波及効果も大きいことだろう。企業の姿勢を間接的に表現することになるからだ。

 世の中にはよくあることだが、こういった歴史的な国民の共有財産に企業名を入れてしまうという企業も少くない。民間が経営する球場のネーミングライト(命名権)を取得して、球場に企業名を入れるのは問題はない。しかし、この「しらせ」はそもそもが民間企業のものだったわけではなく、いわば国民の共有財産である。

 新生「SHIRASE」の船体に、デカデカと社名を入れたりするようなバカなことはしないことは、当然のこととはいえ、大いに評価できるといころだ。

 なにせ「SHIRASE」は、狭義の所有権の観点からいえばウェザーニューズ社のものだが、実は日本人の公共物なのだ。政府がこれ以上維持管理できないというのを、民間企業が国民から預かり、維持管理費を肩代わりしてしたと捉えるべきなのである。

 これは立派な「社会貢献」である。

 「SHIRASE」は、基本的に直接プロフィットを生み出す存在ではないが、要は使い方次第である。
 先日、横浜港に停泊する氷川丸(2010年4月25日で満80歳)を見に行ったが、氷川丸とは異なり、「SHIRASE」は、エンジンもスクリューも取り外していないので、現役から退役したとはいえ、自力での航海が可能である。日本全国を移動しながら、小中学生向けの科学啓蒙活動としての洋上セミナーを行うとか、社会貢献の方法はいくらでもある。

 直接収益は生み出さなくても、本業と連動した形で好循環ができあがれば企業イメージアップのための広報戦略としても効果は大きい。ぜひ、本業で大いに儲けて、末永く「SHIRASE」のミッション実現にむけて、さまざまな困難をものとせず邁進してほしい。その象徴が「SHIRASE」そのものである。

 ただしいカネの使い方とは、こういうことを指していうのであろう。


「SHIRASE」は現在、千葉県の船橋港に停泊中



 さて、 「SHIRASE」は現在、千葉県の船橋港に停泊中である。

 最終的な母港は将来的には移動することもあるのかもしれないが、しばらくは船橋港のバースに接岸し停泊している模様だ。千葉県人として、船橋市民としては実にうれしいことである。

(SHIRASEの母校は千葉県の東京湾岸・船橋港)

 東京湾岸(Tokyo Bay Area)は東京都と神奈川県だけではない。内房まで含めた千葉県の東京湾岸の海岸線は長いのである。ウェザーニューズ社も、本社は東京都内だが、グローバルセンターは千葉県の幕張にある。

 今週の5月2日から一般公開が始まったことがニュースで報道されていたが、実はつい先日、千葉サッポロビール園にいった際、併設の「銀座ライオン」の窓ガラス越しに SIRASE 姿を目にして話題にしたばかりだった。そんなおりに一般公開に話を知り、さっそく申し込んだ次第だ。

 私は乗船101人目となった。早い時期に乗船できたのは幸いであった。


白瀬中尉の南極探検(1910年)から100年

 また、今年 2010年は、南極観測船白瀬の名のもとにもなった白瀬中尉の南極探検(1910年)からちょうど100年という記念すべき年でもある。

 白瀬中尉は、本名は白瀬矗(しらせ・のぶ、1861-1946)、秋田の人。ノルウェーのアムンゼン、英国のスコットには遅れ、残念ながら南極点までは到達できなかったものの、「日本人ここにあり!」と世界に知らしめた明治の気概あふれる日本男児であった。あの当時の人の方が、「世界のなかの日本」を強烈に意識していたような気がする。

 白瀬中尉はまさにアドベンチャー精神に充ち満ちた人であった。ベンチャーの本来の意味が、アドベンチャーでもあったことを思い出させてくれる。

 日本の南極観測船は、宗谷(1956-1962)、ふじ(1965-1983)につづいて初代しらせ(・・これが現在の SHIRASE 1983-2008)、そして現在は新しらせ(2009-)が現役で就航している。

 初代しらせは昭和の終わりから平成にかけて25年間も現役をつづけた砕氷船である。南極海を砕氷しながら航行する観測船は当然のことながら損傷も激しい。基本的に海上自衛隊の自衛艦では最大の排水量(1万1,600トン)であったという。 

 南極海の氷を砕氷しながら進む砕氷船というのは、みずからの運命を切り開いてゆくベンチャー精神の象徴的存在でもある。しかも、25回に及んだ日本と南極との往復を事故もなく無事に達成したことはすばらしい。

(SHIRASE船内から東京湾の船橋港を見る)

 内部もじっくりと見学させていただいたが、海上自衛隊員と観測隊員では船内の処遇には大きな格差があるのが興味深い。自衛隊員は6人部屋だが、観測隊員は2人部屋。軍人と、シビリアンである科学者との違いは歴然としている。と同時に、極地でのミッションは民間だけでは実行できないこと、軍事としての意味についてもあらためて考える機会を得ることもできた。

 むかし読んだ、西堀栄三郎博士の『南極越冬記』(岩波新書、1958)など読み返してみたいな、と思ったが本がみつからない。どこにいってしまったのだろうか?


SHIRASE見学とサッポロビール工場見学をあわせてみる

 今回は乗船したらそのまま帰ったが、もしいく機会がある方は、送迎バスは途中で降ろしてもらって千葉サッポロビール園に立ち寄るのがいいだろう。

 千葉サッポロビール園は事前に予約すれば工場見学もできるし、銀座ライオンも入っているので飲食も可能だ。SHIRASE見学とサッポロビール工場見学をあわせたら、いい観光ツアーになるだろう。

 ただし、SHIRASE は風が強くて波が高くて揺れがひどいと乗船できない場合もあるらしいので、その点は考慮に入れておく必要がある。一日3回で各20人ずつだが、毎日見学できるわけではなく、とくに土日はすでにま満杯のようだ。平日に予約するのがいいだろう。


 「SHIRASE」のあらたなミッションは、いま始まったばかりである。



PS 読みやすくするために改行を増やし、小見出しを加えた。写真を大判にしキャプションを加えた。本文には手は入れていない。 (2014年2月24日 記す)。






<関連情報>

「SHIRASE」乗船予約 http://shirase.info/

先代南極観測船「しらせ」が、環境のシンボルとして第二の船出 SHIRASEが5月2日のグランドオープンに向けて本格始動 

千葉サッポロビール園(サッポロビール千葉工場)





<ブログ内関連記事>

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・・停泊中のしらせを窓越しに見ながらジンギスカンを楽しもう!

(2014年2月24日、8月25日 情報追加)





(2012年7月3日発売の拙著です)










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