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2012年4月30日月曜日

「蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち」(千葉市美術館)にいってきた


千葉市立美術館開催されている 「蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち」 にいってきた。一昨日(4月28日)のことである。


江戸時代中期の18世紀、曾我蕭白(そが・しょうはく)を中心に、京都で活躍した画家たちの企画展覧である。墨絵をベースに展示。復古と新奇のせめぎあい、奇想画が面白い。

千葉市立美術館の公式サイトによれば、今回の美術展の概要は以下のとおり。 http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2012/0410/0410.html

会場: 千葉市立美術館
会期  2012年4月10日(火)~ 5月20日(日)
主催: 千葉市美術館 読売新聞社 美術館連絡協議会
協賛: ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン 日本テレビ放送

18世紀の京都を彩った個性的な画家たち 蕭白、応挙、若冲、大雅、蕪村……江戸時代中期、西洋や中国の文化を取り入れる動きが美術にも波及し、特に京都では個性的な画家が多く活躍しました。曾我蕭白(1730~1781)もその一人です。蕭白は京都の商家に生まれ、父を早くに亡くして画業で身を立てました。室町時代の画家曾我蛇足に私淑して曾我姓を名乗ります。盛んに出版されるようになった版本の画譜を活用し、室町水墨画に学んだ復古的な作品を多く残しました。巧みな技術に裏付けられた独特の作品世界は現代人をも魅了します。

蕭白が伊勢地方(現在の三重県)で制作した作品は今も三重県内に多く伝わっています。今回の展覧会では修復を終えた、斎宮の旧家永島家伝来の障壁画(全44面、重要文化財、三重県立美術館所蔵)を中心に蕭白の画業を振り返ります。
また、蕭白前史として、蕭白が師事したと思われる高田敬輔や、京都で活躍した大西酔月ら復古的な画風の画家を紹介します。円山応挙、伊藤若冲、池大雅、与謝蕪村らの作品も展示し、蕭白のいた江戸時代中期の京都画壇の豊かさを併せてご覧いただきます。首都圏では1998年以来久々の蕭白展となります。
※会期中に大幅な展示替えがあります。
※全ての作品をご覧いただく場合、4/10~4/30と5/8~5/20の両期間に1回ずつご来場ください。

曾我蕭白(そが・しょうはく)というと、異端、奇才、エキセントリックという形容詞がただちに浮かんでくるが、今回の展示では必ずしもそういう門切り型の形容詞ではひとくくりにできない蕭白を知ることができるというべきだろうか。



じつは、曾我蕭白の作品をまとめて見るのは今回が初めてなのだが、正直なところ、かなり地味だな、というのがその感想だ。なぜならベースが墨絵なので、モノトーンの絵画の展示が、えんえんとつづくわけである。

『無頼の画家 曾我蕭白(とんぼの本)』(狩野博幸/横尾忠則、新潮社、2009)という極彩色のカラーページのビジュアル本をすでに眺めていたので、今回の展示作品を見て、これが蕭白(?)という意外な印象を受けた。

蕭白を紹介した本では、細部を拡大して強調しているので、そのイメージが焼き付いているのだが、実際は墨絵のなかでは一部に過ぎないことも多く、かならずしもつよい違和感を感じる作品ではない。ただし、近づいてよく見ると、やはりエキセントリックな描き方がされていることがわかるといった感じだ。現代マンガの源流に位置づけてもいいのだろう。

寒山拾得(かんざん・じっとく)をテーマにした絵が何点も展示されている。森鴎外の口語体小説にも取り上げられている寒山拾得だが、この隠者二人組はむかしから禅画のテーマとして取り上げられてきた。蕭白もまた、手を変え品を変え、何度も何度も繰り返し描いている。それだけ需要があったということだろう。見るからにむさ苦しい描き方は蕭白ならではだろうか。

今回の展示には、洋犬を描いた一点があった。18世紀にすでに上方に洋犬が伝来していたのである。デフォルメによってエキセントリックな画風をなしていた蕭白だが、洋犬はデフォルメしなくても素材自体が異色なイメージをかもし出す。

ミュージアムショップで、『奇想の系譜-又兵衛~国芳-』 『奇想の図譜-からくり・若冲・かざり-』の二冊の文庫を買う。ともに、美術史家・辻惟雄によるもので、ちくま学芸文庫である。とくに、『奇想の系譜』は、伊藤若冲や曾我蕭白ブームをつくりだすキッカケとなった本で、1970年に初版がでたものである。



『奇想の系譜』の文庫版の表紙は、ボストン美術館所蔵の曾我蕭白筆「雲龍図襖」。ほとんどマンガのようなタッチである。曾我蕭白が在世当時から明治時代のはじめまで人気があったらしいのもなるほどと思われる。

岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢蘆雪、歌川国芳という、近世絵画史において長く傍系とされてきた画家たちを扱ったこの本によって、かれらが現代において日の当たる存在となった名著とのことだ。

今回はじめて読んでみて、これらの画家たちを個別にしか考えていなかったわたしのアタマのなかに、ようやく「奇想の系譜」というものができあがった思いがしている。機会があれば、ぜひ一読をおすすめしたい。









この美術展は巡回展である。千葉のあとは、蕭白ゆかりの地である三重県立美術館(津市)で開催される。


「蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち」(千葉市美術館)
会期 2012年4月10日(火)~ 5月20日(日)

「開館30周年記念 蕭白ショック!! 曾我蕭白と京の画家たち」
2012年6月2日(土)―7月8日(日)






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(2012年7月3日発売の拙著です)







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