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2013年11月2日土曜日

「ハーバード リーダーシップ白熱教室」 (NHK・Eテレ)でリーダーシップの真髄に開眼せよ!-ケネディースクール(行政大学院)のハイフェッツ教授の真剣授業



「ハーバード リーダーシップ白熱教室」 (NHK・Eテレ)がすばらしい! 

第1回放送が2013年11月1日(金)から始まりましたが、この授業は全6回をTVにかぶりつきで「参加」したいという気持ちにさせられます。それだけ内容の充実した1時間なのです。

ダイアローグ(=対話)をベースにしたワークショップ型の授業であり、授業をリードするハイフェッツ教授はリーダーシップ研究30年(!)というキャリアの持ち主。しかも授業に参加している学生は社会人であり多士済々

いずれもリーダーシップ経験をもった人たちが世界各国から集まっている学生なので、ワークショプで展開されるのは、まさに教師と学生たちのあいだの真剣勝負の世界。

これが大学学部の授業と専門大学院の授業の違いなのです。

専門大学院はプロフェッショナルスクール(professional school)のこと。アメリカではロースクール(法科大学院)、ビジネススクール(経営大学院、いわゆるMBA)、メディカルスクール(医科大学院)、それにディヴィニティスクール(神学大学院)などがあります。

いずれも社会で活躍するプロフェッショナルを育成するのが目的ですが、アメリカでは学部でリベラルアーツ(・・いわゆる教養教育)をしっかり行ったうえで、社会にでて問題意識をもった人が専門能力を身につけるために専門大学院でみっちり鍛えられるというという仕組みが確立しています。

学部生をアンダー・グラジュエイト(undergraduate)というのは、大学院生(graduate)を基準にした言い方です。専門教育は大学院が中心となるからです。

今回の「白熱授業」の舞台であるハーバード大学ケネディスクールは行政大学院です。取得できる学位は Master of Public Administration(公共管理学修士)。ビジネススクールは Master of Business Administration(ビジネス管理学修士)。P と B の違いです。

行政大学院は公共政策分野で活躍するプロフェッショナルを養成するのが目的で設置された大学院で、ケネディスクールの名称は言うまでもなくケネディ大統領から来ています。世界各国から政治家や外交官が集まって研鑽を積んでいます。

今回のワークショップでも、アジア各国の地方政治家や「国境なき医師団」で働いている医師、アメリカ海軍軍人など、さまざまなバックグラウンドをもった一家言をもつ学生が集まっていますが、こうしたダイバーシティ(=多様性)をもった人たちが集まって対話を重ねることに意味があるのです。

それが現実の社会だからです。アメリカ海軍軍人の発言にみられたような、同質性の高い組織に属していたのではけっして得られないことを、参加者どうしで学びあうことができるのです。「学び」にとって、こうした多様性のある環境は最高といっていいでしょう。

とはいえ、多様性のある集団に対してワークショップ型の授業を行うというのはじつに難しい。教師の力量が問われるのはまさにこういうタイプの授業なのです。教師自身にファシリテーション能力とすぐれたリーダーシップ能力がないと、多様性のある人間集団を導いていくことはできません

その意味では、この授業そのものがリーダーシップの実践である。そういった観点で「参加」しながら視聴すべき番組であるといっていいでしょう。リーダーシップは知識(ナレッジ)ではなく、実践(プラクティス)においてこそ意味をもつのです。




では「番組概要」をNHK・Eテレのサイトから引用しておきましょう。

「リーダーシップの必要性、リーダーの不在がいわれて久しい。しかし、そもそもリーダーシップとは何なのだろうか?
ハイフェッツ教授はまず「権威とリーダーシップは別物である」と言う。
私たちが暮らす現代社会は、複雑に入り組んでおり、権威の存在なしには機能することは不可能である。しかし、ときには人は難題に立ち向かうために、権限を越えてリーダーシップを発揮する必要がある。権限の制約を乗り越えて人々を動かし、協力する必要があるのだ。
世界が多くの難問を抱えている今だからこそリーダーシップとは何なのか、あらためて問い直すことから番組はスタートする。(*太字ゴチックは引用者=わたし)


授業は全6回連続。授業のタイトルは現時点では以下のようになっています。

第1回 リーダーシップとは何だ?(2013年11月1日)
第2回 リーダーシップは素質ではない!(2013年11月8日)
第3回 大統領はなぜ失敗したのか (2013年11月15日)
第4回 1%の変革が世界を変える(2013年11月22日)
第5回 難題と向き合おうじゃないか (2013年11月29日)
第6回 世界が君を待っている (2013年12月6日)


白熱教室もオックスフォードのつぎはケンブリッジかな(?)と思ってたらふたたびハーバードに戻りったわけですね。

とはいえ、よくよく考えてみたら、ハーバード大学はマサチューセッツ州ケンブリッジ(Cambridge, MA)にあるので、オックスフォードの次はケンブリッジという想定は間違えではなかったわけか・・。

それはさておき、ビジネス世界に限定されない、真のリーダーシップを「参加」型で学べる授業です。変革のリーダーシップの本質は何かを知ることのできるワークショップです。

最後まで欠席することなく視聴してほしいものです。リーダーシプは当事者意識をもって自分の問題として受け止めることが大事なのです。




<関連サイト>

「ハーバード リーダーシップ白熱教室」 (NHK・Eテレ)

ハーバード・ケネディスクール(Harvard Kennedy School) (wikipedia日本語版)

Ronald A. Heifetz(ロナルド・ハイフェッツ) (wikipedia英語版)
・・ハイフェッツ教授については英語版のwikipediaはあっても、日本語のものがないのは残念。今回の番組をつうじて日本での知名度が上がることを期待したい。ハイフェッツというと有名な音楽家の名前だが、本人も授業のなかでみずから語っていたがユダヤ系であり、音楽の造詣も深い人である。
もともとは精神科医としてキャリアを開始した人だ。医者としての原点は第三回のワークショップでもかなり突っ込んで語られていた。医学の限界を感じて、医者から政治家や革命家などリーダーに転進する人は少なくない。日本でいえば後藤新平がそうだし、中国革命の父である孫文もそうであった。みずからの事業拡大のために政治家になる医者もいるが、それが果たして真のリーダーといえるどうかは大いに疑問。

Ronald Heifetz: The nature of adaptive leadership (YouTube映像)
・・ハイフェッツ教授みずからが語る "adaptive leadership"(適応力あるリーダーシップ)

ハイフェッツ教授の『リーダーシップとは何か!』(産能大学出版部、1996)は、元アナウンサーの幸田シャーミン氏が翻訳していますが、日本語訳は品切れ状態です。幸田シャーミン氏自身、ハーバード・ケネディスクールに留学経験の持ち主です。

内容(「BOOK」データベースより)深い霧の中をさまよう現代の政治、経済、社会―。厳しい問題に直面して解答の見つからない不安から、「リーダーシップ」を求める声が、高まりつつある。だが、私たちはリーダーシップに間違った期待を抱いていないだろうか。リーダーシップとは、問題の解答を人々に与えるリーダーのことではない。リーダーも含めて誰にも簡単な解答が見つからない難問だからこそ、リーダーシップが必要なのだ。その場合のリーダーシップとは、いったい何か。私たちは、どのようにして、困難な挑戦に立ち向かい、問題を解決していくことができるのだろうか。リーダーシップ研究の世界的な権威が、10年間の研究のエッセンスをこの1冊の書に著した。

英語版は、いまから約20年前の1994年に出版されてますが、現在でも入手可能です。

Leadership Without Easy Answers, Ronald A. Heifetz, Belkanp/Harvard University Press, 1994 



こちらは最新刊の共著 Leadership on the Line: Staying Alive Through the Dangers of Leading, 2002







<ブログ内関連記事>

「NHK白熱教室」関連

「ハーバード白熱教室」(NHK ETV)・・・自分のアタマでものを考えさせるための授業とは

NHK・Eテレ 「スタンフォード白熱教室」(ティナ・シーリグ教授) 第8回放送(最終回)-最終課題のプレゼンテーションと全体のまとめ

コロンビア大学ビジネススクールの心理学者シーナ・アイエンガー教授の「白熱教室」(NHK・Eテレ)が始まりました

「バークレー白熱教室」が面白い!-UCバークレーの物理学者による高校生にもわかるリベラルアーツ教育としてのエネルギー問題入門

「オックスフォード白熱教室」 (NHK・Eテレ)が面白い!-楽しみながら公開講座で数学を学んでみよう

慶応大学ビジネススクール 高木晴夫教授の「白熱教室」(NHK・ETV)

ビジネスパーソンにもぜひ視聴することをすすめたい、国際基督教大学(ICU)毛利勝彦教授の「白熱教室JAPAN」(NHK・ETV)


ハーバード大学関連

ハーバード・ディヴィニティ・スクールって?-Ari L. Goldman, The Search for God at Harvard, Ballantine Books, 1992
・・「教師の役割は、ソクラテスの産婆術に擬して語られることも多く、ケースメソッドは別名 Socratic method ともいわる。 この教育メソッドのキモは、ビジネスでは唯一の解答というものはありえない、ということを学生に体得させることにある」 記事ではプロフェッショナルスクール(専門大学院)の一つである「神学大学院」について、ビジネススクールとの対比で書いている

書評 『ハーバードの「世界を動かす授業」-ビジネスエリートが学ぶグローバル経済の読み解き方-』(リチャード・ヴィートー / 仲條亮子=共著、 徳間書店、2010)
・・ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)における、国際ビジネスをめぐる政治経済についてのディスカッション用ケーススタディ

書評 『私が「白熱教室」で学んだこと-ボーディングスクールからハーバード・ビジネススクールまで-』(石角友愛、阪急コミュニケーションズ、2012)-「ハウツー」よりも「自分で考えるチカラ」こそ重要だ!

映画 『ソーシャル・ネットワーク』 を日本公開初日(2011年1月15日)の初回に見てきた
・・ハーバード大学の学部の寮生活から生まれたフェイスブック

JFK暗殺の日(1963年11月22日)から50年後に思う
・・ケネディスクールという名称はもちろんJFKにちなむもの


権威に服従させることがリーダーシップか?

映画 『ハンナ・アーレント』(ドイツ他、2012年)を見て考えたこと-ひさびさに岩波ホールで映画を見た
・・『権威への服従』と社会心理学者ミルグラムの「アイヒマン実験」

映画 『es(エス)』(ドイツ、2001)をDVDで初めてみた-1971年の「スタンフォード監獄実験」の映画化

映画 『インビクタス / 負けざる者たち』(米国、2009)は、真のリーダーシップとは何かを教えてくれる味わい深い人間ドラマだ


目的の明確なプロジェクトの遂行-チームワークとリーダーシップ

アムンセンが南極に到達してから100年-西堀榮三郎博士が説くアムンセンとスコットの運命を分けたチームワークとリーダーシップの違い
・・英国海軍軍人スコットにみられる典型的な軍人型リーダーはなぜ失敗したのか?

映画 『コン・ティキ』(2012年 ノルウェー他)をみてきた-ヴァイキングの末裔たちの海洋学術探検から得ることのできる教訓はじつに多い
・・プロジェクトメンバー選択とプロジェクト遂行中のコンフリクト解消


草の根のリーダーシップとは?

書評 『国をつくるという仕事』(西水美恵子、英治出版、2009)-真のリーダーシップとは何かを教えてくれる本
・・元世界銀行南アジア担当副総裁が書いた、貧困撲滅のための戦いの現場体験を描いた回想集。政治家のリーダーシップと、草の根でリーダーシップを発揮した一般人を取り上げて真のリーダーシップとはなにかについて具体的に語っている




(2012年7月3日発売の拙著です 電子書籍版も発売中!)








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