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2014年5月9日金曜日

『貨物列車のひみつ』(PHP研究所編、PHP、2013)は、貨物列車好きにはたまらないビジュアル本だ!


何を隠そう、わたしは貨物列車好きである。ご多分にもれず、子どもの頃は鉄道好き、乗り物好きという男子であったが、とりわけ貨物列車が好きなのだ。

ふつうは電車の運転士にあこがれるものだ。もちろん、このわたしもそうであった。いまでは、いわゆる「乗り鉄」に過ぎないが。

「貨物列車は乗ることはできない」。これはいまの日本人にとっての常識だろう。

ところが、貨物列車にも人が乗れる車両があった。貨物列車の最後尾に連結する「車掌車」である。「あった」と書いたのは、いまはもう日本のJR貨物においては、車掌車を連結することはまったくなくなってしまったからだ。

本書の113ページには、1985年(昭和60年)年以降、合理化のため車掌車の連結を原則中止し、機関士によるワンマン運転になったとある。本書の67ページには2011年(平成23年)「3月を最後にJR貨物の営業用貨物列車から姿を消したとある。車掌車もまた「昭和遺産」なのである。

子どもの頃、貨物列車の車掌になりたいというひそかな夢があったのだが・・・

いまでもJR武蔵野線など、もともと貨物専用路線として敷設された路線は、貨物列車のほうが主役である。そういう路線で貨物列車がホームを通過していくのを見るのが好きなのだ。

貨物列車は見ているだけでワクワクしてしまう。いま風にいえば「貨物列車、萌え~」ってな感じかな!? コンテナ貨物車もいいが、とくに好きなのがタンク車。なぜかと問われても答えようがないのだが・・・ 

まあ、そんなわたしの個人的な思いはさておき、貨物列車や貨物が好きだという人は少なくないのだろう。だから、本書のような本が出版可能となるわけだ。需要があるのだ。

しばらく前から物流の世界では「モーダルシフト」(modal shift)という専門用語が使われるようになっている。

現在ではモータリゼーションの結果、機動性の高いトラック輸送が陸上物流の中心になっているが、CO2(二酸化炭素)輩出の少ない電気機関車が牽引する貨物列車は、オルタナティブな輸送手段として見直されるようになってきたのである。それが「モーダルシフト」ということだ。輸送モードのシフトという意味である。もちろん、トラックにとって代わることはないだろうが。

東日本大震災後の東北地方の物流において貨物輸送が脚光を浴びたのも、いま思い出せば、縁の下の力持ちにスポットライトがあたったようでうれしいかぎりであった。

本書はビジュアルな写真が豊富でトリビアルな情報も満載。貨物列車好きなら、子どもではなくても思わず読みふけってしまう一冊。貨物列車好き以外にも、ぜひ薦めたい





目 次

貨物鉄道列島2013
貨物鉄道最新トピックス

1章 素晴らしき貨物鉄道の世界
2章 貨物鉄道の車両
3章 貨物輸送と貨物列車
4章 貨物鉄道路線と駅
5章 貨物鉄道トリビア
6章 貨物鉄道の歴史所属

太平洋石炭販売輸送の熱気
全国貨物鉄道MAP
JR貨物全形式全番台区分データ
Index
参考資料


<補足情報>


『貨物列車のひみつ』には書かれていことを補足トピックとして書いておこう。


規制改革(ディレギューレーション)と国鉄分割

英国の鉄道改革においては「上下分離方式」が採用された。

インフラとしてのレールを保有する会社が「下」で、レールの上を走る鉄道会社が「上」である。鉄道運行会社はレールを保有する会社に利用料を払ってレールを使用する形式である。

「上下分離方式」で規制撤廃(ディレギュレーション)を実行した結果、英国では鉄道事故が多発するようになった。レール保有会社が十分なメインテナンスと更新投資を怠ったのが原因である。事故で被害を被る運行会社はレールの所有者ではないので、レール所有会社をコントロールできない。

これに対して日本の国鉄改革においては、「上下一体方式」で、地域単位で鉄道会社が分割民営化された。所有という側面に注目すれば、本質的に「民有化」である。

唯一の例外がJR貨物である。レールはJR東日本やJR西日本などの地域会社が所有するが、JR貨物は利用料を払ってレールを使用させてもらう。一般的に貨物列車は客車よりも荷重が大きいのでレールに与えるダメージが大きいので、レール所有会社からは歓迎されないのである。

「国鉄分割」については、JR貨物はメインテーマではないが、書評 『未完の「国鉄改革」』(葛西敬之、東洋経済新報社、2001)-JALが会社更生法に基づく法的整理対象となり、改革への「最後の一歩」を踏み出したいまこそ読むべき本 を参照されたい。

アメリカや欧州の貨物列車事情についても、どなたか本を書いてもらえないものかと思うのだが・・

「海外の貨物鉄道事情①」として「世界最大の貨物輸送大国アメリカ」が紹介されている(P.122~123)。アメリカは旅客輸送はすっかり航空機にとって代わられてしまったが、現在でも貨物列車ネットワークが全米に張り巡らされている。

おまけとして、わたしが大好きなヴィム・ヴェンダーズ監督の『パリ テキサス』(1984年)より踏切のシーンをキャプチャ画像として掲載しておこう。通過しているのは、いまは亡きサンタフェ鉄道の貨車である。

サンタフェはニューメキシコ州の町だが、サンタフェ(Santa Fe)とはスペイン語で「聖信仰」という意味である。わたしが訪れた1992年にはすでにサンタフェ鉄道は廃線になっっていたのが残念であった。

ドイツ人監督によるこの作品は、ヨーロッパ人の目からみたアメリカが、日本人が見るアメリカとよく似ていることを知ることができる。欧州も日本も、ともに鉄道大国である。

(いまは亡きサンタフェ鉄道の貨車 映画 『パリ、テキサス』より)




<関連サイト>

JR貨物 日本貨物鉄道株式会社 公式サイト






<ブログ内関連記事>

映画 『レイルウェイ 運命の旅路』(オ-ストラリア・英国、2013)をみてきた-「泰緬鉄道」をめぐる元捕虜の英国将校と日本人通訳との「和解」を描いたヒューマンドラマは日本人必見!

『新京成電鉄-駅と電車の半世紀-』(白土貞夫=編著、彩流社、2012)で、「戦後史」を振り返る
・・「鉄道連隊は、工兵隊のなかでも、占領地における鉄道の敷設と破壊を専門にした部隊で、かの有名な泰緬鉄道にもかかわっている。ビルマへの軍事貨物輸送を目的に建設された泰緬鉄道は基本的に貨物が主で兵員輸送は従であった

書評 『京成電鉄-昭和の記憶-』(三好好三、彩流社、2012)-かつて京成には行商専用列車があった!

書評 『「鉄学」概論-車窓から眺める日本近現代史-』(原 武史、新潮文庫、2011)-「高度成長期」の 1960年代前後に大きな断絶が生じた

映画 『キャプテン・フィリップス』(米国、2013)をみてきた-海賊問題は、「いま、そこにある危機」なのだ!
・・海上コンテナの世界。日本のJR貨物は狭軌のため国際標準規格のコンテナより小型。「国家百年の計」という観点からみて、英国式の狭軌で国家統一した日本の国鉄は、鉄道用地買収費用をミナマムにするために必要だったとはいえ、まことにもって残念なことであった

「航空科学博物館」(成田空港)にいってきた(2013年12月)-三里塚という名の土地に刻まれた歴史を知る
・・航空貨物の世界。

コンテナ・ストーレージ(貸倉庫)に本の一部を収納
・・コンテナはトランクルームとして一般用の貸倉庫などとして活用されているほか、タイの工業団地では倉庫として活用されている




(2012年7月3日発売の拙著です)





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