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2017年11月22日水曜日

久々に JSA というコトバをニュースで聞いて、韓国映画 『JSA』(日本公開2000年)のことを思い出した(2017年11月)


つい最近(2017年11月13日)のことだが、朝鮮半島の「DMZ」(=南北非武装地帯)の「JSA」(=共同警備区域)で北朝鮮軍の兵士が亡命、北朝鮮軍によって銃撃され40発も銃弾を撃ち込まれたが瀕死の重傷を負いながらも、九死に一生を得たという事件が発生した。 JSAからの亡命は10年ぶりのことだという。

久々に「JSA」というコトバを聞いたなと思ったが、その際に韓国映画に『JSA』という作品があったことを思い出した。 おなじく南北問題をテーマにしたアクション娯楽大作『シュリ』に次いで日本でも公開された作品だ。1999年製作で日本公開は2000年だから、いまからもう17年も前の映画である。

(DVD 『JSA』の特典映像をキャプチャ)

映画『JSA』は、南北間での銃撃戦とその真相の解明がテーマであったが、当時の感想としては『シュリ』ほど面白くなかったのがは正直なところだ。日本では『シュリ』メガヒットにはならなかったと記憶している。韓国内の反応と日本での反応が異なるのは当然というべきだろう。



映画が日本公開されたのは「韓流ブーム」以前のことで、しかもその「反動」(?)としての「嫌韓派」などというコトバも実体もなかった頃の作品だ。1997年の「IMFショック」で瀕死状態にあった韓国経済だが、韓国映画には勢いがあった。キム・デジュン(金大中)大統領のもと、「太陽政策」という北朝鮮政策を含めて大きな転換があった。

(DVD 『JSA』の特典映像をキャプチャ)

「JSA」(=Joint Security Area)は南北境界線の板門店(パンムンジョム)の周囲に設定されている。韓国軍を中心とする国連軍と北朝鮮軍が向き合っている。1999年か2000年だったと思うが、わたしも板門店には行ってみた

「JSA」には「中立国監視委員会」が設置されており、現在でも中立国のスイスとスウェーデンから将校が派遣されている。 映画では、イ・ヨンエ演じる朝鮮系スイス人のスイス軍の女性将校が真相解明にあたるという内容であった。

(DVD 『JSA』の特典映像をキャプチャ)

まあ、韓国に対しては、わたし自身は好きでもキライでもなく、あくまでも「中立」の立場に立ちたいと思っている。曇りなき目で見るために。









(付録)韓国映画 『JSA』日本公開時の感想


ニフティで開設していた「ホームページ」(・・なつかしい響きだ)に投稿した「つれづれなるままに」(2001年5月27日)の記事を以下に再録しておこう。

韓国映画『JSA』と異文化マーケティング というタイトルで投稿した記事だ。

ニフティのホームページは現在は削除されたため閲覧ができなくなってしまった。ホームページ(正確にはウェブサイト)を故人で開設することがブームになった頃の話である。

原文には一切手を加えていない。記事作成時点と現在では考えに変化があるとしても、記事の歴史性を重視するためである。

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つれづれなるままに(2001年5月27日)

韓国映画『JSA』と異文化マーケティング

JSAとは、Joint Security Area の略である。つい昨日封切られたばかりの韓国映画のタイトルでもある。韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯の板門店(パンムンジョム)に設けられた国連統治下の共同警備区域のことで、南北会談の会議場としてつかわれる部屋は、日本のTVでもおなじみである。

韓国で大ヒットを飛ばし、日本で公開されてもヒットしたハリウッド張りの娯楽大作『シュリ』を超える大作、とのプロモーションが連日行われているのでご存知の方も多いと思う。私もさっそく封切り初日にロードショーを見に行ってきた。

映画の内容は見てのお楽しみ、としておきたいが、乱暴に要約すれば、日々対峙する立場にある、国境最前線の南北の兵士たちの間に芽生えた「奇妙な友情」とその「劇的な破綻」、およびその「悲劇的な幕切れ」、とでもいっておこうか。もちろん、南北の兵士の間の友情というのは、あくまでも虚構であって実際にはありえない設定である。しかし、こういう虚構を設定することによって見えてくるものがあり、これが折からの南北和解ムードのなかで、特に若い韓国人を中心に大いに受け入れられた結果大ヒットになったのであろう。

しかし、日本では『JSA』は『シュリ』を超えることはないだろう。『シュリ』も同じく南北対立という現実に、北の女性工作員と南の男性警察官との恋愛という虚構(しかしこの虚構はありえなくはない設定だが)をからませた作品だが、基本的に「北が敵であるという大前提」は崩していないので、そう感じている多くの日本人にとっては、ある意味では安心してみることのできる娯楽映画であったといえる。だから日本でも大ヒットした。

それに対して『JSA』は、実はかなり重い映画だ。むしろ従来型の韓国映画の枠組みのなかにあるといっていいかもしれない。字幕という制約もあるが、日本人の観客からもれる笑い声も少なく、最後まで緊張感を強いられた。

先に触れた虚構を軸にしているとはいえ(その虚構じたい、韓国人の濃密な人間関係の意味をしらないと理解しにくい)、テーマそのものはきわめて重い。韓国が置かれている現状、とくに南北問題の軍事的な意味と経緯、徴兵制がとくに若い韓国人男女にとってもつ意味、挿入主題歌が韓国人の若者にとってもつ意味・・・といったいわば韓国人にとっての「常識」、いいかえれば韓国に特有の文脈を理解することなく、大作映画の一つとして日本で流通させることは難しいのではないだろうか。

『JSA』には激しい戦闘シーンがあるが、通常の戦争映画につきもののある種の快感を感じることがまったくなかった。「奇妙な友情の劇的な破綻」をきっかけに勃発した、南北の国境警備隊の間でマシンガンの激しい応酬が数分間つづくが、なぜ自分はこのシーンをみていて快感を感じることがないのか、映画を見終わったあとしばらく考えていた。おそらく、北が敵なのか、南が敵なのか、そのどっちも敵なのか、あるいは敵でないのか、見ている人間にわからなくなってしまうためだろう。何のための戦闘なのかわからなくなってしまうのである。そういう意味では監督の力量はきわめて高いといわざるをえない。韓国で大ヒットした理由はこのあたりにあるのではないか。南北対立など民族にとってはまったく無意味なのだと、大上段にふりかぶって説教することなく生理的に訴えているから。

とすると、おそらく大半の日本人にとって、この映画の意味は、頭ではある程度まで理解できても、体感することはきわめて難しいだろう。韓国特有の文脈を超えた、普遍的な要素があるとはいえ、これがそのままこの国で大衆的なヒットになるとは考えにくい。

異文化のソフトをコンテクストの異なる他国の市場で流通させることは、ハードの製品の海外展開よりはるかに難しい。とはいえ、『JSA』は、2002年のワールドカップをひかえ、韓国人をより深いレベルで理解する必要のある日本の若い世代にはぜひ見てもらいたい。そしてこの映画をきっかけにいろいろ韓国と韓国人について勉強してもらいたいものだ。 (5月27日)。

(以上)


(NHKの国際情報番組よりキャプチャ 2017年11月19日)



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