参議院議員の猪口邦子氏の自宅マンションが全焼したというニュースが話題になっている。昨日(2024年11月28日)のこよだ。自宅にいた配偶者と長女の2人が焼死という痛ましい結果となってしまった。
文京区小石川は、かつて立花隆氏のネコビルがあったところだが、地価が高いこともあるのだろう、道幅が狭いのである。防災面では問題ありということが、現実化してしまったわけだ。
ニュースではほとんど取り上げられていないのだが、猪口邦子氏はもともと政治学者であり、東大名誉教授であった配偶者の猪口孝氏も著名な政治学者であった。かつては「おしどり学者」などと言われていたことは、わたしの世代の人間なら知っている人もいると思う。
マイ蔵書のなかから、『国際政治経済の構図 ー 戦争と通商にみる派遣盛衰の軌跡』(猪口孝、有斐閣新書、1982)という本を引っ張り出してきて、パラパラとページをめくってみる。
「著者紹介」には、東京大学助教授とある。出版は1982年なので42年前である。レシートがはさまっていたのでわかったが、大学を卒業してビジネスマンになってから購入した本であるようだ。そういえば当時は、舛添要一氏もまだ新進気鋭の東大助教授で政治学者だったな。
火災関連の専門家である識者は、消火に手間取った理由として何点かあげているが(・・上掲のスクショ画像を参照)、肝心なことが欠けているように思う。
ともにアカデミズムの世界からリタイアしているとはいえ、「おしどり学者」であったということは、自宅に相当量の「蔵書」があったに違いない。
紙の本は、可燃物である。あっという間に火が燃え広がった理由は「蔵書」にありと、わたしは見ている。自分の部屋も本だらけで積ん読状態なので、そう思ってしまうのだ。蔵書は重量だけが問題ではないのだ。
自宅全焼で家族2人を亡くし、おそらく思い出の品もなくし、蔵書もすべて失った猪口邦子氏は、ほんとうにお気の毒としかいいようがない。
亡くなった配偶者の猪口孝さんと長女のご冥福をお祈りします。合掌
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