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2011年1月26日水曜日

書評 『漢文法基礎-本当にわかる漢文入門-』(二畳庵主人(=加地伸行)、講談社学術文庫、2010)


面白おかしく、しかし本質をズバリ突いた二畳庵先生の名講義が帰ってきた!

 二畳庵主人とは中国思想研究者の加地伸行先生のことだったのか!

 高校時代、予備校にはいかずにZ会(=増進会)の添削で大学受験勉強していた私にとって、ほんとうに読んで面白い漢文参考書がこのペンネーム二畳庵主人による『漢文法基礎』だったのだ。いまからすでに30年(?)近く昔のことである。

 まさに、「二畳庵主人リターンズ」! しかも、覆面を脱いだその人は、加地伸行。儒教研究者という学者の顔だけでなく、歯に衣着せず舌鋒鋭く論じる論客でもある加地氏が書いた文章であるといわれれば、そのとおりだなあと納得する。

 私が読んでいたのは本書の底本である『漢文法基礎』(新版)の前のエディションで、シンプルな装丁で、こんなに分厚くなかった。


 いま講談社学術版を手にして、思わず読み進めている自分を発見してしまう。

 なんせ面白いのだ。当時の語り口調がそのまま再現されているので、懐かしいという気持ちもあるが、それよりも講義を受けているというライブ感が素晴らしい。ちょっと引用してみようか・・・

 「この私、二畳庵先生は、大学で中国のことを専攻して以来、二十年あまり漢文で明け暮れてきた。・・(中略)・・こう言っては自慢めくが、高校漢文教育の経験豊富である。だから諸君の弱点もよーく知っておるぞ。・・(後略)・・」(初版1977年の「はじめに」より)。

 全篇こんな調子で面白おかしく、しかし本質をズバリ突いた内容の講義が続くわけだ。もちろん、漢文が読めたからといって、現在使われている中国語ができるわけにならないので、実用という観点からいったら得になるかどうかわからないが、この本は読んで絶対に損はないとはいっておこう。

 ホンモノの学者が書いた受験参考書は、こんなにも面白くてタメになるという良き見本である。
 小西甚一先生執筆の大学受験参考書のロングセラー『古文研究法』とともに、イチオシの漢文参考書としてすべての読者に勧めたい好著だ。

 受験勉強は、ほんとうは役に立つのである。


<初出情報>

■bk1書評「面白おかしく、しかし本質をズバリ突いた二畳庵先生の名講義が帰ってきた!」投稿掲載(2010年10月16日)
■amazon書評「面白おかしく、しかし本質をズバリ突いた二畳庵先生の名講義が帰ってきた!」投稿掲載(2010年10月16日)

*再録にあたって一部加筆修正した。



目 次

はじめに
第1部 基礎編
第2部 助字編
第3部 構文編
後記
索引

著者プロフィール

加地伸行(かじ・のぶゆき)

1936年大阪生まれ。京都大学文学部卒業。専攻は中国哲学史。大阪大学名誉教授。現在、立命館大学教授。白川静記念東洋文字文化研究所長。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<関連サイト>

Z会(ぜっとかい)
・・受験会の老舗 添削指導の通信教育機関



P.S. 「ポルノ漢文問題」について(2011年4月15日 追記)

 今回の「東北関東大震災」では、本棚の本の半分が飛び出して、被災地のようになってしまったが、崩れた本のなかから『漢文法基礎』(二畳庵主人、増進会出版社)の原本が出てきたのは、思いがけない掘り出し物であった!

 出てきたのは、昭和54年(1979年)5月15日の初版第4刷である(初版第1刷は昭和52年8月6日)。つまり初版ということである。

 第三部 問題篇の最後(七)がポルノ漢文問題となっている。P.267から282まで。第30問から第34問まで4問。出典は、『通鑑紀事本末』、『本朝文粋』、『肉蒲団』の 3つ。

 復刊された今回の文庫版には、なぜか収録されていない。理由は不明である。加地先生も本名を出したから、それともあの当時よりも時代環境が悪くなった?

 参考のために、原本の表紙(上掲)と第30問のページ(下掲)をスキャンしておいたので掲載しておこう。歴史的ドキュメントとしての意味はあろう。

 まあ、このような問題が大学入試に出題されることは、当時も現在もありえないので、著者一流のお遊びということか。いまよりも、まだまだ四年制大学を受験する女子が少なかった頃ではあった。




<ブログ内関連記事>

書評 『テレビ霊能者を斬る-メディアとスピリチュアルの蜜月-』(小池 靖、 ソフトバンク新書、2007)
・・「先祖供養」とはいったい何か?と題した文章のなかで、加地伸行の『儒教とは何か』(中公新書、1990)を取り上げている

「幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷 展」(INAXギャラリー)に立ち寄ってきた・・「起きて半畳 寝て一畳」

味噌を肴に酒を飲む・・代表的古文の『徒然草』より

『伊勢物語』を21世紀に読む意味・・代表的古文





(2012年7月3日発売の拙著です)







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