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2014年5月27日火曜日

東西回廊とメコン川を横断する「第2タイ=ラオス友好橋」-開通記念セレモニー(2006年12月20日)出席の記録

    (国境を挟んで流れるメコン川のタイ側からみた「第2タイ=ラオス友好橋」 筆者撮影)

「東西回廊」というものがある。東南アジア、とくにメコン圏のインドシナ半島を東はベトナムから西はミャンマーまで東西に結ぶ道路のことだ。

ここ数年は「民主化」されたミャンマーが話題になることが多く、東西回廊の話題もタイから西のミャンマーへのアクセスがいっこうに開発されないことに集中しがちだが、それは東のラオスからベトナムへかけてのルートがすでに完成しているからだろう。、

いまから8年前の2006年のことだが、また、2006年12月20日の、Thai-Laos Friendship Bridge Ⅱ(第2タイ=ラオス友好橋)の開通記念セレモニーに、ラオス政府の招待で参加しているので、そのときのことを、以前書いた文章を再編集する形で紹介しておきたい。

第二メコン橋は、日本の経済援助によって作られたものである。国境を接する中国の影響圏にあるラオスを少しでも日本に引き戻すためにはどうしたらいいか。まずは事実関係の確認の意味で、2006年当時を振り返っておきたい。


ラオスと「第2タイ=ラオス友好橋」について


(日本の経済協力によることを示した掲示板)

第2タイ=ラオス友好橋は、タイ側のムクダハーンとラオス側のサヴァナケットを結ぶ、メコン川にかけられた二番目の橋である。日本の ODA 資金による援助ローンで建設された、日本の息もかかったものである。

インドシナ半島には国跨いだ2つの回廊(コリドー)がある。東西回廊と南北回廊である。東西回廊が日本の息のかかったものであれば、南北回廊は中国の息のかかったものである。中国は海に出るためのルートとして南北回廊の建設にはチカラを入れてきた。

タイとラオスを結ぶ橋は、いちばん最初にできたのは、タイ側のノンカイとラオス側のヴィエンチャンを結ぶもので、現在では鉄道線路も敷設された。三番目の橋は中国のカネによるものだ。

(東西回廊とメコン第二友好橋 出典:毎日新聞 2007年2月12日)

面白いことにタイは日本と同じくクルマは左側通行だが、ラオス側はフランスの植民地であったこともあり右側通行である。このため、橋のまんなかで交通レーンが入れ替わることになっている。先日TV番組でみたが、タイとミャンマーのあいだも同様であるようだ。

インドシナ半島を陸路で結ぶ交通ルート、いわゆる「東西回廊」がだんだんと整備されてゆく状況にあるが、この点は面倒なものであるといわざるをえない。ラオス、カンボジア、ベトナムの三カ国は右側通行である。

「東西回廊」など陸路だけでなく、空路と海路も含めた東南アジアのロジスティクスについては、『ドキュメント アジアの道-物流最前線のヒト・モノ群像-』(エヌ・エヌ・エー ASEAN編集部編、2008) が、実用書としても、読み物としても面白いので推薦しておこう。


タイ側の主賓はシリントーン王女

ちなみのこの式典には、タイ側からはタイ国王ラーマ9世の長女であるシリントーン王女(・・下の写真で左から二人目)が主賓として列席されていた。

(シリントーン王女とタイのプリンセスたち 筆者撮影)

私たちと行動をともにしていた通訳のタイ人女性は、この式典のあと聞いた話だが、感激のあまり涙がこぼれたと漏らしていた。タイにおけるシリントーン王女の存在はスーパースター並である。

私がシリントーン王女をナマで、しかも至近距離から拝顔させていただいたのはこの一回限りだ。

(タイの仏教僧侶たちの読経 筆者撮影)

セレモニーにつきものなのが仏教僧侶たちである。これはタイ側のものだが、仏教僧侶たちの読経が行われる。日本ではこのようなセレモニーにおいては、とくに地鎮祭においては神道の領域であるが、上座仏教圏ではもっぱら仏教僧侶が行うことになっている。

ラオスもまた上座仏教圏である。世界遺産に指定されている古都ルアンプラバーンの早朝の托鉢シーンは有名であり、わたしも実見しているが、やや観光化してしまっているような印象を受ける。とはいえ、それ以外は熱心な仏教国であるといえよう。

(微笑む制服姿のタイの女性文官たち 筆者撮影)


ラオスは「美少女大国」

左に掲げる写真は、ラオスの美少女たち。ラオスは知られざる(?)「美少女王国」である。タイ北部のチェンマイ方面とラオスはもともと同じ民族で、タイ北部に美人が多いのは理由があるのだ。

(日本の旗をもって歓迎してくれるラオスの美少女たち 筆者撮影)

記念式典にあたって、ラオス国旗とタイ国旗にまじって日本の日の丸も振ってくれているのはうれしいかぎりだ。

(ラオス側の国境ゲート 筆者撮影)

ラオスは人口500万人と国土の割には人口密度が低く首都ヴィエンチャンも人もバイクもまばらにしか走っていない。それでも「昔よりクルマが増えた!」と現地の人から聞くと、なんだか不思議な気分になる。むしろ古都ルアンプラバーンのほうが、欧米からの観光客であふれているので賑やかなくらいだ。

観光地といえばヴィエンチャンとルアンプラバーンというイメージが定着しているが、じつはそれ以外の地方都市が面白い。とはいえ、まだまだ危険な箇所も多く、仕事でもなければなかなか行く機会もないかもしれない。

まずはラオスという国がどこにあるかという地理的な位置関係をつかんでほしいと思う。


(Google Map でみる内陸国ラオス)


<関連サイト>

「東西回廊」整備はアセアン全体に影響及ぼす-抑えておきたいミャンマー特有の物流事情(ダイヤモンドオンライン、2014年5月29日)
・・「インドシナ半島のベトナム、ラオス、タイ、ミャンマー4ヵ国を結ぶ東西経済回廊を通じた物流は、タイ・ムクダハンとラオス・サバナケット間を流れるメコン川にかかる第2メコン友好橋が2006年12月に開通して以降、年々増えている。ベトナム・タイ間の陸上物流の増加は目覚ましく、北ベトナム発タイ向け貨物の増加は特に顕著だ。 道路と橋が整備される頃には、タイ・ミャンマー間の輸送は、タイ・ベトナム間の陸上輸送と同様に、飛躍的に増加することが予想される。そのころには、アセアンにおいてより重要度を増したミャンマーの姿が見られているであろう」





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仏歴2553年、「ラオス新年会」に参加してきた(2010年4月10日)-ビア・ラオとラオス料理を堪能

本の紹介 『鶏と人-民族生物学の視点から-』(秋篠宮文仁編著、小学館、2000)-ニワトリはいつ、どこで家禽(かきん=家畜化された鳥類)になったのか?
・・「メコン第二友好橋」の話は、もともとこの秋篠宮の記事の付録として書いたが、関連性が薄いので切り離して独立の記事とすることにした


インドシナとメコン圏

『東南アジアを学ぼう-「メコン圏」入門-』(柿崎一郎、ちくまプリマー新書、2011)で、メコン川流域5カ国のいまを陸路と水路を使って「虫の眼」でたどってみよう!

書評 『消費するアジア-新興国市場の可能性と不安-』(大泉啓一郎、中公新書、2011)-「新興国」を消費市場としてみる際には、国全体ではなく「メガ都市」と「メガリージョン」単位で見よ!




物流・ロジスティックス

タイのあれこれ (21) バンコク以外からタイに入国する方法-危機対応時のロジスティクスについての体験と考察-

『ドキュメント アジアの道-物流最前線のヒト・モノ群像-』(エヌ・エヌ・エー ASEAN編集部編、エヌ・エヌ・エー、2008)で知る、アジアの物流現場の熱い息吹

書評 『空洞化のウソ-日本企業の「現地化」戦略-』(松島大輔、講談社現代新書、2012)-いわば「迂回ルート」による国富論。マクロ的にはただしい議論だが個別企業にとっては異なる対応が必要だ




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(2012年7月3日発売の拙著です)





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