(筆者撮影)
誰が置いたのか熟れた梅の実が一つ。
無機質な黒い金属板のうえに。
これは人が置いたのでしょう。
誰が置いたのか木の葉が一枚。
無機質な黒い金属板のうえに。
これは自然に落ちてきたのでしょう。
梅雨時の雨でできたちいさな水たまりに打ち込んだ木々。
濁った池の水面に映る木々。
宇宙が写りこんでいるみたいな感じ。
こういうのをスティル・ライフ(still life)というのですね。
日本語でいえば静物。スチール写真のスチル。
静止しているが生きているのが生命。
人工と自然。静止状態と生命活動。
水も蒸発し、梅の実も木の葉もすぐに朽ち果てる。
金属も腐食し、いずれは朽ち果てる。
この世はすべて無常。つねならず。
時の試練に耐え得るものは、ない。
形あるものはかならず滅びる。
ではいったい存在とはなにか?
図らずも、ちょいと哲学したくなる写真になりました。
(jpg の機能で色を反転させたもの 筆者撮影)
<関連サイト>
静物画(スティル・ライフ) wikipedia日本語版
・・西洋美術史の文脈における静物画の意味
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