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2017年8月16日水曜日

「体育会出身」ですが、何か?(笑)-「知的体育会系」なら鬼に金棒ではないか!

(映画『フルメタルジャケット』よりキャプチャ 米海兵隊の「ブートキャンプ」の鬼教官)

ここのところまた、体育会出身者のことがメディアで話題になっているようだ。

人事部好む体育会学生の"クソ"と"買い" マツコ「元野球部社員の9割クソ」  という記事が「プレジデントオンライン」(2917年8月11日付け)に掲載されていた。

巨漢の女装タレント、マツコ・デラックスが、「(メディア業界に多い野球部出身者は)十中八九、クソ野郎」とテレビ番組で発言したのだという。

マツコ・デラックスの言っている話は確かにそうだ、と思う。

 「十中八九、クソ野郎」かどうかは別にして、「体育会出身」だけをウリにしていたのでは、そりゃあダメでしょう。

とはいえ、採用を担当する人事部の立場からみたら、体育会出身者には好印象感じるのは当然でしょうね。この記事でも指摘されているように、とくに団体競技であれば。

はい、このわたくしも「体育会出身」ですが、何か?(笑)

ただし、わたしの場合は団体競技ではない。

少年時代は野球をやっていたが団体競技が不得意でキライなわたしは、個人技の世界に自分を見いだした。武道系サークル出身です。体育会合気道部出身であります。

とはいえ、主将を仰せつかった1年間、人の上に立つということの厳しさ、難しさを実感。試行錯誤を経て「リーダーシップ」のなんたるかを体得。これは大きな収穫だったと思う。
  
その後、大学卒業後の社会人になってからのことだが、鬼才スタンリー・キューブリック監督の映画『フルメタル・ジャケット』(1987年)を見て、これは日本の体育会そのものではないか! 日本の体育会がやっていることと何がどう違うというのだ、と強く思った。(上掲の写真)。

映画は二部構成で、前半が新兵訓練、後半がベトナム戦争における実戦である。

海兵隊の新兵訓練である「ブートキャンプ」(boot camp)は、高校を卒業した18歳の新兵を海兵隊員(マリーン)にたたき直すための6週間の特訓プログラムである。幼虫(=高校生)から成虫(=一人前のマリーン)へのメタモルフォーシスであり、そのイニエーションである。

世の中はいかに理不尽なものか、そして理不尽な世界のなかで生き延びるために必要なことは何かを、カラダにたたき込むのである。まずは身体訓練から入り、ストレス耐性を高め、精神を鍛錬していく。そして最後には率先垂範のリーダーシップを身につける。身体、精神、頭脳の順番だ。

カラダで覚えなければ、即座に反応できないのだ。アタマで考えていては遅いのだ。考えているスキにやられてしまう。

6週間も続く過酷で厳しい訓練は、シゴキと言わば言え!ただし、やり過ぎは禁物だ。どこで寸止めするか、その加減が必要なことはいうまでもない。映画でも新兵の一人が精神に異常を来してしまう設定がある。

とはいえ、この訓練をやり抜いたという自信は、何物にも代えがたい一生ものの財産となる。そして、ともに乗り切った仲間との、同志としての連帯感。仲間を見捨てないという精神もまた。

さて大学時代の体育会合気道部の体験に戻るが、リーダーとしてのあり方とリーダーシップスキルは、実社会に出てから大いに役に立った。つまらない勉強よりはるかに役に立ったし、自信をつけることにつながった

日本を代表する独創的な経営学者・野中郁次郎先生は、「知的体育会系」というコンセプトを打ち出していることを付け加えておこう。その心は「知的」でかつ「体育会系」の行動力が不可欠というものだ。

そのコンセプトを知って以来、わたしは自分のことを勝手に「知的体育会系」と自称しております(笑)







<関連サイト>

Full Metal Jacket Opening Scene - YouTube
・・映画『フルメタル・ジャケット』の訓練シーン。この教官は元海兵隊教官。迫力が違う

アメリカ海兵隊ブートキャンプ(新兵訓練)・恐怖の初日 - US Marines Boot Camp, First Day of Horror (YouTube)
・・現在でも海兵隊の新兵訓練は過酷で厳しい


変化が激しい時代には「実践知」リーダーが求められる【後編】――動きながら考える「知的体育会系」を目指せ(日経ビジネス、2014年2月24日)
・・野中郁次郎教授へのインタビュー記事

野中郁次郎氏が語る、未来を経営する作法-美徳のイノベーション- VISIONARY INSTITUTE - 2010 Seminar 第7章 これからのリーダーは「知的体育会系」を目指せ(アカデミーヒルズ、2010年10月5日) 

本田宗一郎 万事に “真剣な” 知的体育会系リーダー (野中郁次郎、ダイヤモンド・クオータリー、 2016年12月16日)

JBPress連載第4回目のタイトルは、 「トランプ陣営「2人の将軍」の知られざる共通点-マティス国防長官の座右の書は古代ローマの古典」(2017年7月18日)
・・米国のマティス国務長官は米海兵隊退役大将。一般大学を卒業して海兵隊に入隊したマリーン。かつ博覧強記の読書家。まさに「知的体育会系」を体現したような人だ








<ブログ内関連記事>

一橋大学合気道部創部50周年記念式典が開催(如水会館 2013年2月2日)-まさに 「創業は易し 守成は難し」の50年

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『武道修行の道-武道教育と上達・指導の理論-』(南郷継正、三一新書、1980)は繰り返し読み込んだ本-自分にとって重要な本というのは、必ずしもベストセラーである必要はない




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