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2023年4月23日日曜日

「近世人」!「金星人」? ー 国立科学博物館の「近世人」の展示で考えたこと

 (「近世人」の蝋人形 筆者撮影)

 東京・上野の国立科学博物館に前回いった際(*2023年2月のこと)、気に入ったものがこれだ。「近世人」。 

いついっても「縄文人」しか興味が向かわないが(・・まあ、国立科学博物館だからね)、たまたま目についてのが、この「近世人」

「金星人」ではなく「近世人」。 日本史で「近世」といえば、いわゆる「江戸時代」のこと。

(上掲の蝋人形の説明板 筆者撮影)

この蝋人形(?)は、子どもを寺子屋に入門させるためにやってきた母親と寺子屋のお師匠さま。江戸時代後期を想定しているようだが、なんだかリアルだな。お師匠さまのモデルは誰なのだろうか? 

原寸大(life size)の「近世人の蝋人形館」があると面白いな、と。もしかしたら、すでにあるのかもしれないが・・。


■「近世」という時代区分には問題がある

だが、「近世」という時代区分には大きな問題がある。

「近世」はヨーロッパ史の「初期近代」(Early Modern)に該当するものだが、明治時代の歴史家がモデルとした西欧に当てはめたに過ぎない。徳川幕府を「後期封建制」として、その崩壊までを「近世」とする歴史観だ。

この蝋人形の「江戸時代後期」というのは、西暦で言うと「19世紀前半」であって、じつはすでに「近代」に入っていると、わたしは考えている。「近世」ではないのである。

18世紀末の松平定信による「寛政の改革」以降、日本は実質的に「近代」に入っていたのだ。西洋史でいえば、ちょうど「フランス革命」の時期と重なる

アイスランドのラキ山と浅間山の噴火による噴煙の影響で寒冷化となり、食糧危機が招いた暴動がフランスでは革命をもたらし、日本では田沼政治を終わらせ、定信が満を持して登場することになったのだ。

西洋史では、一般にフランス革命(・・より正確にいえば1776年のアメリカ独立革命が先行する)を「近代」の始まりとしている。寛政の改革が近代の始まりというのは、その意味でも西洋とパラレルな関係にある。

老中の定信による「寛政の改革」は、幕府崩壊を30年遅らせたと言われるが、それなくして明治維新はありえない。いわゆる「内発的発展」だ。

「外圧」は変革のきっかけにはなるが、それだけでは不十分である。いわゆる「啐啄」(そったく)である。親鳥はタマゴの殻をくちばしでつつき、ひな鳥はタマゴの殻のなかから出ようとする。「外圧」と「内発的発展」という、この内外二つの動きが同時になされることは必要なのだ。 

バブルの頃には、江戸時代における日本の「近代化への準備」がクローズアップされたこともあったが、日本の衰退と共にそれも消えていった。だからこそ、いまようやく「近代」を相対化できるようになったわけだ。

江戸時代後期に始まった「近代」は、第1次オイルショックの1973年前後に終わったというのが、わたしの見解だ。正確にいえば、近代の終わりが顕在化したといっていいういだろう。したがって現在は、ゆるゆると「近代が死につつある移行期」とは言えるだろう。

だからこそ、この日本で「近代」が始まった時期である19世紀前半を振り返ることの意味があるのだ。


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