ことし2012年の10月後半から11月はじめにかけて、拙著 『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』 の 「出版記念イベント」 として、鹿児島から京都まで「西日本縦断ツアー」を実行した(2012年10月27日~11月2日)。
そのとき考えていたのは、「地方都市」とはなにかということである。「地方都市」の性格と構造はなにかということである。
そのとき考えていたのは、「地方都市」とはなにかということである。「地方都市」の性格と構造はなにかということである。
考えたことの内容は、「西日本縦断ツアー」(2012年10月27日~11月2日)の全日程を終了しました-10日間のあいだに考えたこと に書いておいたが、日本の地方都市は、ほぼすべてが城下町であるということだ。
「ほぼ」というのは、お城はあっても基本的に御所が中心の京都や、寺社仏閣の門前町として発展した出雲や長野などもあるからだ。
さらにいえば、「路面電車が走る城下町」である、ということだ。これはとくに西日本について言えることである。
もちろん、現在では路面電車が廃線になってしまった都市も少なくないが、現在でも路面電車が市民の足としてフル稼働している都市が少なくない。
そのなかでも路面電車王国といってもういいのが広島であろう。このほか、鹿児島、熊本、長崎、松山、岡山、大阪など、やはり西日本に集中している。このほか、、富山、函館、札幌にもある。
そういった各地方都市の路面電車の現状について知るには、『日本全国 路面電車の旅』(小川裕夫編著、平凡社新書、2005)がいい。路面電車についても、路面電車が走る都市について知るにも、いいガイドブックになっている。この本をもって路面電車に乗る旅にでるのもいいかもしれない。
路面電車が都市の性格と個性をつくりあげているということは、おおいに認識しておくべきなのだ。
東京では残念ながら荒川線しか残っていないが、それでも路面電車は現役の都市交通として生き残っている。これもまた大切に残していきたいものである。
ところが、ヨーロッパでは路面電車(=トラム tram)はきわめてあたりまえの風景である。ロシアもまたそうだ。
路面電車が都市交通としてしっかりと定着しているヨーロッパであるが、たいてい路面電車はそれじたいが独立して存在しているのに対し、ドイツでは路面電車がそのまま郊外電車としてDB(=旧ドイツ国鉄)と乗り入れしているだけでなく、都心部では地下鉄として運用しているケースもある。
この点については、『路面電車-未来型都市交通への提言-』(今尾恵介、ちくま新書、2001)では、ヨーロッパとくにドイツの取り組みについて知ることができる。
「ほぼ」というのは、お城はあっても基本的に御所が中心の京都や、寺社仏閣の門前町として発展した出雲や長野などもあるからだ。
さらにいえば、「路面電車が走る城下町」である、ということだ。これはとくに西日本について言えることである。
もちろん、現在では路面電車が廃線になってしまった都市も少なくないが、現在でも路面電車が市民の足としてフル稼働している都市が少なくない。
そのなかでも路面電車王国といってもういいのが広島であろう。このほか、鹿児島、熊本、長崎、松山、岡山、大阪など、やはり西日本に集中している。このほか、、富山、函館、札幌にもある。
そういった各地方都市の路面電車の現状について知るには、『日本全国 路面電車の旅』(小川裕夫編著、平凡社新書、2005)がいい。路面電車についても、路面電車が走る都市について知るにも、いいガイドブックになっている。この本をもって路面電車に乗る旅にでるのもいいかもしれない。
路面電車が都市の性格と個性をつくりあげているということは、おおいに認識しておくべきなのだ。
東京では残念ながら荒川線しか残っていないが、それでも路面電車は現役の都市交通として生き残っている。これもまた大切に残していきたいものである。
ところが、ヨーロッパでは路面電車(=トラム tram)はきわめてあたりまえの風景である。ロシアもまたそうだ。
(ハンガリーのブダペスト市内 ブダ側の路面電車は2両編成 筆者撮影)
(ドイツのミュンヘン市内の連結車 筆者撮影)
路面電車が都市交通としてしっかりと定着しているヨーロッパであるが、たいてい路面電車はそれじたいが独立して存在しているのに対し、ドイツでは路面電車がそのまま郊外電車としてDB(=旧ドイツ国鉄)と乗り入れしているだけでなく、都心部では地下鉄として運用しているケースもある。
(ドイツのメッセ都市ハノーファー郊外の連結車は5両編成 筆者撮影)
この点については、『路面電車-未来型都市交通への提言-』(今尾恵介、ちくま新書、2001)では、ヨーロッパとくにドイツの取り組みについて知ることができる。
この本では、ドイツのカールスルーエ、カッセル、ザールブリュッケン、ツヴィッカウの各都市について、「第3章 外国の路面電車の現況」で事例として取り上げられている。
日本では、1960年代から1970年代にかけて起こったモータリゼーション革命のなか路面電車がつぎつぎと廃止されたのに対し、ドイツでは積極的に路面電車の近代化をはかり、クルマ社会との共存を政策的に実行していったのだ。
日本でも、さきにあげた路面電車王国・広島のように、ヨーロッパの低床式(LRT:Light Rail Transit)を導入して、バリアフリー化を推進している都市もある。
じっさい、スーツケースなど大きな荷物をもって移動する際には、低床式(LRT)がおおいに助かることを実感した。下の写真から想像していただきたいが、スーツケースを持ち上げることなく、そのまま転がしたり、引っ張ったりして車内に移動できるのはありがたい。まさにバリアフリーである。
(広島市内にて広島電鉄のLRT ドイツ製の連結車)
都市交通として整備された地下鉄とは違って、地上と地下の上り下りの必要がなく、しかも駅間間隔の短い路面電車は、高齢化社会日本にとっては、まさにユニバーサルデザインの都市交通といえるからだ。
東京では路面電車を廃止して都営地下鉄で置き換えたのだが、高齢者を中心に不満が多いという話を東京都民だった頃に聞いたことがある。たとえ地上と地下のあいだにエレベーターが設置されても、駅間間隔が短くなるわけではないから利便性に問題があるのだ。
東京の場合、いまからあたらに路面電車を復活するのは困難であろうが、その他の地方都市ではぜひ今後も維持し続けるだけでなく、復活も視野にいれてほしいと願うばかりだ。
一度でもヨーロッパで路面電車体験したことがある人なら、きっと理解していただけるものと思う。
<関連サイト>
注目浴びる「路面電車」、実は非効率だった! 全国のLRT導入ムードに暗雲も (梅原 淳 :鉄道ジャーナリスト、東洋経済オンライン、2015年10月16日)
(2015年10月17日 項目新設)
<ブログ内関連記事>
「西日本縦断ツアー」(2012年10月27日~11月2日)の全日程を終了しました-10日間のあいだに考えたこと
・・日本の路面電車について写真を多数掲載してある
書評 『あっぱれ技術大国ドイツ』(熊谷徹=絵と文、新潮文庫、2011) -「技術大国」ドイツの秘密を解き明かす好著
・・路面電車が走るカールスルーエは、この本の主要テーマであるバーデン・ヴュルテンべルク州にある
書評 『「鉄学」概論-車窓から眺める日本近現代史-』(原 武史、新潮文庫、2011)
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