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2024年6月8日土曜日

シリーズ最新刊の『ロシア極東・シベリアを知るための70章(エリアスタディーズ203)』(服部倫卓/吉田睦編著、明石書店、2024)を手に取ってみて、 あらためて日本のロシア研究者の層の厚さに驚く


 
「ロシアNIS貿易会」(=旧 ロシア東欧貿易会)に勤務する友人から、最新刊の『ロシア極東・シベリアを知るための70章』(明石書店、2024)をいただいた。友人は執筆陣の一人である。

この最新刊で「エリア・シリーズ」は「203冊目」。すでにしっかりと市民権を得ている定番の地域研究シリーズである。わたしも何冊か所有しており、大いにお世話になってきた。

ところで、日本海側の京都府舞鶴市に生まれたわたしにとって、日本海をはさんで対岸にあるロシア極東や朝鮮半島は、けっして遠い隣国ではない。

「第2次世界大戦」の最後となった「日ソ戦争」における「シベリア抑留者」が戻ってきたのは舞鶴港であり、舞鶴市の姉妹都市はナホトカである。かつての格安旅行者はナホトカからシベリア鉄道で欧州に抜けていた。


間違いやすいのだが、日本人が「シベリア」だと思い込んでいる地域は、じつは「ロシア極東」(ダーリニー・ヴォストーク=極東)である。シベリアはその西隣だ。ウラル山脈までがユーラシアのアジア部分であり、西シベリアと東シベリアで構成されている広大な地域である。 

わたし自身、すでに20年以上前になるが、仕事で極東ロシアに行ったことがあるし(・・ウラジオストクやハバロフスクだけでなく、先日キム・ジョンウン氏も訪問したコムソモリスク・ナ・アムーレにも行っている)、四半世紀前の1999年には、シベリア鉄道でバイカル湖経由でシベリアからステップ地帯を経てモスクワまで行ったこともある。 

さて、本書は「ロシア極東・シベリア総覧」ともいってよい内容だ。 

目次は、「Ⅰ シベリア・極東の地理と自然」「Ⅱ シベリア・極東の歴史」「Ⅲ シベリア・極東の民族と文化」「Ⅳ 現代のシベリア・極東の諸問題」「Ⅴ シベリア・極東の諸地域」となっている。 

それにしても驚くのは、本書の執筆者が50人にも及んでいることだ。 編集作業の苦労がしのばれるだけでなく、日本のロシア研究者の層の厚さに驚く。

軍事が専門の小泉悠氏や、朝日新聞論説委員の駒木明義氏といった、メディアにもひんぱんに登場する著名人だけでない。自然科学から人文・社会科学まで、じつに幅広いのだ。 

友人によれば、編集作業は2年前にはほぼ完了していたが、ウクライナ戦争勃発のため出版が「塩漬け」になっていたという。まあたしかに、いまのこの時勢では、このテーマでは売れ行きは期待できないだろうなあ。

とはいえ、なんども繰り返すが「ロシア極東・シベリア」は、とくに近代以降の日本にとっては、さまざまな意味で深いかかわりをもってきた地域だ。認識の空白地帯にしてはいけないのである。出版する意義は大いにある。

わたしとしては、「ウクライナ戦争」ではウクライナに勝利してほしい気持ちは山々だが、今後どういう形で戦争が終結することになるのか、見通しはきわめて不明瞭である。

とはいいながら、戦争がいかなる結末になろうとも、大国ロシアも崩壊しない限り、極東ロシアとシベリア地域の存在によって日本の隣国であることには変わらない。 

平時であろうが有事であろうが、好きであろうが嫌いであろうが、隣国について知ることは必要不可欠である。

大東亜戦争時の「鬼畜米英」的なメンタリティに起因する「英語は適性言語」的な近視眼的な認識は、現実認識を誤らせることになる。それはロシアにかんしても同様だ。 


いかなる状況にあろうと、ロシア研究は必要なのである。とくに日本海をはさんだ対岸のロシア極東とシベリアにかんしては。 


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