わたしもその一人だが、禅には関心があるけど、足が痛くなるし禅寺にいくのは面倒だから座禅なんかしたくない。そんな人には、『坐らぬ禅』(ひろさちや、佼成出版社、2023)という本がお薦めだ。
一般向けの仏教書を書きに書きまくった「ひろさちや」さんの「最後の書き下ろし」と帯にある。亡くなったあと書斎から完成原稿が発見され、遺著という形での出版になったという。ちなみに著者は浄土宗の人だったので、禅宗の「中の人」ではない。アウトサイダーの視点は重要だ。
「禅は馬鹿になるな!阿呆になれ!と教えています」と著者はいう。ここでいうバカとアホの対比は、大阪出身の著者の語感で理解すべきものだ。わたしも関西生まれなので、そのニュアンスはよくわかる。
「さあ、あなたもきょうから阿呆になりましょうよ。そういう提言でもって、本書を閉じさせていただきます」という文章で終わる。日常生活に禅の思考方法と精神を活かすことが大事。「常住坐臥」(じょうじゅうざが)というではないか。「いま、ここで」始めること。
完成原稿のまま残された理由は、結果としてそうなったのか、それともあえてそうしたのか知る由もない。読んだ人からの「アホやなあ」という反応を期待していたのかどうか、そんなことは知りまへん。本書に「あとがき」はない。
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目 次まえがき第Ⅰ部 禅仏教とは何か?第Ⅱ部 禅僧列伝 (21人)第Ⅲ部 終わりと始め
死にともない
始めはいま、ここで
方便の意味
著者プロフィールひろさちや1936(昭和11年)、大阪市に生まれる。東京大学文学部印度哲学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科印度哲学専攻博士課程修了。1965年から20年間、気象大学校教授をつとめる。退職後、仏教をはじめとする宗教の解説書から、仏教的な生き方を綴るエッセイまで幅広く執筆するとともに、全国各地で講演活動をおこなう。厖大かつ多様で難解な仏教の教えを、逆説やユーモアを駆使して表現される筆致や語り口は、年齢・性別を超えて好評を博する。2022年(令和4年)、逝去。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)
・・ロングセラー『般若心経講義』の著者・高神覚昇と真理運動の友松円諦
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