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2010年1月6日水曜日

Winning is NOT everything, but losing is NOTHING ! (勝てばいいいというものではない、だけど負けたらおしまいだ)



                 
 「勝たなくても負けなければいい」 これはベトコンが長年にわたるゲリラ戦を勝ち抜いた哲学である。
 
 「ベトコン」とは、Viet Cong とつづる。ベト(Viet)は南(ベト・ナム)の、コン(Cong)は産(コン・サン)の、ふたつあわせて越共、すなわち産の略語である。音声に忠実に表記すれば ヴィエコンだが、わずらわしいので通称のベトコンとしておこう。

 ベトナム戦争時代、北部のハノイ(河内)をベースに、フランスそして米国と死闘を繰り広げた、ベトナム共産党は、カリスマ的リーダーであったホー・チミン(胡 志明)亡き後、米国に勝利した勢いをかって南部を武力制圧し、最終的に南北統一を達成した。その時点では、ベトコンはすでにゲリラから正規軍に進化発展をとげていた。先制攻撃をかけることで、勝たねばならなかったのである。

 いわば、現時点においてはベトコンは最終勝利者である。しかし、対米戦争を行っていた時代のベトコンは、とにかく生きのびることを至上命題としていた。
 華々し散っていく、というのが大好きな日本的美学の対極にある、しぶとく生き残る、という発想。いまの時代、このベトコンの発想と姿勢に学ぶべきことは多い。

 ベトコンは、強大なパワーもった超大国・米国とは正面勝負を避け、神出鬼没のゲリラ戦で米軍を悩ませ続けた。熱帯でジャングル戦を強いられた米軍が、いかに厳しく苦しい戦いを強いられたか。
 地の利において有利な立場にある彼らは、至る所に地下壕を堀り、地下生活を行っていたことは、ホーチーミンから出発する観光ツアーで訪れる名所となっているので、実際に地下壕のなかに入った人も多いだろう。
 『プラトーン』などのベトナム戦争もののハリウッド映画にも登場するシーンである。

 いまだに、「勝ち組」と自分のことを思っている、自己分析能力を著しく欠いた女性経済評論家がいるが、まったくもって愚かな話である。自壊するのもそう遠くないだろうが。
 勝たなくてたって、負けなければいいだけの話ではないか。しぶとく生きのびることが何よりも重要な時代である。必要なのはメンタル・タフネスである。

 
 しかし、これだけでは表現としては弱いのではないかと思う人もいるだろう。こういう表現もある。

Winning is NOT everything,
but losing is NOTHING !


勝てばいいいというものではない、
だけど負けたらおしまいだ

 これは、私のビジネス・スクール(経営大学院)時代の恩師、「戦略実行論」(Strategy Implementation)の Jeane Lynch 教授の至言だ。最後の授業の日に、板書して学生たちに贈ってくれたコトバである。基本的にベトコンの考えと同じといえよう。

 米国のビジネス界で、実に20年以上にわたってエグゼクティブとして辣腕をふるってきた女性が、ビジネスと人生の極意を伝授してくれたものだ。

 教授は、大学のビジネス教育が、いかにビジネスというリアルワールドからかけ離れているかを痛感し、ついに一念発起して自ら博士号を取得し、教鞭をとるに至ったという"実戦の人"であり、"実践の人"である。

 名物教授であったが、すでに高齢であったので杖を手放せない、魔法使いのお婆さんのような、こわい先生だった。学生のつまらない発言はその場でピシャリと払いのけ、授業中はつねにピリピリとした緊張感が充満していたが、でも私のつたない英語による発言を買ってくれたし、授業が終わるといつも学生たちに取り囲まれていた。やはり、実戦で戦い抜いてきた人特有の厳しさと優しさがあったからだろう。


 戦略は立案する(Formulate)だけではだまなのだ。実行に移して(Implement)こそ意味をもつ『経営は「実行」-明日から結果を出す鉄則-』(ラリー・ボシディ/ラム・チャラン、高遠裕子訳、日本経済新聞社、2003)という本が日本語にも翻訳されているが、まさにそのとおりである。

 なお、教授は学生に『Zen and the Motorcycle Maintenance』という哲学書を読めと強くすすめていたことを思い出した。私は途中まで読んで放棄してしまったのでコメントする資格はないが、『禅とオートバイ修理技術 上下』(ロバート・パーシグ、五十嵐美克訳、ハヤカワ文庫、2008)として日本語訳もでているようだ。参考までに書名を掲げておく。


 「勝てばいいいというものではない、だけど負けたらおしまいだ」という表現は、あるいはイスラエルが置かれている現状に近いかも知れない。勝っても驕れるものは久しからず、しかし負けたら滅亡あるのみ。

 「負けたらおしまいだ」という表現は、昨今の日本ではリアリティを持ち始めている。セイフティ・ネットがあってなきがごとしの日本、個人として「勝ち組」になる必要はないが、しかしながら負けたら奈落へ底へ転落である。これは厳然たる事実(ハード・ファクト)である。

 人生に負けないように、しぶとく生きのびていかねばならない。






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(2012年7月3日発売の拙著です)








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