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2011年4月2日土曜日

「東北関東大震災」というネーミングは敗れ去った-デファクト競争ではなく、閣議決定によって・・・


     
 「東北関東大震災」というネーミングは敗れ去った。完敗です。しかも、きわめて後味の悪い負け方。

 なぜこういう言い方をするかというと、ネーミングの「デファクト」をめぐる競争の結果ではなく、政府の閣議決定によってだからです。


NHKが「東北関東大震災」を使用するのをやめた理由

 大震災と大津波から3週間たった昨日(4月1日)、夜の NHKニュースを見ていたら、「東日本大震災」という表現にいきなり変わっていました。

 画面にあらわれた「東日本大震災」という白文字に、「えっ、なんで?」と思っていたのですが、19時のニュースの冒頭で、なぜ「東日本大震災」という表現に変わったかの説明があって、はいめてその意味がわかりました。

震災の名称 東日本大震災に(NHK)
4月1日 17時48分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110401/k10015049201000.html
政府は、1日午後、持ち回り閣議を開き、今回の震災の名称を「東日本大震災」とすることを閣議了解しました。政府は、今後、震災関連の特別措置法や基金を創設する場合などについて、この名称を使用することになります。
今回の地震災害について、NHKはこれまで「東北関東大震災」としてきましたが、政府が閣議で名称を正式に決めたことから、今後は「東日本大震災」とすることにします。

 「NHKよ、お前もか!」

 なんと、本日付の「持ち回り閣議」において「東日本大震災」に決定したということです。正式な政府決定だということだです。NHKが公共放送である以上、「長いものに巻かれろ」という対応をとるのは、それはそれとして仕方ないことです。

 さっそく「持ち回り閣議」を検索して調べてみると、wikipedia の「閣議」の項にはこうあります。

早急な処理を要する案件の場合には内閣参事官が閣議書を持ち回ってそれぞれの閣僚の署名を集めることにより意思決定とする場合がある。これを持ち回り閣議という。閣議は閣議書に花押をもって署名することになっている。閣議は非公開が原則である。(*太字ゴチックは引用者=私によるもの)

 なぜ、私が「「東北関東大震災」というネーミングは敗れ去った」と書くかというと、ネーミングとしては「東北関東大震災」のほうが、より実態に近い表現であると考えるからです。

 その理由については、くわしくは、【緊急提言】 「大震災」のネーミングについて-報道機関は 「東北関東大震災」に統一すべきだ!に目をとおしていただけると幸いです。

 「東日本大震災」とはいったいどこからどこまでを指すのか? まるでナンセンスなネーミングであるといわざるをえない。北海道は、中越は、長野はは東日本か? こういう疑問はウェブ上でもでているようです。

 なぜ「東北」の二文字を消し去るのか?? 不思議でなりません。

 もしかすると、意図的なものがあるのではないかと邪推もしたくなってきます。日本政府は「東北」という二文字がでてくると何か都合が悪いことでもあるの? そんなことも考えたくなります。 

 「東北」の二文字を出さないのは意図的なものではないとしても、閣僚たちの潜在意識のなかでは、どこかで「東北」を軽視しているような気がしなくもありません。考えすぎでしょうか?


名称(ネーミング)をめぐる「デファクト」競争は「民意」の反映である

 ネーミングをめぐる「デファクト」競争で敗れ去ったのなら、それは国民からの人気投票という性格からいって仕方ないものです。経済学者ケインズのいう「ビューティ・コンテスト」の類ですね。投票によって負けたのなら、その競争のプロセスと審査のプロセスが公正であれば、文句のつけようはない。

 それが「民意」というものでしょう。

 ビジネスの世界では、とくに「規格」をめぐる「デファクト」競争のことを、「デファクト・スタンダード」競争といいます。

 1980年代、ビデオの規格をめぐる競争で、ソニーのベータ(β)規格が技術的にはすぐれているのに、パナソニック連合の VHS規格が最終的に勝利したケースがその代表的事例です。「デファクト・スタンダード」となった VHS は、ビデオ時代が続いているあいだ市場を支配することとなりました。

 「デファクト」(de fact)とは、「実質上の」を意味するラテン語です。この反対語は「デ・ジューレ」(de jure)となる。「法律に基づいた」という意味です。

 したがって、今回の NHK の決定は、「東北関東大震災」というネーミングが「デファクト」になる機会を逸しました。公共放送という性格から、限りなく「デ・ジューレ」である「閣議決定」に従わざるを得ないということだったのでしょう。そう納得するしかありません。

 「閣議決定」の法的効力については、「衆議院議員長妻昭君提出」の「質問書」に対する答弁があるので参照してください。全文が公開されています。

 閣議決定は、法令には当たらず、一般に、これに反したとしても法令違反となるわけではないが、内閣の意思決定として、その構成員たる国務大臣はもとより、内閣の統括下にあるすべての行政機関を拘束するものであり、各行政機関の関係職員はこれに従って職務を執行する責務を有している。
 閣議決定と異なる措置が採られている場合は、各行政機関は当該閣議決定に従って必要な措置を採ることとなる。

 つまり「デ・ジューレ」そのものではないが、日本においては、限りなく「デ・ジューレ」であるということです。仮に、裁判に訴えても(・・そんなひとはまず皆無でしょうが)、勝ち目はないといっても言い過ぎではないでしょう。たとえ、それが愚かな政府の愚かな決定であったとしても。

 しかし、正直なところ、ネーミングをいきなり変えるたことには絶句ですね。唖然としています。ガッカリです。NHK は、キチンとした考えがあって、あえて「東北関東大震災」の名称を使用していたはずなのに・・・


名前のもつチカラの意味を考えよう
 事件や事故においても、ネーミングのもつ意味やチカラはきわめて大きい。

 何ごとであれ、名前をつけることによって、はじめてその他のものごとと区別され、それそのものとして存在をもつことになるからです。これは難しくいえば、言語分節化(articulation)のもつ機能のことです。

 だからこそ、名付け(ネーミング)という行為とそれがもつチカラは大きいのです。名前に込められた思いが、子どもやペットとの関係をどう規定しているかを考えれば、理解できるものと思います。

 このことの意味を考えてもらいたいので、あえてこの文章を書いて記録に遺すこととした次第です。
 「負け惜しみ」(sour grapes)と言われれば、そのとおりかも知れませんが・・・。

 もちろん、私は今後も「東北関東大震災」という名称を使います。「東北」という二文字を消すことに反対だからです。



<ブログ内関連記事>

【緊急提言】 「大震災」のネーミングについて-報道機関は 「東北関東大震災」に統一すべきだ!
・・ブランド論のネーミングの観点から【緊急提言】として発表した。

sour grapes  負け惜しみ
・・イソップの寓話からきた比喩表現

おもしろ本の紹介 『偽書「東日流(つがる)外三郡誌」事件』(斉藤光政、新人物文庫、2009)  

庄内平野と出羽三山への旅 (2) 酒田と鶴岡という二つの地方都市の個性
・・同じ東北でも、太平洋側と日本海側では、明治維新の際の扱いは大幅に異なったことにも注意しておきたい。有史以来の日本における「東北」についても、よく考えてほしいものである。




(2012年7月3日発売の拙著です)









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